フォトフェイシャルM22は、さまざまな肌の悩みの改善が期待できるIPL(光)治療マシンです。メラニンが原因のシミやくすみ、血管のヘモグロビンが原因の肌の赤み、コラーゲンやエラスチンの減少が原因となる肌のハリ不足を改善に導くとされます。
フォトフェイシャルM22は従来のフォトフェイシャルと比べてフィルターの種類が増えたことによって、照射できる光の波長の数が増加しています。また、人それぞれ異なる肌の悩みや肌の状態にあわせて、適切な出力のIPLエネルギーを照射できます。
フォトフェイシャルM22は一緒に施術を受けると相乗効果が期待できる施術や従来のフォトフェイシャルマシンとの違いを知ることで、施術効果をより高めることができます。また、施術を受けた後の経過やダウンタイムの症状、信頼できる医療機関を選ぶ際に確認するべきポイントを知って、心配や不安を解消しましょう。
もくじ
フォトフェイシャルM22は、光治療のパイオニアといわれるイスラエルのルミナス社によって開発されたIPL(光)治療マシンです。IPL治療とは波長がひとつのレーザーと異なって、波長が複数含まれるIPL(Intense Pulsed Light)とよばれる光を照射します。
IPLはメラニンやヘモグロビンといった特定の物質に吸収されて、熱エネルギーに変換されます。
熱エネルギーによってメラニンは損傷、体外へ排出されてシミ・くすみを改善に導きます。また、血中のヘモグロビンに吸収されて発生する熱エネルギーが毛細血管を凝固させることで収縮、赤ら顔を改善する効果が期待できます。
メラニンやヘモグロビンに対する作用のほか、皮膚の線維芽細胞をあえてわずかに損傷させることで、損傷の治癒がおきる過程でコラーゲンやエラスチン生成の活性化を促して小ジワ・毛穴の開き・ハリ不足・弾力低下といった肌トラブルも改善に導きます。
フォトフェイシャルM22(フィルター560,590,615,640,695含む)は安全性試験を実施し、日本の厚生労働省の承認を受けています。
日本国内での承認 | 22500BZX00469000 |
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フォトフェイシャルM22は、「波長」「パルス幅(照射時間)」「出力」「照射サイズ」を細かく設定できるので、一人ひとり異なる肌の悩みにあわせて最適なIPLを照射して、肌の色調やニキビなどを改善に導く施術を受けることができます。
フォトフェイシャルM22で使用されるIPLの波長は515nm~1200nmです。
フォトフェイシャルM22の施術では、515nm~1200nmの波長帯から、施術に不要な波長がフィルターでカットされて照射されます。
IPLの波長
IPLは電磁波のひとつで、電磁波のようなエネルギーには波形の性質があります。山と谷を繰り返す波形の山から山(もしくは谷から谷)の長さを波長といい、波長の単位は10億分の1メートルにあたるナノメートル(nm)と表記されます。
医療機関によって保有するフィルターの種類は異なりますが、フォトフェイシャルM22では波長を調整する役割のあるフィルターが9種類存在します。
専用フィルター | 対応する症状 |
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515nm | 皮膚表面に近い位置にあるシミなど |
560nm | 皮膚表面に近い位置にあるシミ、毛穴、シワ、ニキビなど |
590nm | 赤ら顔(毛細血管拡張症)、ニキビ跡など |
615nm | 515nmや560nmで取り切れなかったシミなど |
640nm | 515nmや560nmで取り切れなかったシミなど |
695nm | 肌深層部のシミや脱毛 |
755nm | 肌深層部のシミや脱毛 |
Vascular(血管専用フィルター):530~650nm、900~1200nm | 赤ら顔、毛細血管拡張症、内出血など血管性病変に特化 |
Acne(ニキビ専用フィルター):400~600nm、800~1200nm | 炎症を抑えてアクネ菌を殺菌するニキビ治療に特化 |
フィルターの役割
各フィルターの数値より短い波長がカットされる仕組みで、755nmのフィルターをつかう場合、754nm以下の波長がカットされて、755nm~1200nmの波長を照射します。このとき755nmの波長が最も強いエネルギーで照射されて、756nm~1200nmの波長は、長い(1200nmに近い)波長であるほど弱いエネルギーで照射されます。
