鈴木芳郎医師のいる医療機関
ドクタースパ・クリニック
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ドクタースパ・クリニック院長であり、中顔面の若返り手術であるケーブルスーチャー法を日本で初めておこなったドクターとして注目されている鈴木芳郎医師。フェイスリフトをはじめとする若返り手術を得意とし、トータルアンチエイジングを追及するほか、眼の形成外科、鼻の形成外科においても豊富な実績・経験があり、患者の目線に立ち安心の手術をモットーに美容医療を牽引する。
年齢とともに深刻化する顔のたるみ。引っ掛かりのある特殊な糸(スレッド)を皮膚下に入れて顔や首元のたるみを引き上げる治療がスレッドリフト(糸リフト)です。
たるみを改善するリフトアップの方法には、スレッドリフトのほかにメスを使う切開式のフェイスリフト手術、薬剤を注射する注入治療、高周波やHIFU(超音波)といった照射治療があります。このうち、メスを使う切開手術はもっとも効果が高いといわれていますが、腫れやむくみといったダウンタイムも大きいことから、身体へのダメージを少なくし、ダウンタイムも短いとされるスレッドリフトが考案されました。
種類が豊富にあるスレッドリフトそれぞれの違いや、施術の痛みや腫れ・むくみといったダウンタイムやリスクについて、ほかの照射や注入によるたるみ治療と比較した違いを知っておくことで、安心してスレッドリフトの施術を受けることができます。
もくじ
スレッドリフトはメスを使って皮膚を切開するフェイスリスト手術よりも、腫れやむくみといったダウンタイムが少ない治療です。たるみの気になる部位に複数本の糸を挿入して、皮膚組織を物理的に引き上げるため、施術直後から効果が期待できます。
円すい状のバイオコーンやトゲのような突起がついた医療用の糸を皮下へ挿入して、突起を引っ掛け皮下組織を引き上げることで、シャープなフェイスラインに整えます。また、加齢が原因でボリュームがなくなってしまった頬をふっくらさせたり、たるみが原因のシワを改善に導きます。さらに、挿入した糸のまわりで皮膚組織の再生の働きが起こることでコラーゲンの生成が活性化されることで、引き上げ効果のほかに小ジワの改善・肌のハリ・毛穴引き締めといった効果が期待できます。
顔にたるみは以下のような複数の原因があります。
ヒトの皮膚は、外側から表皮層・真皮層・皮下組織(脂肪)と層状になっています。2層目の真皮層は約70%が線維状のタンパク質であるコラーゲンで、エラスチンという弾力性をもつ線維状のタンパク質がコラーゲンを束ね、その間は水分を抱えたゼリー状のヒアルロン酸が満たしています。このコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸によって肌にハリや弾力が生じます。
しかし、コラーゲンやエラスチンは、加齢や紫外線などの外部からの刺激によって劣化・減少していきます。すると肌のハリや弾力が失われた皮膚は重力に逆らえずたるみはじめます。
また、皮膚のおとろえだけでなく、骨の萎縮や筋肉の衰え、脂肪のボリューム減少など複数の原因があること、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の減少や骨の萎縮・筋肉や脂肪の変化などは毎日のスキンケアで予防や改善していくことはむずかしいことから、たるんでしまった皮膚は放っておくと悪化することはあっても、自然になくすことは難しいといえます。
そこでたるんだ皮膚を物理的に引き上げる方法がスレッドリフトです。糸によって加齢で下へ移動してしまった皮下組織を引き上げ、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の生成を促進します。
なお、スレッドリフトでは皮膚の切除はおこなわないため、皮膚そのもののたるみがなくなることはありません。
スレットリフトでは、目もと・口もと・首など部分的な施術が可能です。
スレッドリフトで使用する糸には、溶けるタイプと溶けないタイプがあります。溶けるタイプの場合は挿入した糸が吸収されるときに起こる炎症で、肌のハリや弾力の元であるコラーゲンやエラスチンの生成が促進されるため、たるみ引き上げと同時にハリや肌の弾力アップといった肌質改善ができることも大きな特徴です。
糸のタイプ | メリット | デメリット |
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吸収性 | ・皮下に異物が残らない ・吸収されるときに起こる炎症で皮膚のハリ効果が期待できる |
・非吸収性の糸に比べて引き上げ効果の持続期間が短い |
非吸収性 | ・吸収性の糸に比べて引き上げ効果の持続期間が長い | ・糸挿入後に異物反応や感染症のリスクがある |
