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脂肪溶解注射の顔とボディへの効果と薬剤で異なる炎症や腫れの症状

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脂肪溶解注射の顔とボディへの効果と薬剤で異なる炎症や腫れの症状

脂肪溶解注射は、顔や体の皮下脂肪に薬剤を直接注射するだけで脂肪細胞を破壊して溶解するといわれる、メディカルダイエット治療法(医療機関でおこなわれる痩身治療)のひとつです。

食事制限など通常のダイエットでは痩せにくいとされる、あご下や二の腕などの余分な脂肪に作用して、メスを使うことなくラインを整える効果がある一方、「効果がわからない」「内出血が起こってしまった」といった報告も少なくありません。

小顔治療や部分痩せを目的とした脂肪溶解注射で後悔しないためには、脂肪溶解注射の効果だけでなく、ダウンタイムやリスクも理解しておくことが大切です。

脂肪細胞を減少させる脂肪溶解注射の効果とメカニズム

脂肪溶解注射は脂肪吸引のように、麻酔やメス・吸引管を使用しません。そのため、施術後のむくみや腫れなどのダウンタイムが短く、二の腕や太ももなどの体の部分痩せ、顔ではあご下や頬はもちろん、鼻についた脂肪(だんご鼻)へも作用して、すっきりとしたフェイスラインへ導くといわれています。

脂肪溶解注射はメソセラピー(Mesotherapy)ともいわれますが、本来メソセラピーとは「皮下に薬剤を直接注入する治療法」のことを意味します。しかし、メソセラピーを施術名とするクリニックもあるので、メソセラピーと脂肪溶解注射は、同義語として扱われることも少なくありません。

脂肪溶解注射は、極細の注射針でおこなわれることから、比較的痛みの少ない治療法で、脂肪吸引のように、血管や神経へのダメージは少ないとされています。

脂肪溶解注射で脂肪が減少する仕組み

脂肪が減少する仕組みについてのイメージイラスト

脂肪溶解注射は、脂肪細胞の数を減少させて痩身を目指す治療です。

脂肪溶解注射の薬剤に含まれるおもな成分であるデオキシコール酸(DOC)は、脂肪細胞を覆っている細胞膜を溶解させて、穴をあけて破壊する作用があります。脂肪細胞は体内で発生した中性脂肪を蓄える役割がある細胞で、脂肪溶解注射によって細胞膜が破壊されると、蓄えていた中性脂肪を放出して収縮します。

一部の脂肪細胞は細胞膜がすぐに再生して生き残りますが、ほとんどの脂肪細胞は細胞膜がすぐに塞がらず、細胞としての機能と活動を維持できずに壊死します。壊死した脂肪細胞は、アメーバ状の白血球であるマクロファージによって捕食・消化されて、血管やリンパ管を通じて尿や便などの老廃物とともに体外へ排出されます。

脂肪溶解注射にはさまざまな薬剤が開発されており、血管の拡張作用によって血行を良くしたり、脂肪の代謝を促す作用がある成分を配合している薬剤もあります。

参考文献:米国国立医学図書館/国立衛生研究所脂肪溶解注射:メカニズム、薬剤、および将来の方向性(Injection Adipolysis: Mechanisms, Agents, and Future Directions)

破壊された脂肪細胞は再生しない

一度破壊された脂肪細胞は、再生することがありません。

肥満の症状は脂肪細胞が増加するのではなく、脂肪細胞の膨張によって引き起こされます。脂肪細胞の数は、成人すると増減することはほぼないといわれているため、脂肪溶解注射により、脂肪細胞を減少させることで、気になる皮下脂肪も減少するといえるでしょう。

