ベビーコラーゲン注射によるシワ治療の効果とほかの注入施術との違い

赤ちゃんのほっぺ

ベビーコラーゲン注射は、ヒューマラジェンといわれるコラーゲン注入剤による施術です。目もとなど皮膚の薄い部位へ注入しても、柔らかく皮膚によくなじむため凹凸感が現れにくい注入剤で、細かいちりめんジワや浅いシワなどに適しているとされています。

シワを改善に導く注入施術は、ベビーコラーゲン注射だけではありません。ほかにもヒアルロン酸注入やボツリヌス注射などがあって、シワの症状や注入部位によって注入剤を選ぶことが可能です。ベビーコラーゲン注射の特徴と、ほかの注入施術との違いを知ることで、自身にとって最適なシワ治療によって理想の肌質を目指すことができます。

加齢で減少するコラーゲンの重要性

ヒトの体を構成する成分比ヒトの体は水分60%・たんぱく質18%・脂肪18%・鉱物質3.5%・炭水化物0.5%からなり、たんぱく質のおおよそ30%がコラーゲンとされています。

コラーゲンは、皮膚だけでなく靭帯や骨、骨と骨の隙間、血管など体全体に存在していて、それぞれの組織の動きを滑らかにしたり組織をしなやかで丈夫にしたりしています

体に欠かすことのできないコラーゲンですが、加齢とともに徐々に減少していきます。そのため、歳をとるにつれて体の組織の柔軟性や弾力は失われ、肌においてはハリや弾力が低下してたるみやシワが現れはじめます。

ハリのある肌ほど多く存在するⅢ型コラーゲン

人差し指を立て笑顔の女性

確認されている体内にあるコラーゲンは29種類あって、そのうちの9種類が皮膚に存在しています。コラーゲンは発見された順番で、Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型のように呼ばれ、体内コラーゲンの80%~90%はⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型といわれています。

皮膚は外側から表皮層・真皮層・皮下組織と層状になっていますが、真皮層にⅠ型コラーゲンとⅢ型コラーゲンが存在します。

Ⅰ型コラーゲン 皮膚や骨などの主成分であり体内に最も多く存在しているコラーゲン
Ⅱ型コラーゲン 関節軟骨に多く存在して、可動性や柔軟性を担っている
Ⅲ型コラーゲン 皮膚に柔軟性をもたらしてⅠ型コラーゲンをサポート

Ⅲ型コラーゲンを補えるのがベビーコラーゲン注射

Ⅲ型コラーゲンは、表情の変化でできるシワが元にもどるなど、弾力性とハリのある肌を保つには欠かすことのできないコラーゲンです。豊富に含まれている肌ほど、ふっくらと弾力のある肌になるとされます。

Ⅲ型コラーゲンは成長期が終わる頃、つまり老化が始まる頃にはほぼなくなるともいわれていて、コラーゲンのなかでもとくに加齢に伴う減少率が高いコラーゲンです。

赤ちゃんの皮膚では、Ⅰ型コラーゲンとⅢ型コラーゲンの割合が1対1ともいわれていて、「ベビーコラーゲン」の由来は、Ⅰ型コラーゲンとⅢ型コラーゲンの配合割合が、赤ちゃんの皮膚と同じであるためです。

ベビーコラーゲン注射でⅢ型コラーゲンを補うことで、小ジワの改善・毛穴の収縮など肌質そのものの向上が期待できます。また、Ⅲ型コラーゲンは組織の再生能力を持っていて、傷を負った部位ではⅢ型コラーゲンがⅠ型コラーゲンに置き換わることで、傷が治っていくともいわれています。

アレルギーリスクの少ないベビーコラーゲン注射

FDAで承認されたヒューマラジェン

日本においてベビーコラーゲン注射と呼ばれるヒューマラジェン(Humallagn)は、米国MycoScience社により販売され、FDA(米国食品医薬品局)で安全性と有効性を承認されています。