IPLを照射する1発あたりの長さをパルス幅といい、パルス幅が短いほど瞬間的に発生する熱エネルギー(ピークパワー)は高くなって、施術する肌の悩みに強く作用します。
また、IPLの出力が高いほど、メラニンやヘモグロビンなどに作用する力が強くなります。
フォトフェイシャルM22以外のIPLマシンは、出力を上げるとパルス幅もつられて長くなるので、ピークパワーが低くなってしまい、シミや赤ら顔といった症状を改善に導く作用が弱くなることがあります。
一方で、フォトフェイシャルM22は出力を上げてもパルス幅を固定できるので、高いピークパワーを維持できることから、肌の悩みに対して作用する力が弱まることはありません。
IPLの出力
IPLの出力は、J(ジュール)/㎠という単位で表されますが、これは一平方センチメートルあたりに照射されるIPLのエネルギーの密度を意味しています。出力が高いほど単位面積あたりに照射されるエネルギーの密度は高くなり作用が強くなります。
フォトフェイシャルM22のライトガイドは、15mm×35mmと8mm×15mmのスクエア型、直径6mmの丸形の3種類があります。
ライトガイドを変えることによってIPLを照射するサイズを切り替えることができるので、最初に15mm×35mmのスクエア型で顔全体に照射したあと、シミが気になる部位に直径6mmのライトガイドでスポット照射するといった施術をおこなえます。
ライトガイド | 対応する部位・症状 |
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スクエア型:15mm×35mm | 顔全体 |
スクエア型:8mm×15mm | 目元や口元など細かい部位 |
丸型(スポット):直径6mm | 狭い部位のシミやくすみなど |
フォトフェイシャルM22は照射するIPLのエネルギーを均等に3分割できる機能のOPT(オプティマル・パルス・テクノロジー)が搭載されています。3分割したIPLのエネルギーを均等に皮膚へ届けることができるので、施術をおこなう際にやけどのリスクが低いとされます。
ほかのIPL治療マシンもIPLのエネルギーを3分割して照射しますが、そのエネルギーは均等ではありません。1分割目で照射されるIPLのエネルギーが過剰に強くなって、3分割目の照射で弱くなる傾向にあるので、最初の照射でやけどのリスクをともないます。
フォトフェイシャルM22は、IPLを照射する際に肌と触れる部分のライトガイドが、冷却機能に優れているサファイアガラスでできています。また、皮膚を冷やしながらIPLを照射できるコンタクトクーリングという機能によって、施術中に痛みを感じにくいとされています。
フォトフェイシャルM22は、ナチュライト、ルミナスONEに続いてルミナス社で開発された、シリーズの3代目にあたるマシンです。
ナチュライトとフォトフェイシャルM22は厚生労働省から安全性や有効性の承認を受けている医療機器で、ルミナスONEは未承認機です。照射できる波長の数はナチュライトが3種類、ルミナスONEが7種類、フォトフェイシャルM22が9種類で、ルミナスONEとフォトフェイシャルM22はフィルターをつかい分けることで波長を変換して照射する仕組みとなっています。
フィルター | ナチュライト | ルミナスONE | フォトフェイシャルM22 |
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515nm(未承認) | ‐ | 〇 | 〇 |
560nm | 〇 | 〇 | 〇 |
590nm | 〇 | 〇 | 〇 |
615nm | ‐ | 〇 | 〇 |
640nm | 〇 | 〇 | 〇 |
695nm | ‐ | 〇 | 〇 |
755nm(未承認) | ‐ | 〇 | 〇 |
血管専用フィルター(未承認) | ‐ | - | 〇 |
ニキビ専用フィルター(未承認) | ‐ | - | 〇 |
毛細血管が広がって血流量が増えて、顔面にほてりや赤みが生じる状態を赤ら顔といいます。