溶けるタイプの糸は、さまざまな医療分野(整形外科用ピン、骨折時に用いるネジ、釘など)で使われている素材でできています。数カ月~数年程度かけて体内で炭酸ガスや水、ブドウ糖、乳酸といった物質に代謝されていくので、体内に異物が残る心配がありません。
また、糸が吸収されていく過程で、皮膚組織にできた傷を治す創傷治癒の作用が働いてコラーゲンやエラスチンなどの弾力成分の生成が活発になるので、糸が溶けた後も肌のハリが保たれます。スレッドリフトの種類によっても異なりますが、引き上げ効果の持続はおよそ1年前後といわれています。リフトアップ効果を保ち続けるには、たるんでしまう前にスレッドリフトを継続して受ける必要があります。
複数の種類のスレッドリフトを併用することもあります。また、つかわれる糸の本数は1本ということはほとんどなく、片側だけでも3本~4本もしくはそれ以上の本数をつかって糸にかかる負担を分散させて施術がおこなわれます。
1本の糸に細かい毛のようなトゲが中心に向かって左右対称についています。半らせん状にトゲを配置することにより組織を引き上げる力が強くなります。
たるみのタイプ | 軽度のたるみ |
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適応部位 | 頬・下垂した眉・首 |
施術後の痛みや腫れなどの症状 | 口を大きく開けた際の違和感 |
ダウンタイム | 数日~約1カ月 |
効果持続期間 | 約12カ月 |
料金 | 1本あたり約20,000円~80,000円 |
ミントリフトは、ハッピーリフトよりもしっかりとしたトゲで、たるみを引き上げます。ミントリフトのトゲは、糸に切り込みを入れてつくられているタイプではなくて、トゲを取り付けた構造となっています。切り込みタイプのトゲよりも強度があるので、強力なリフトアップ効果を期待できます。
糸の素材は硬めで引き上げ力の強いポリ-L-乳酸(PLLA)に、やわらかさと伸縮性のあるポリカプロラクトン(PCL)が配合されているので、皮膚の薄い部位などでも引きつれ感を起こすことなく自然に引き上げることができます。
たるみのタイプ | 重度のたるみ |
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適応部位 | 頬・ほうれい線・マリオネットライン |
施術後の痛みや腫れなどの症状 | 軽いむくみ程度 |
ダウンタイム | 数日 |
効果持続期間 | 約8カ月~12カ月 |
料金 | 1本あたり約25,000円~50,000円 |
円すい状の突起(バイオコーン)が向かい合うようについている糸で、両端から中心に向かって引っ張り合うようにたるみを引き上げるので、立体的で自然なリフトアップが可能です。円すい状のバイオコーンは360度どの角度の組織もしっかり掴むことができるので高い効果を期待できます。
また、体内に吸収されるまでの期間が最大1年半ほどかかるともいわれ、吸収後の肌コラーゲンやエラスチン生成の促進を含むと、その効果はより長期に渡るとされます。
たるみのタイプ | 重度のたるみ |
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適応部位 | 顔全体・首 |
施術後の痛みや腫れなどの症状 | 軽い腫れ・口を大きく空けた際の違和感など |
ダウンタイム | 数日~約1カ月 |
効果持続期間 | 約18カ月 |
料金 | 1本あたり約40,000円~100,000円 |
別名「リードファインリフト」「ウルトラVリフト」ともいいます。
髪の毛より細くてショートタイプの吸収性糸がセットされた特殊な極細針を皮下に挿入して、針を抜くと同時に糸のみを皮下に残します。
顔全体のリフトアップ効果にアプローチする際は80本~100本以上の挿入が目安とされていて、たるみが気になる部位に複数本、美容鍼のように挿入していきます。
たるみ引き上げ効果は、ハッピーリフトやミントリフト、シルエットソフトのようなロングタイプ糸に比べ穏やかで、目周りなど皮膚の薄い部位へも施術が可能です。挿入された糸の刺激により皮下組織が活性化して、肌の代謝力が上がることで肌コラーゲンやエラスチンが生成されハリのある肌質へ導くとされます。
効果の持続期間は約18カ月。小ジワや頬のたるみによる毛穴の開きなどにも効果があるといわれていて、初期老化へのファーストアプローチに良いスレッドリフトです。
たるみのタイプ | 軽度のたるみ、たるみ毛穴 |
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適応部位 | 顔全体・首・手の甲 |
施術後の痛みや腫れなどの症状 | 軽いむくみ・内出血 |
ダウンタイム | 3日~4日 |
効果持続期間 | 約18カ月~ |
料金 | 50本あたり約100,000円~160,000円 |