ベビーコラーゲン注射はアレルギーテストが不要

ベビーコラーゲン注射の注入剤であるヒューマラジェンは、ヒト胎盤から、ヒアルロン酸・エラスチン・コラーゲンを作り出す細胞である「線維芽細胞」を抽出・培養して作られます。そのため、アレルギーリスクは極めて低いとされていて、注入前にアレルギーテストはおこなわれません。

アレルギーテストは、ベビーコラーゲンを少量注入して発疹などの陽性反応があるかどうかを確認するもので、約4週間の観察が必要になります。

動物由来のコラーゲン注入剤はアレルギーテストが必要

1950年頃より研究・使用が始まったコラーゲン注射ですが、かつてのコラーゲン注入剤は牛や豚、鶏の鶏冠(とさか)から製造されていました。こうした動物由来のコラーゲン注入剤は、アレルギーなどの副作用があることから事前にアレルギーテストが必要でした。

ヒト由来であるベビーコラーゲン注射であれば、動物由来のコラーゲン注入剤でアレルギー陽性反応が現れた方も、事前のアレルギーテストは不要です。

ベビーコラーゲン注射で改善が期待できるのは浅いシワ

ベビーコラーゲン注射は、皮膚の薄い部位に注入することで肌細胞を活性化してハリを与えます。

シワは、皮膚の薄い部位に現れる浅い小ジワ、表情のくせにより生じる表情ジワ、ほうれい線やゴルゴラインに刻まれる深いシワなどさまざまですが、ベビーコラーゲン注射では、目尻や目の下などの目もとや口もと、首に現れる浅いシワの改善が期待できます。

コラーゲンは皮膚の70%を占める成分であるため、注入することで肌そのものの質感が柔らかくなって、自然な仕上がりで乾燥や加齢による毛穴のたるみを改善へ導きます。

ベビーコラーゲン注射の持続期間と施術頻度の目安

ベビーコラーゲン注射の効果の持続期間は、個人差もありますが半年から1年といわれ、効果を持続させるためには、一般的に3カ月~6カ月ごとの注入が推奨されています。1回でも直後に注入効果を実感できるとされますが、回数を重ねることで効果の持続性が高まります。

ベビーコラーゲン注射の部位ごとの注入量目安と料金相場

部位 注入量目安
顔(1部位あたり) 0.5~1cc
1~2cc

ベビーコラーゲン注射はカウンセリング・診察のもと、それぞれの部位に適した注入量が決定されます。目尻や目頭付近の小ジワである場合、左右で0.5cc程度の注入をおこなう場合が多いとされています。

ベビーコラーゲン注射は自由診療(保険外診療)のため医療機関により料金は異なりますが、一般的な料金相場は以下のとおりです。また、料金設定は、0.1cc単位、0.5cc単位など医療機関によって異なるため、事前にご確認ください。

ベビーコラーゲン注射 料金相場
ベビーコラーゲン 1本 1cc 80,000〜150,000円前後

ベビーコラーゲン注射が向いている方

  • 目尻や目頭の下の小ジワを改善したい方
  • 目の下のクマが気になる方
  • 開いた毛穴をなんとかしたい方
  • 軽度のニキビ跡がある方
  • 乾燥している肌や唇に悩んでいる方
  • 首のシワを改善したい方
  • 施術直後に効果を実感したい方
  • メスを入れずにシワや肌質を改善したい方
  • 周りの人に気づかれず、自然な仕上がりになる施術を受けたい方
  • ダウンタイムがとれない方
  • 頻繁に施術を受けることができない方
  • 傷跡が気になる方

注入施術以外でコラーゲンを体内に取り入れる方法

肌質の改善としてコラーゲンが作用するのは注入施術といえますが、コラーゲンが配合されたスキンケア製品を使用して取り入れたり、サプリメントや食品・飲料水によって口から摂取することが可能です。

コラーゲン配合のスキンケア製品の使用

スキンケア用品ヒトの皮膚は、体外からの異物の侵入を防ぐためにバリア機能が働いています。そのためコラーゲンが含まれるスキンケア製品を使用しても、皮膚の真皮層に浸透することはないとされます。コラーゲン配合のスキンケア製品のおもな目的は、小ジワや肌のハリの改善ではなく、肌の乾燥を防ぐ保湿効果といえます。