フォトフェイシャルM22の血管専用フィルターでは、皮膚表面近くの毛細血管を狙う530nm~650nmの波長と、皮膚の深部にある毛細血管を狙う900nm~1200nmの波長を照射することができます。いずれも毛細血管内に存在する赤血球のヘモグロビンに吸収されて熱エネルギーを発します。
530nm~650nmの波長は、皮膚表面近くの毛細血管を収縮させて血流量を抑えて赤ら顔を改善する効果が期待できて、900nm~1200nmの波長は、深部の毛細血管が広がることで鼻や頬の細い血管が赤く透けて見える毛細血管拡張症やニキビの炎症といった赤みをともなう症状を改善に導くとされます。
フォトフェイシャルM22は、400nm~600nmと800nm~1200nmの波長を照射するニキビ専用フィルターがあります。
フォトフェイシャルM22で400nm~600nmの波長を照射すると、ニキビが発生する原因を取り除くことが可能とされています。また、800nm~1200nmの波長を照射することで、皮脂腺に栄養を送る役割がある深部の血管を収縮させて、皮脂の分泌を抑えてニキビの再発・新生を予防する効果も期待できます。
フォトフェイシャルM22でニキビの原因が取り除かれる理由
ニキビの原因菌とされるアクネ菌は、皮脂を栄養源として増殖する過程で、有機化合物のポルフィリンを産出します。フォトフェイシャルM22で400nm~600nmの波長を照射すると、ポルフィリンが波長を吸収して活性酸素のひとつである一重項酸素を生成します。一重項酸素はアクネ菌を殺菌する作用があるため、ニキビが発生する原因を取り除くとされます。
レーザーによる治療では、改善したい肌の悩みにあわせてマシンを選択する必要があります。
一方で、フォトフェイシャルM22はフィルターによって波長を切り替えることができるので、1台のマシンで複数の肌の悩みに対して治療をおこなうことが可能です。
また、IPLと比べてレーザーはパルス幅が短いので、瞬間的に発生する熱エネルギーが高いことから、特定の物質を損傷させる作用は比較的強いといえます。そのためレーザー治療は1回の施術でシミや肌の赤みといった症状を改善できることもありますが、IPL治療の場合、一般的に施術を複数回受けることで徐々に肌質を改善していきます。
波長の特徴
波長はそれぞれメラニンやヘモグロビンといった、ある特定の物質にのみ吸収される性質があるので、ひとつの波長からなるレーザー治療では、肌の悩みに合わせてマシンを選択することになります。
強い刺激を与えるとメラニンが増加して、範囲が拡大したり色調が濃くなることがある肝斑。肝斑の治療において、レーザーはパルス幅が短く刺激が強いために不向きとされていました。
しかし、パルス幅を短くして低出力で肌から数センチ離してレーザーを照射する方法のレーザートーニングであれば、刺激を抑えてレーザーを照射できることから、肝斑治療に利用されるほか、毛穴の開きや皮膚のハリをもたらす施術に使われます。レーザートーニングとフォトフェイシャルM22の施術は併用してつかわれることがあります。
レーザートーニングがおこなえるマシンには、メドライドC6(米国・サイノシュア社製)、スペクトラ(韓国・ルートロック社製)、トライビーム(韓国・ジェイシス社製)などがあります。
医療機器メーカーの米国・サイトン社が開発した光治療マシンが、BBLです。
BBLは410nm~1400nmのBroad Band Lightといわれる波長帯を照射するマシンで、フォトフェイシャルM22と同じように複数の肌の悩みに対して治療が可能とされていて、シミやそばかす、くすみ、赤ら顔、細かいシワ、たるみといった肌の悩みを改善に導く効果が期待できます。
フォトフェイシャルM22とBBLはどちらも光治療マシンで、波長や出力を調整できるので似た特徴をもっています。しかし、フォトフェイシャルM22は厚生労働省から安全性や有効性における薬機承認を受けている医療機器であるのに対して、BBLは未承認機器という点が異なります。
IPLのエネルギーに加えて、高周波エネルギーのRFを組み合わせて照射する美容医療マシンがフォトRF(オーロラ)です。
RFの波長が肌の深部に熱エネルギーを発生させて、皮膚のたるみを引き締めたりコラーゲンの生成を促すことで肌のシワを改善に導くなどの作用があるとされます。
また、フォトRFはIPLの波長も含んでいるので、フォトフェイシャルM22と同様にシミや赤ら顔の治療にも適応していますが、施術に20分~30分ほどかかります。フォトフェイシャルM22の施術時間は15分~20分ほどなので、比較すると施術時間がやや長い傾向にあります。