伸縮性があり医療用の縫合糸の成分としても使用されているPCL製の糸で、代謝によって体内で自然に分解・吸収される性質があります。縫合糸としてつかわれるポリジオキサノン(PDO)製の糸などと比べて持続性が高い点に加えて、コグの数が多く皮下の組織に引っ掛かりやすい構造となっており高いリフトアップ効果が期待できます。
PCLは皮下で新たなコラーゲンの生成を促す作用もあるため、加齢とともに失われる肌のハリや弾力を取り戻す働きも期待できます。LFL アンカーマックスの持続期間は1年~1年半程度が目安とされます。また、LFLは「ベーシック」や「Bi-ニードル」といったさまざまな製品が存在するシリーズです。
たるみのタイプ | 重度のたるみ |
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適応部位 | 頬・ほうれい線・マリオネットライン・フェイスライン |
施術後の痛みや腫れなどの症状 | 軽いむくみ・内出血・痛み・腫れ |
ダウンタイム | 約1週間~2週間 |
効果持続期間 | 約18カ月 |
料金 | 1本あたり約30,000円~100,000円 |
体内に糸が残る非吸収性なので吸収性タイプの糸と比べると、たるみ引き上げ効果の持続性が長い傾向にあります。
シルエットソフト(3Dリフト)とは構造が異なり、シルエットリフトは円すい状の突起(バイオコーン)が一方向に向かってついている糸で、たるみを引き上げる作用は一定方向に働きます。バイオコーンは10カ月ほど経つと体内で分解される素材でできていますが、糸そのものは非吸収性の素材であるポリプロピレンが使用されていて、糸の刺激によりバイオコーンが吸収された後も糸の周囲でコラーゲンの産出を促す作用があるとされています。
施術方法としては、こめかみ上部の頭皮付近の皮膚を2cmほど切開して、皮下に糸を挿入していきます。リフトアップの作用は高いとされますが、施術後に糸が体内に残ることに抵抗がある場合は、体内で吸収されるタイプの糸が用いられています。
たるみのタイプ | 重度のたるみ |
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適応部位 | 頬・あごから首にかけてのたるみ・額 |
施術後の痛みや腫れなどの症状 | 腫れ・痛み・ひきつり感・施術部位の違和感 |
ダウンタイム | 数日~1カ月 |
効果持続期間 | 約4年~5年 |
料金 | 1本あたり約50,000円~100,000円 |
美容医療のリフトアップメニューは幅広く、スレッドリフトのほかにメスを使う切開手術、照射治療、注入治療があります。このなかで、もっともリフトアップ効果が高いものは、腫れやむくみといったダウンタイムが長いメスを使う切開手術です。照射治療は効果を実感するためには継続が必要で、注入治療はスレッドリフトよりも効果の持続が短い傾向にあります。
耳からこめかみあたりの目立たない部位の皮膚を外科手術によって切開して、皮膚を引き上げてたるみを解消する治療で、手術後は通院や数日間の入院が必要な場合もあります。
手術による腫れや内出血が発生しますので、ダウンタイムは2週間ほどとされます。また、手術により皮下に血液がたまってしまう血腫や、顔には多くの神経が走行しているため神経損傷といったリスクがあります。フェイスリフト手術はダウンタイムやリスクもありますが、確実にたるみを解消することが可能な手術です。
注入によるたるみ治療では、加齢により減ってしまったコラーゲンやヒアルロン酸を注入して、皮下組織のボリュームを補い、皮膚のハリを出すことでたるみを改善します。
注射によるたるみ治療では体内に吸収される薬剤を注入するため、薬剤が分解されるとたるみが元の状態へと戻ります。そのため効果の持続に物足りなさを感じたりする方も多いようです。
溶けるタイプのスレッドリフトは薬剤と比較すると体に吸収されるまでの期間が長い傾向にあります。
スレッドリフトは広い範囲のたるみを引き上げる治療ですが、注入治療を併用しておこなうことで細かなたるみやシワも解消できます。糸の挿入部位と重ならない部位であれば、基本的にスレッドリフトと同時に施術が可能です。詳しくはドクターにご相談ください。
コラーゲンやエラスチンの増生を促す作用があるスネコスを併用することによって、スネコスで土台の肌質を整えて小ジワを改善させながら、スレッドリフトでたるみによるほうれい線やマリオネットラインの改善を目指すことで相乗効果が期待できます。
スレッドリフトによって効果的にたるみを引き上げた後、ラインの微調整やハリ感やうるおいの補助としてヒアルロン酸注射を使用することがあります。
スレッドリフトの種類によっては細かい部位や皮膚の薄い部位には施術ができないものもあります。施術では解消できなかった部位のたるみ治療として使用ができます。