脂肪溶解注射で減った脂肪細胞は再生しない

脂肪溶解注射で痩身をおこなうメリット

リバウンドの心配が少ない

脂肪溶解注射で薬剤を注入した部位の脂肪細胞は、体外に排出されて数が減少して、排出された脂肪細胞は再生することがないといわれています。しかし、暴飲暴食・運動不足などの不規則な生活習慣によって、破壊されず残った脂肪細胞が肥大化すると、リバウンドをしてしまう可能性があります。脂肪溶解注射の施術後も、健康的な食生活と適度な運動を心がけることが大切です。

部分痩せを目指せる

部分痩せは自己流のダイエットではむずかしいといわれています。無理な食事制限では基礎代謝力が低下して痩せにくい体になるので、運動によるダイエットでも胸やヒップなど、残したい脂肪のみを維持しながら落としたい部位だけ痩せることは容易ではありません。

脂肪溶解注射は、薬剤注入部位の脂肪にのみ作用するといわれているため、無理なく部分痩せを目指すことができます。

セルライトをなめらかに

太ももやヒップラインなどに現れる肌の凹凸は、一般的にセルライトと呼ばれていますが、他の皮下脂肪と構造は同じとされています。そのため、セルライトが気になる部位に脂肪溶解注射で薬剤を注入して、脂肪細胞を破壊、除去することで肌の凹凸をなめらかに整えることができるといえます。

小顔改善へと導く

顔についた脂肪が落ちにくいとされる理由のひとつには、表情筋の働きが関係しています。

日常的に使われている表情筋は、20%~30%程度といわれていて、筋肉を使わないことで代謝が下がると、むくみや脂肪のたるみの原因につながります。しかし、表情筋を過度に鍛えることは咬筋が発達して、エラが張ってしまうといったデメリットも考えられるため、注意が必要です。脂肪溶解注射による施術は、顔の余分な脂肪を破壊、溶解することで脂肪によるたるみを改善に導きます。

顔まわりへの脂肪溶解注射としては、フェイスライン・頬への注入による小顔効果のほか、鼻への注入で鼻筋が通る・小鼻が縮小する効果、あご下への注入で二重あごの改善効果が期待できます。

脂肪溶解注射の施術前に知っておくべきこと

脂肪溶解注射に体重を減らす効果はない

脂肪溶解注射は脂肪細胞を減少する効果があるといわれますが、それによって体重が減ることはありません。脂肪は水より密度が低く比重が軽いため、1ℓの脂肪を除去したとして1㎏も減少することはありません。脂肪溶解注射は減量が目的ではなく、ボディラインを整える施術となります。

脂肪溶解注射は繰り返しの施術が必要

脂肪溶解注射は一度の注入で直後に変化が現れる施術ではないので、脂肪量や部位によっては、繰り返しの施術が必要となります。注入量や回数などは個人差があるため、担当ドクターと相談のうえ無理のないスケジュールを組みましょう。

世界17カ国の75人のドクターから集めた脂肪溶解注射の施術に関する臨床データを分析した海外の調査結果によると、フォスファチジルコリンを主成分とする薬剤による治療を受けた患者の総数は17,376人で、患者1人あたりの受けた施術回数の平均は約3回(3.24回)であった[※3]と示されています。

使用する薬剤やもともとの体型、さらに理想とする仕上がりによって効果を感じられるまでに必要な施術回数は異なりますが、上記の調査結果をひとつの指標とすると、効果を感じられるまでに必要な施術回数は平均的に3回程度が目安といえます。

[※3]Clinical Safety Data and Standards of Practice for Injection Lipolysis: A Retrospective Study:Aesthetic Surgery Journal