フォトフェイシャルM22はレーザー治療よりも弱い熱エネルギーで治療をおこなうので、施術部位にかさぶたができることはなくて、ダウンタイムはほとんどないとされます。
施術を受けた直後からメイクが可能なので、治療を受けた部位に赤みが生じた場合でもメイクで隠すことができます。
照射直後 | IPLを照射したシミの部位に赤みが生じる |
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照射2日~3日後 | 赤みが引いて、一時的にシミが濃く見える |
照射5日~6日後 | シミが黒くなって、剥がれ始める |
照射おおよそ1週間後 | 黒くなったシミが剥がれ落ちる |
シミやくすみは蓄積されたメラニンが原因です。皮膚は紫外線や摩擦などで刺激を受けると、皮膚の表皮層に存在するメラノサイトでメラニンが生成されます。
通常、メラニンは皮膚の新陳代謝であるターンオーバーによって、徐々に皮膚の表面近くに移動して古い角質と一緒にはがれ落ちます。しかし外部からの刺激によってメラニンが過剰に生成されたり、ターンオーバーの周期が乱れたりすると、メラニンが蓄積されてシミやくすみが生じます。
フォトフェイシャルM22でIPL治療をおこなうと、蓄積されたメラニンにIPLの波長が吸収されて熱エネルギーが発生します。発生した熱エネルギーによって損傷したメラニンは、皮膚のターンオーバーの周期によって老廃物として体外へ排出されます。
フォトフェイシャルM22は、1回の施術でシミやくすみが薄くなったり肌にハリが生じたりするなどの効果を実感できる場合もありますが、一般的には複数回施術を重ねることで徐々に肌の悩みを改善に導きます。
3週間~4週間ごとに施術を受けて、合計4回〜5回ほど施術を受けることで効果をより感じられるとされます。また、肌のハリを保つことを目的とした場合、2~3カ月に1度の間隔で継続的に施術を受けることが推奨されています。
施術後の肌は乾燥しやすい状態なので、数日から1週間ほどは普段よりしっかり保湿ケアをおこなってください。また、紫外線の影響を受けやすいので、日焼け止めを塗るなどの紫外線対策が推奨されています。飲酒は血行が良くなって赤みがでやすくなるので、施術を受けてから12時間以内は控えてください
シミやそばかす、肝斑を改善して総合的な美白治療をおこないたい場合、フォトフェイシャルM22の施術と同時にハイドロキノン、レチノイン酸といった外用薬や、ビタミンC・E、トラネキサム酸などの内服療法によって美白作用が期待できます。
また、アキュチップ、ジェントルレーズプロ、CO2フラクショナルレーザーといったマシンによる施術を併用することでも、美肌効果が見込めます。
ニキビの炎症を抑えたり発生を予防したい方は、ビタミンC・E・B2・B6、トラネキサム酸、ハイチオールなどの内服薬や、肌のターンオーバーを促すケミカルピーリング、イオン導入などの施術を併用して受けるのが効果的とされています。
毛穴の開きが気になる方や乱れたターンオーバーの周期を整えたい場合、毛穴の引き締めやターンオーバーの正常化による肌機能の向上が期待できるケミカルピーリング、薬剤を使用したイオン導入などの施術を併用すると良いでしょう。
肌に微細な穴を開けて皮膚細胞を刺激することで、皮膚細胞が新しく生まれ変わるとされるCO2フラクショナルレーザー照射、コラーゲンの増生を促すダーマペンやジェネシスの併用によっても肌質の改善が期待できます。
フォトフェイシャルM22は、厚生労働省から安全性や有効性における薬機承認を受けている医療機器です。フォトフェイシャルM22による施術は医療行為にあたるので、医療機関でしか受けることができません。
フォトフェイシャルM22で安全かつ効果的な肌の悩みの治療を受けるためには、IPL治療について深い知識があって施術の経験も豊富なドクターのもとで施術を受ける必要があります。ほかにも肌の状態に合わせて適切な施術を提案してくれたり、不安や疑問に対してしっかり応えてくれるかドクターの対応を見極めることも重要です。
また、肌質の改善や美肌作用が期待できる施術を併用して受けたいと考えている方は、外用薬や内服薬を処方してくれたり、ピーリングやイオン導入などとの併用治療をおこなっている医療機関を選ぶと良いでしょう。