スレッドリフト施術の1カ月~2カ月ほど前に、脂肪溶解注射を打つことにより余分な脂肪を減少させてスレッドリフト施術時の負担が軽減できるといわれています。
肌の弾力や柔軟性などを回復させる成分が配合された美容注射です。スレッドリフトとの併用によって相乗効果が期待できます。
照射治療は熱刺激を加え引き締め効果を狙います。メスを使用、糸を挿入などの皮膚を傷つけるステップがなくて、痛みやダウンタイムが軽度です。そのため、たるみの解消効果もおだやかで、症状が軽いたるみの治療方法といえます。
ダウンタイムや痛みが少ない照射によるたるみ治療は効果がマイルドです。スレッドリフトが1回で効果があるのに対して、照射治療で効果を実感するためには定期的な治療の継続が必要とされています。
糸を入れた部位には、2週間~3週間後から施術が可能になりますが、糸を挿入した部位と別の部位であれば同時施術が可能な場合もあります。
スレッドリフトで下垂した皮膚を引き上げて、ゆるんでくる筋膜を定期的にウルセラなどのハイフ治療でメンテナンスする、あるいは、サーマクールなどの高周波治療でコラーゲン・エラスチンを引き締めて皮膚の老化を遅らせるなど、スレッドリフトと照射治療を併用することで効果的なたるみ改善を目指せます。
(1)カウンセリング
ドクターによるカウンセリングで、引き上げたい部位や最適な糸の種類、挿入する糸の本数を決めます。施術に関する不安や質問などは事前に確認してください。
(2)引き上げる部分をデザイン
たるみを引き上げる部位を診断し、糸の挿入部位や引き上げる方向などをデザインします。
(3)局所麻酔をして糸を挿入
麻酔クリームや局所麻酔を施術部位に使用して施術をおこないます。とくに痛みが苦手な方は事前にドクターに相談してください。
針で小さな挿入口をつくり、皮下に特殊な針により糸を挿入していきます。糸の種類や引き上げ部位によっては生え際などの目立たない部位を数センチ切開し糸を挿入する施術もありますが、1時間程度で終了する施術がほとんどです。
(4)保護テープを貼り施術終了
針穴の空いた部位に保護テープを貼り、施術終了となります(ショッピングスレッドは挿入した針穴がとても小さく施術後は保護テープ不要)。ほとんどの場合、縫合の必要はありません。
スレッドリフト施術後のレーザー治療は約3週間、エステやセルフマッサージは1カ月ほど期間を開けることが推奨されています。とくに施術の直後は激しい運動や飲酒をさけ、入浴やセルフケアなどドクターの指示に従うことが大切です。
吸収性スレッドリフトと非吸収性スレッドリフトのどちらも、メスを使ったフェイスリフト手術と比べると体への負担が少ない施術ではありますが、以下のような場合はすぐに医療機関にご相談ください。
稀にですが、痛みなどが残る場合がありますが、その場合は炎症や感染症などの可能性がありますので、ドクターにご相談ください。
万が一、スレッドリフトの糸が露出した際は清潔なハサミでカットすることもできますが、無理に引き抜いたりせず施術を受けた医療機関へ相談してください。
スレッドリフトは厚生労働省未承認の医療材料を使用した治療です。 |
医薬品の入手経路:入手経路は各医療機関のドクターによるメーカーからの個人輸入です。 個人輸入において注意すべき医薬品等について(厚生労働省のページ) |
日本国内での承認の有無:スレッドリフトそれぞれの糸について、同一の成分・作用があり、日本国内で承認を受けているものはありません。 |
諸外国における安全性等に関する情報:スレッドリフトの施術による副作用としては、主に腫れ・浮腫み・熱感・発赤・疼痛・内出血・蕁麻疹・痒み・引きつれ感や違和感などが報告されています。 |
また、ほかの美容治療を受けている方は医療機関にご相談ください。
スレッドリフトを受けた人のなかには、「期待した効果が出なかった」「強い痛みや腫れをともなった」という声もあり、どのような仕上がりとなるのかに加えて、リスク・副作用を十分知っておく必要があります。
挿入後の効果だけではなく、リスクや副作用についても丁寧に説明してくれる医療機関を選び、不明点や不安がある場合は、カウンセリングでしっかり相談してください。
また、スレッドリフトによる治療は、一人ひとり異なる骨格や顔の脂肪のつき方などのバランスを見る必要があるので、外見改善を目的とした美容外科手術をおこなえる形成外科ドクターが安心といえます。
万が一「希望と異なる」「修正したい」といった結果になってしまっても、無料で修正をしてくれる医療機関がありますので、修正の対応をしているかどうかを事前に調べておくと安心です。
記事監修の鈴木芳郎先生に、スレッドリフトについて教えていただきました。
鈴木芳郎医師のいる医療機関
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