脂肪溶解注射による施術が可能な部位

脂肪溶解注射は皮下脂肪がついている部位であれば、施術が可能とされています。

顔の脂肪

まぶた・目の下・頬・鼻・フェイスライン・ほうれい線上・口もと・あご下など

脂肪溶解注射の適応部位_顔

体の脂肪

二の腕・ワキ(前後)・お腹・ウエスト・腰回り・背中・ヒップ・太もも・ひざ上・ふくらはぎ・足首など

脂肪溶解注射の適応部位_体

脂肪溶解注射に適した方

  • 脂肪吸引など大がかりな手術に抵抗がある
  • まぶたの厚みを感じさせる脂肪の改善
  • 鼻すじ(だんご鼻)をすっきりさせたい
  • 口角やほうれい線の脂肪たるみの改善
  • 頬やフェイスラインのたるみの改善
  • あご下のたるみ、二重あごの改善
  • 二の腕やブラジャーの上にのった脂肪の改善
  • バストのボリュームを抑えたい
  • ウエストラインを整えたい
  • ひざ上やふくらはぎの脂肪の改善
  • ヒップや太腿の脂肪の改善
  • 背中についた厚みのある脂肪の改善
  • 周囲に気づかれることなく自然に痩身したい

脂肪溶解注射を受けたあとの経過・効果の現れかたと持続期間

即効性はないが注射後3日~1週間程度であらわれはじめる効果

施術を受けた直後は薬剤によって施術部位に腫れやむくみが発生しますが、数日~1週間程度で腫れがおさまる場合がほとんどです。腫れが引いたあとから効果を感じることができるといわれています。

主に顔の脂肪溶解注射に用いられることが多いBNLS Ultimate(アルティメット)の場合、早ければ腫れが引いた施術後3日目頃から、5日目頃にはほとんどの方が効果を感じられるとされますが、経過の変化は薬剤の種類・施術部位・もともとの脂肪量や新陳代謝量といった体質によっても個人差があります。

使用する薬剤や使用部位によって、効果が表れるまでに1週間~2週間程度かかる場合もあります。

脂肪溶解注射の効果の持続期間

細胞膜が破壊され、壊死して体外に排出された脂肪細胞は再生することがないので、施術部位の皮下脂肪が増加しにくくなる効果は半永久的に持続します。

ただし、脂肪溶解注射は注射した部位に存在するすべての脂肪細胞を壊死させるわけではありません。

暴飲暴食や運動不足といった不規則な生活習慣を続けると、残っていた脂肪細胞が再び肥大化する可能性があります。脂肪溶解注射の効果を維持するためには、健康的な食生活と適度な運動を心がけることが大切です。

脂肪溶解注射の成分の違いと薬剤の種類

脂肪溶解効果があるとされる薬剤には、さまざまな種類がありますが、大きくはフォスファチジルコリン(PPC)やデオキシコール酸 (DOC)配合の薬剤と、植物抽出成分配合の薬剤にわけることができます。

脂肪細胞を破壊して溶解する点は同じものの、植物抽出成分配合の薬剤は、顔の施術に使用されることが多くて、PPCやDOC配合の薬剤と比べると、炎症や腫れが少ないといった違いがあります。

脂肪溶解注射のおもな成分

フォスファチジルコリン(PPC)

脂肪溶解注射の主成分となることが多いフォスファチジルコリン(PPC)は、大豆から抽出されるアミノ酸の一種であるレシチンです。もともと脂肪肝や高脂血症などの治療薬剤として使用されていて、有効性について記述された論文によると、コレステロール値を下げる作用や動脈硬化を防ぐ働きがある[※1]とされています。

PPCを主成分とした脂肪溶解注射は、炎症と腫れが起こりやすいので、1週間~2週間程度のダウンタイムが必要といわれていました。しかし、現在では改良が進んで、従来の薬剤と比べると、炎症や腫れなどが少ないとされています。

大豆アレルギーのある方は事前に担当ドクターに相談しましょう。

[※1]Lipostabil: The Effect of Phosphatidylcholine on Subcutaneous Fat:Aesthetic Surgery Journal

デオキシコール酸(DOC)

成人のあご下に対する施術で脂肪の減少作用がFDA(米国食品医薬品)に認可された医薬成分[※2]です。デオキシコール酸(DOC)は、もともとヒトの胆汁に含まれる胆汁酸の一種で、脂肪部位に注入することで、脂肪細胞膜を直接破壊するとされています。