コラーゲンをサプリメントなどで口から摂取

サプリメントコラーゲンは食事から摂取した栄養素によって体内で作られますが、サプリメントや飲料水などで摂取する方法もあります。口から摂取されたコラーゲンはアミノ酸に分解され消化されていきます。アミノ酸はたんぱく質の材料となって筋肉・内臓・髪など体のさまざまな成分をつくりだす役割がありますが、コラーゲンとして皮膚に直接補充されるわけではありません。しかし近年の研究では、摂取したコラーゲンの一部が血液に届き、肌の水分量が増加することなどが確認されています。

ベビーコラーゲン注射とほかの注入施術との違い

深いシワの溝を持ち上げるヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸はヒトの体内に元々存在する物質であることから、ヒアルロン酸注入剤は、皮膚となじみやすくて安全性の高い薬剤です。ヒアルロン酸注入は、ほうれい線やゴルゴラインのように深く刻まれたシワに注入してシワの溝を持ち上げることで、若々しい印象へと導きます。またヒアルロン酸注入剤は分解剤があることから、仕上がりのイメージが異なる場合は修正が可能です。

表情ジワの改善にはボツリヌス注射

ボツリヌス注射は注入部位の筋肉の緊張をやわらげる作用があり、眉間や額の横ジワなど表情のくせにより生じたシワを改善に導きます。ボツリヌス注射にもヒアルロン酸注入と同じように分解剤があるため、修正が可能です。

注入部位を選ばないリジュラン注射

リジュラン注射とはサーモンDNA由来のポリヌクレオチドを成分とした注入剤です。線維芽細胞を活性化し、加齢によって失われたコラーゲンやエラスチンを補うと効果を期待できます。注入した際、異物として排除される確率が低い生体適合性の高い注入剤とされている一方、魚・魚卵アレルギーのある方は施術を受けることができません。

ベビーコラーゲン注射では首に注入すると、まれに白く凹凸ができることがありますが、リジュラン注射は部位を選ばず注入することができます。2週間~3週間おきに3回~4回注入を繰り返すことで、コラーゲンやエラスチンが産生され、ハリとキメが整った肌へと導きます。効果を感じられるまでに必要な施術回数は、ベビーコラーゲン注射と比較すると多くなりますが、1回あたりの施術料金は安価な傾向にあります。

全体的な肌質向上を目指す水光注射

水光注射とは、韓国の製薬会社HUONS社により開発された、ダーマシャインという医療器具でおこなう美肌治療です。複数の極細注射針がついたダーマシャインで、顔全体に広く浅くさまざまな美肌成分薬剤を均等に注入します。

肌にうるおいを与えて、乾燥による小ジワや開いてしまった毛穴の改善が期待でき、ハリ感のあるみずみずしい肌質へ導きます。

ベビーコラーゲン注射は、シワなどが気になる部位に注射器の1本の針で注入していきますが、水光注射は複数の注射針がついたダーマシャインで顔全体に施術をおこないます。そのため、顔全体の肌質の改善には水光注射、目尻や口もとのシワなどパーツごとの施術にはベビーコラーゲン注射が適しているといえます。

ベビーコラーゲン注射を受ける際の注意事項

女性のイメージ写真

施術を受ける前に知っておくべきこと

ベビーコラーゲン注射後で改善が期待できるのは浅いシワ

ベビーコラーゲン注射は、浅いシワ以外の深いシワ・表情ジワや、ヒアルロン酸注入でおこなうことができる鼻・あごの形成には不向きな注入剤となります。

ベビーコラーゲン注射後の献血は禁止

病気の感染リスクを避けるために、ヒト胎盤由来の注入剤をつかった施術後の献血は禁止となります。

麻酔アレルギーがある場合はドクターに相談

ベビーコラーゲン注射には局所麻酔剤のリドカインが入っているため、麻酔アレルギーがある方は事前にドクターにお伝えください。

ベビーコラーゲン注射後の修正は不可

入れ過ぎたり仕上がりに満足できなかったりする場合、分解剤がないため修正はおこなうことができません。

ベビーコラーゲン注射後の照射施術

レーザー施術や光治療などの照射施術は、ベビーコラーゲン注射後、約2週間~3週間後からおこなうことができます。

ベビーコラーゲン注射のダウンタイム

ベビーコラーゲン注射はダウンタイムが比較的に短い施術ですが、目の下など皮膚の薄い部位へ注入することでむくみのような腫れが現れることがあります。イベントなどの予定がある場合、イベントの直前ではなく1週間~2週間前に施術を受けると安心です。