近年の研究により、「脂肪細胞をおもに溶解していたのはPPCではなく、PPCの溶解補助剤として配合されていたDOCであった」という結果報告もあるといわれています。

[※2]Deoxycholic acid in the submental fat reduction: A review of properties, adverse effects, and complication:National Library of Medicine

植物抽出成分などその他の脂肪溶解薬剤

各製薬会社で、さまざまな脂肪溶解成分が配合された薬剤が作られています。

従来のPPC、DOCなどを含まず、炎症が少ないとされる植物抽出成分が主成分の薬剤や、植物抽出成分に、デオキシコール酸を配合した薬剤などがあります。

脂肪溶解注射の薬剤別に成分と特徴を確認

どの薬剤も顔・体の両方への注入が可能といわれていますが、なかには炎症や強い腫れが起こるため顔には不向きな薬剤も少なくありません。顔の脂肪溶解効果に特化した薬剤もありますので、ドクターの診断のもと、適切な薬剤での施術をおこないましょう。

リバイタルセルフォーム
・PPCを主成分にアミノ酸、ビタミン成分
・ダウンタイムが少なく、むくみの改善にも作用
輪郭注射
・メディカルハーブ由来の成分
・腫れにくく、ダウンタイムもほとんどない
リジェンスリム
・PPCが主成分(大豆由来ではない)
・DOCは含まれず、比較的腫れの少ない
ハイパーリポリシス
・PPCとDOCが主成分
・ほかと比較して炎症・腫れなどが少なくて、脂肪溶解効果が早く現れるといわれている
リポビーン
・PPCとDOCが主成分
・ほかと比較して効果が強い一方、腫れやダウンタイムが長い。MFDS(韓国食品医薬品安全処)の承認製剤
サゴニメルト
・DOCを主成分にイチョウ抽出成分、カルニチンなど
・二重あご施術に特化。腫れや炎症が少ない
ファットエックス
・高濃度のDOCを主成分とし、植物抽出由来のアミノ酸やカルニチン
・代謝促進作用がある薬剤を配合。腫れや赤みなど、数日~数週間のダウンタイムがある
カイベラ
・DOCを主成分
・2015年4月にFDA(米国食品医薬品局)が二重あご改善製剤として承認。あご下の脂肪溶解効果は強い一方、腫れや数日のダウンタイムがある。KYBELLA®メーカー公式サイト
カベリン
・高濃度のDOCを主成分にカルニチンやアーティチョーク抽出成分などが配合
・カイベラの有効成分DOCを高濃度にした薬剤。腫れや炎症が少なく二重あご改善だけでなく、全身の痩身治療が可能。
BNLS
・メディカルハーブや海藻など、植物抽出成分が主成分
・肌の引き締めや代謝作用に優れているとされ、炎症や腫れが少なく、小顔治療に適した薬剤。
BNLS Neo
・BNLSにDOCを配合
・BNLSの改良薬剤。炎症や腫れといったダウンタイムがほとんどなく、数日で脂肪溶解の効果がある。
BNLS Ultimate
・BNLS Neoより、脂肪細胞を覆っている細胞膜に炎症をおこして破壊する働きをもつデオキシコール酸が増量
・デオキシコール酸を副作用を起こしにくい最大濃度で含有させることで、脂肪分解の効果が向上
ミケランジェロ
・PPC、DOCにカルニチンやカフェイン、アルファリポ酸を配合
・従来の薬剤に代謝作用のある成分を配合。痛みや腫れが出にくいとされている
チンセラプラス
・脂肪を溶解させる有効成分デオキシコール酸を0.8%と高濃度配合しているので脂肪細胞をしっかり破壊しながらも、痛みや腫れを最小限に抑えて、効率良く脂肪を減少させるため、ダウンタイムが短い

脂肪溶解注射の薬剤における国内での承認状況

脂肪溶解注射の薬剤は厚生労働省未承認医薬品です。
医薬品の入手経路:入手経路は各医療機関のドクターによるメーカーからの個人輸入です。
個人輸入において注意すべき医薬品等について(厚生労働省のページ)
日本国内での承認の有無:日本国内で承認を受けている脂肪溶解注射の薬剤はありません。

脂肪溶解注射の薬剤別の施術間隔と費用相場・注入本数

脂肪溶解注射の注入量と施術間隔

脂肪溶解注射は、脂肪量や部位によっては繰り返しの施術が必要ですが、脂肪溶解注射をおこなった部位の脂肪細胞は再生せず、施術期間が長くあいたとしても次の施術での脂肪溶解効果に問題はないとされています。

また、施術期間や回数、注入量は、施術部位や痩身目標のほか、脂肪溶解注射の薬剤によって異なりますが、顔の施術では、体と比較すると脂肪量が少ないため、1度の施術で終了となる場合もあります。

  PPC・DOC配合の薬剤 植物抽出成分配合の薬剤
特徴 個人差はあるが炎症や腫れを引き起こすこともあるとされている 顔に使用されることが多く、PPCやDOCと比較すると炎症や腫れが少ないとされている
一度の施術の注入量 注射2本~10本程度(薬剤や施術部位によって異なる)。 最大注入量は顔5本、体は50本程度
施術間隔 1週間~2週間あけて注入が可能 1週間おきの注入が可能

植物抽出成分配合の脂肪溶解注射は、PPCやDOCと比較すると炎症や腫れの少ないとされますが、副作用などには個人差があります。施術部位や施術回数などは、担当ドクターの診断に従ってください。

脂肪溶解注射の費用相場と注入本数の目安

脂肪溶解注射は、注射1本でハガキ1枚サイズ(10cm×15cm)ほどの範囲に数回に分けて薬剤を施術部位へ注入します。

  PPC・DOC配合の薬剤 植物抽出成分配合の薬剤
価格 1本あたり約20,000円~ 1本あたり約10,000円~
部位 本数 回数 本数 回数
まぶた(目まわり) 1本 1回~ 1本~ 1回~
1本~ 3回~ 2本~4本 1回~
頬(両方) 1本~2本 3回~ 2本~4本 1回~
ほうれい線(両方) 1本~2本 3回~ 2本~4本 1回~
フェイスライン 2本~3本 3回~ 2本~4本 1回~
二重あご 1本~3本 3回~ 3本~5本 1回~
1本~ 3回~ 2本~3本 1回~
二の腕(両方) 5本~ 3回~ 20本~ 1回~
背中 4本~ 3回~ 20本~ 1回~
お腹 4本~ 3回~ 20本~ 1回~
ウエスト 4本~ 3回~ 10本~ 1回~
ヒップ(両方) 8本~ 3回~ 20本~ 1回~
太もも(両方) 8本~ 3回~ 20本~ 1回~
ひざ(両方) 2本~ 3回~ 20本~ 1回~
ふくらはぎ(両方) 8本~ 3回~ 10本~ 1回~
足首(両方) 2本~ 3回~ 20本~ 1回~

脂肪溶解注射の痛み・ダウンタイム・リスク・注意点

痛みを感じにくい針・麻酔で施術中の痛みを軽減

脂肪溶解注射では、痛みを感じにくい針の先端が尖っている極細の注射針、または針の先端が丸くて薬剤が出てくる針穴が横にあるカニューレ(鈍針)という注射針をつかって、顔や体の脂肪が気になる部位に皮内注射します。

カニューレ(鈍針)は針の先端が丸いので、細かい血管を傷つけにくいことから、内出血がおきて赤みが出るリスクが低いとされています。カニューレ(鈍針)は針がやわらかく柔軟性があって薬剤が出る針穴が横にあることから、皮下で針を回転させることによって薬剤を広範囲に均一に浸透させることができるので、針を刺す回数を減らすことができます。