ベビーコラーゲン注射によるアレルギーリスクは極めて低いとされていますが、赤みやかゆみなどが現れるケースがあります。また、ベビーコラーゲンは極細の注射針によっておこなわれますが、注入部位に内出血やしこりが現れる場合があります。

赤みやかゆみ、内出血やしこりが現れるのはまれで、現れてもメイクでカバー可能な程度で、約1週間で消失することがほとんどです。

ベビーコラーゲン注射を受けられない方

  • 妊娠中、授乳中の方
  • ケロイド体質の方
  • プラセンタ薬剤にアレルギーがある方
  • 麻酔アレルギーのある方
  • ドクターが不適切と判断した場合

ベビーコラーゲン注射の施術の流れ

(1)診察・カウンセリング

ドクターによる診察・カウンセリングを受けて注入量を決めます。施術を受けるに際して不安なことや疑問点がある場合は、このときにしっかり確認します。

(2)洗顔・マーキング

メイクをしている場合はクレンジングで落とし、洗顔をして施術部位を清潔な状態にした後、マーキングにより注入部位を決めます。

(3)表面麻酔・ベビーコラーゲン注射注入

極細の注入針や針先の丸いマイクロカニューレを使用して注入します。ベビーコラーゲン注射(ヒューマラジェン)は局所麻酔剤が入っているため痛みの少ない施術とされていますが、注射針が刺さる時の痛みが苦手な方は事前に表面麻酔をおこないます。表面麻酔をおこなう場合は施術時間は40分程度、おこなわない場合は10分ほどで終了します。

(4)クーリング・終了

注入部位に赤みや熱感が強く生じている場合はクーリングをおこないます。施術後のメイクが可能です。

施術後の腫れや凹凸感

ベビーコラーゲン注射直後は、注入部位がやや盛り上がったように膨らみますが、約24時間後には肌になじんで、ほとんど目立たなくなるとされています。

施術当日の注意事項

施術直後からメイクは可能ですが、注入部位を強くこするなどの刺激を与えないように注意してください。またシャワーやお風呂は当日から可能ですが、注入部位に熱いお湯をかけたりサウナに入るなど、過度に血行を促進することは控えてください。

ベビーコラーゲン注射の併用施術と医療機関の選び方

選択しようとしている女性

併用できる治療メニューのある医療機関

ベビーコラーゲン注射では1度の注入で効果を実感できますが、効果を持続するには3カ月~6カ月ごとに定期的に施術を受けることが推奨されます。ベビーコラーゲン注射は、ヒアルロン酸注入やボツリヌス注射などほかの施術と比較すると施術費用が高いことから、ベビーコラーゲン注射はベビーコラーゲン注射での施術がベストである症状にのみ使用し、ほかの施術とうまく組み合わせることで、一度の施術料金を抑えながら継続するという方法もあります。

ヒアルロン酸注入 深いシワの改善を目指す
ボツリヌス注射 表情ジワの改善を目指す
スレッドリフト たるみにより刻まれた深いシワの改善を目指す
リジュラン注射 コラーゲンやエラスチンの生成を促して肌質を滑らかに整える

注入治療を熟知したドクターがいる医療機関

安全性が高く、肌なじみの良いベビーコラーゲン注射ですが、ドクターの技術力によって仕上がりに差が生じます。また、シワのできる原因によりベビーコラーゲン注射以外の注入剤が適することも少なくありません。注入治療を得意とし、小ジワ・表情ジワ・深いシワといったそれぞれのシワの症状に対して適切な施術をおこなえるドクターのもと、施術を受けると安心です。