脂肪溶解注射の痛みをやわらげるカニューレ

また、医療機関によって表面麻酔や笑気麻酔などで痛みを軽減することができます。 医療機関によって取り扱っている注射針の種類や麻酔の種類は異なり、オプション料金になる場合もあるので、痛みが気になる場合は事前に各医療機関に確認してください。

脂肪分解を誘発し、セルライトを治療するためのメソセラピーソリューションの評価によると、麻酔薬であるリドカインは抗脂肪分解性であり、局所的な脂肪減少のために設計されたメソセラピー溶液から除去する必要があります。

An evaluation of mesotherapy solutions for inducing lipolysis and treating cellulite

脂肪溶解注射のダウンタイム

脂肪溶解注射は、注射直後から数日間、施術部位に腫れや内出血があらわれることがあります。

薬剤の種類によって注入部位に生じる腫れや内出血が落ち着くまでのダウンタイムが異なります。ほとんどダウンタイムがない薬剤もあれば、1週間~2週間ほどのダウンタイムをともなう薬剤もあります。

一般的に、脂肪細胞を減少させる効果が高いとされるデオキシコール酸(DOC)の含有量が多い薬剤はより高い効果が期待できますが、ダウンタイムも長くなる傾向にあります。

顔の脂肪溶解注射で思うような効果を期待する場合、1回の効果はおだやかですが腫れが少なくダウンタイムの短い植物抽出成分を主成分とした薬剤を用いて複数回の施術を受けるのが安心です。

脂肪溶解注射の副作用とリスク

脂肪溶解注射の施術において、副作用やリスクの発生頻度は低いといわれています。しかし、体質などによって、重篤な副作用を引き起こす可能性がないとはいいきれません。施術を受ける前には、必ず担当ドクターに体調やアレルギーの有無などを伝えてください。

  • 腫れ、熱感、赤み、鈍痛、かゆみ(1週間程度で改善するとされる)
  • まれに注入部位にしこり(数カ月程度で改善するとされる)
  • 注入部位の内出血
  • まれに2日~3日程度の発熱
  • 体質によってはアレルギー症状

慣れていない施術者が誤って筋肉の層に薬剤を注射してしまった場合、かなりの痛みをともなうといわれています。特に脂肪量の少ない顔への薬剤注入には繊細な技術が要されます。解剖学に精通し、脂肪溶解注射の実績が豊富なドクターを選ぶことが大切です。

参考文献:脂肪溶解注射:インドおよび東南アジア出身の1269人の患者における14年間にわたるホスファチジルコリンとデオキシコール酸の組み合わせに関する文献と私たちの経験の系統的レビュー

脂肪溶解注射後の注意点

  • 施術当日は過度な運動、飲酒は控えましょう。
  • サウナ、プール、入浴は控えましょう。シャワーは問題ないとされています。
  • 顔への施術の場合、注入部位をさけることで施術直後もメイクが可能です。
  • 炎症を抑えるためにも水分をしっかり補給しましょう。

脂肪溶解注射が受けられない方

  • 妊娠中、授乳中の方
  • 糖尿病、心疾患、腎疾患、高血圧、高脂血症、甲状腺機能亢進症など
  • 大豆アレルギーをお持ちの方はPPCによる施術は受けられません。

脂肪溶解注射の施術の流れ

施術時間は脂肪溶解注射の注入部位により異なりますが、麻酔なしであれば5分~20分ほどで終了します。

(1)ドクターによる診断

施術部位と理想のライン、また大豆アレルギーなどの有無をしっかりドクターに伝えます。気になることや不安なことがある場合はカウンセリング時に解決しておきましょう。

(2)麻酔

極細の針による注入のため比較的痛みは少ないとされますが、注射が苦手、または痛みに弱い方は麻酔クリームなどで表皮麻酔をおこないます。個人差はありますが、施術直後から熱感をともなう痛みや筋肉痛に似た痛みが1週間~2週間ほど続くこともあります。

(3)施術

脂肪が気になる部位に、薬剤を注入します。この時、痛みなどの異常があった場合はすぐにドクターに伝えましょう。

(4)施術後

注入部位の止血を確認し、施術は終了となります。また医療機関によっては薬剤の効果を高めるために、マッサージをおこなうこともあります。

脂肪溶解注射の効果を高めるためのアフターケア

施術部位のマッサージ

施術後、注入部位をマッサージすることで薬剤が脂肪層に広がり脂肪細胞の排出を促すといわれています。ただし、痛みや腫れがある場合はマッサージを控え、安静にすることが大切です。

腫れがおさまったら有酸素運動をおこなう

施術後の腫れや痛みがおさまったら、代謝を上げるため、ジョギングや水泳などの有酸素運動をおこなうと痩身効果が高まるといわれています。

有酸素運動をおこなうと基礎代謝量が向上することから、脂肪溶解注射の作用によって脂肪細胞から放出された中性脂肪が体外に排出されやすくなるとされます。

脂肪溶解注射と併用することで相乗効果が期待できる施術

ボツリヌス注射によるエラ張りの改善

小顔になりたいと希望される方のなかには、咬筋(噛む時に使う筋肉)が発達しすぎてエラが張って見える方がいらっしゃいますが、エラの張りにはボツリヌス注射で改善が期待できます。

ボツリヌス注射には、筋肉の収縮を弱める働きがあります。これによりエラ部分の筋肉の過剰発達を緩和し、小顔に導きます。

エラの張りはボツリヌス注射をおこない、あごのたるみなど皮下脂肪の部分を脂肪溶解注射を用いることで、フェイスラインを整える相乗効果が期待できます。

たるみを引き上げるスレッドリフト・ハイフ

頬などに脂肪が多くてほうれい線や口もとのマリオネットラインのたるみが気になる場合は、脂肪溶解注射で脂肪を減らしたあと、糸を皮下に通してたるみを引き上げるスレッドリフトを併用すると、たるみの改善に期待できます。

そのほか、マシンによるたるみ改善にハイフ治療があります。ハイフ(HIFU)は、High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)の略で、強力な超音波エネルギーを一点に集中させて照射する技術です。

脂肪の下で表情筋を覆っている筋膜(SMAS層)に超音波を照射することで熱によって筋膜を収縮させて、たるみを引き上げる治療方法です。 脂肪溶解注射で脂肪を減らしたあと、ハイフでゆるんだ筋膜を引き上げることでリフトアップの相乗効果が期待できます。

ゼニカル・サノレックスなどの医療痩身薬剤

ゼニカルは肥満治療薬の一つです。有効成分であるオルリスタットは、リパーゼ(消化器官で脂肪を分解、蓄積する酵素)を働かなくすることで、脂肪の吸収をカットする性質があります。 食事前に服用することで、食事の中の油分約30%を吸収せずに体外へ排出するといわれています。

サノレックスは、厚生労働省が承認した初めての食欲抑制剤で、食欲に関係のある神経に働きかけることによって食欲をおさえます。服用することにより空腹感が少なくなり食べる量が減りますが、口の渇き、便秘などの副作用が起こることがあります。脳・自律神経に作用するので、必ず医療機関で診察・処方を受け、服用方法を守ってください。

脂肪溶解注射とそのほかの痩身治療との比較

ダウンタイムはあっても即効性のある脂肪吸引

脂肪吸引はカニューレと呼ばれる管を皮下に挿入して皮下脂肪を吸引することで除去する外科的な美容医療の施術です。頬・あご・二の腕・ウエスト・太ももなど、顔と体において気になる部位の皮下脂肪を減少させて理想とするフェイスラインやボディラインを目指すことができます。

外科的な処置をおこなうため、一定のダウンタイムを伴いリスクもゼロではありませんが、今は医学の進歩や手術方法の発達、技術の進歩などによって、施術が確立された当初に比べると身体への負担を抑えて痛みや腫れを少なくすることができるといわれています。部位によっては、翌日からの仕事復帰も可能とされています。

マシンや薬剤を用いた切らない施術は基本的に脂肪を直接取り除くのではなく、脂肪細胞を損傷させたり代謝を促すことで減少を目指すものです。そのため、十分な痩身の作用が得られるまでに複数回の施術を必要とすることもあります。

一方の脂肪吸引は外科的な処置によって脂肪細胞を物理的に取り除く手術であるため、即効性があり短期間で脂肪を減少させることができます。

ダウンタイムが短いマシンによる痩身治療

脂肪を冷却して脂肪細胞を破壊するクールスカルプティング

クールスカルプティングは、脂肪層を冷却してほかの組織や血液などに影響することなく脂肪細胞のみを破壊するとされる医療痩身マシンです。

クールスカルプティングは二の腕、腹部、太ももなど照射する部位ごとに専用のアプリケーターを替える必要があり、照射は1施術につき1部位となります。また施術直後は凍結した部位へのマッサージがおこなわれます。

クールスカルプティングは脂肪部位を吸引しながら照射をおこなうため、痩せ型タイプや湾曲した部位にはアプリケーターが装着しにくい場合があります。また、顔はあご下のみに対応しています。

クールスカルプティングでの痩身効果は、早いと3週間後くらいからあらわれはじめて、2カ月~4カ月後にボディラインの変化を実感するといわれています。このように即効性がないのは、脂肪細胞が破壊されて代謝されるまでに時間がかかるためです。 部位や脂肪の量によって効果が出にくい場合は、繰り返し施術します。

クールスカルプティングのダウンタイムは、施術直後に赤みや内出血、腫れ、筋肉痛のような痛みなどを伴うことがありますが、症状は一時的なものといわれています。通常は、長くても1週間~2週間程度で鎮静するといわれています。

レーザーの熱で脂肪細胞を破壊するスカルプシュアー

スカルプシュアーは、レーザーを皮膚の上(体外)から照射することで皮下脂肪を高温にして、脂肪細胞を損傷させるマシン(体外式レーザー)です。脂肪細胞は45℃程度の温度に一定時間、加熱されることによって損傷を受けます。スカルプシュアーは、この原理を利用しています。

スカルプシュアーの施術効果を実感しはじめるのは照射後3週間ほどとされ、効果のピークはおおよそ3カ月後とされています。1回で効果を感じる方もいますが、同じ部位への照射は1カ月おきに2回~3回程度の施術をおこなうことが推奨され、2回~3回目の施術後あたりから効果を実感することが多いといわれています。

施術後のダウンタイムは筋肉痛のような痛みや腫れ、内出血が生じる場合がありますが、数日から2週間程度で治まるとされています。

スカルプシュアーのアプリケーターは体型を限定することなく施術が可能とされますが、施術部位は体がメインで、顔への施術は、あご下(二重あご)のみ照射が可能です。

脂肪溶解注射で失敗しないために大切なドクター選び

脂肪溶解注射は注射のみでおこなえる手軽な痩身治療です。しかし、脂肪量の少ない顔への薬剤注入には繊細な医療技術が要されます。

目まわりや、頬など必要以上に脂肪細胞を破壊してしまうと、肌のハリ感が失われ、老けた印象を与えてしまうことも少なくありません。また脂肪溶解薬剤を注入し、一度破壊された脂肪細胞は再生されないといわれています。

このような失敗を防ぐためにも解剖学に精通し、脂肪量を見極め痩身後のラインを予測できるドクターを選ぶことが大切です。口コミや評判だけで決めるのではなく、脂肪溶解注射に限らず痩身の施術実績や経験が豊富なドクターが在籍する医療機関で直接カウンセリングを受けて、信頼できる医療機関を選ぶと安心です。

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