• HOME

フェイスラインや鼻などの顔痩せを目指せる脂肪溶解注射のリスクと注入量・薬剤の種類

0
0

SHARE

フェイスラインや鼻などの顔痩せを目指せる脂肪溶解注射のリスクと注入量・薬剤の種類

脂肪溶解注射は、脂肪細胞を破壊して体内の脂肪細胞の数を減らすことで、痩身を目指すことができる美容の施術です。

以前の脂肪溶解注射は施術後に腫れが生じやすく、長いダウンタイムをともなう薬剤がほとんどでしたが、さまざまなメーカーから新たな薬剤が開発されたことによって、施術後の腫れが生じにくくなりダウンタイムも短くなったことから、昨今では体に限らず顔への注入もできる薬剤が増えてきました。

脂肪溶解注射は薬剤の種類によって含有成分や作用が異なり、また、不適当な注入量で施術をおこなった場合、脂肪細胞の過度な減少によって頬がこけて見えてしまうなどのリスクもあります。顔への脂肪溶解注射で、より安心して小顔を目指すためには、薬剤ごとの特徴や顔の部位ごとの適切な注入量、リスクについて事前に知っておくことが大切です。

皮下脂肪の減少が期待できる脂肪溶解注射

フェイスラインや頬、二の腕、腹部、太ももなどに存在する皮下脂肪は、脂肪細胞が複数集まってできている脂肪組織のひとつです。脂肪細胞は摂取したエネルギーを脂肪として蓄える働きがあり、エネルギーを蓄えれば蓄えるほど肥大化して、肥満となったり顔が膨らんで見えたりします

運動や食事制限といった一般的なダイエットは肥大化した脂肪細胞を小さくすることで顔痩せや痩身を目指すものですが、脂肪細胞の数自体は減少することがないので、過剰なエネルギー摂取をおこなった際などに再び肥大化してリバウンドしてしまうリスクがあります。

一方で、脂肪溶解注射は、脂肪細胞自体を破壊したり体外への排出を促す作用が期待できる薬剤を脂肪組織に注入することで、脂肪細胞の数を減少へ導く施術です。破壊されて体外に排出された脂肪細胞は元に戻ることがないことから、脂肪細胞の大きさを小さくする痩身方法よりもリバウンドしにくい施術といわれています。

脂肪溶解注射の薬剤はさまざまなメーカーから多様な種類が開発されていて、それぞれ脂肪細胞を減少に導く作用や、施術後のダウンタイムの期間などが異なり、顔への注入がメインの薬剤もあります。

顔へ注入ができる主な脂肪溶解注射の薬剤

主な脂肪溶解注射の薬剤名一覧

薬剤名 主な成分
アルフォコリン 植物由来成分
カベリン デオキシコール酸
ミケランジェロ フォスファチジルコリン・デオキシコール酸
輪郭注射 植物由来成分
BNLSneo 植物由来成分・デオキシコール酸
MITI フォスファチジルコリン・デオキシコール酸

次のように、脂肪溶解注射の主な成分は3つに分けられます。

  • デオキシコール酸(DOC)

日本ではつかわれていない「カイベラ」という脂肪溶解注射の主成分で、脂肪細胞の細胞膜を破壊して脂肪細胞を減少させる効果がアメリカのFDA(米国食品医薬品局)に認可されている成分です。細胞膜を破壊するときに、注入部位に炎症を生じさせるデメリットがあります。

      • フォスファチジルコリン(PPC)

デオキシコール酸のようにFDAなどの公的な機関から有効性が認可されている成分ではありませんが、数々の臨床データにおいて皮下脂肪の減少作用が認められています。脂肪細胞を減少に導く具体的なメカニズムは解明されていませんが、デオキシコール酸と同様に注入部位に炎症を引き起こすデメリットがある成分です。

      • 植物由来(クルミ・海藻など)の成分

デオキシコール酸やフォスファチジルコリンよりも後に登場した薬剤の成分で、クルミや海藻などの植物から抽出したエキスが、皮下脂肪の減少に効果が期待できるとされています。植物由来の成分に関しても公的な機関からの認可はありませんが、臨床データから皮下脂肪の減少が確認されていて、デオキシコール酸やフォスファチジルコリンを主成分とした薬剤と比べて注入後の炎症が生じにくい傾向です。

アルフォコリン

大豆から抽出した成分を主成分として、安全性がKFDA(韓国食品医薬品安全省)に認められている薬剤です。脂肪細胞に作用が期待できるとされる有効成分は、ヒトの母乳などにも含まれている成分のグリセロホスホコリン(GPC)です。アルフォコリンで使用されているグリセロホスホコリンは大豆の脂質のひとつであるレシチンから生成されています。

デオキシコール酸やフォスファチジルコリンを主成分とした薬剤ではないため、注入後に腫れや痛みが生じにくいとされます。

カベリン

脂肪細胞に直接作用するデオキシコール酸が有効成分ですが、リンパの流れや血流を向上させる作用があるアーティチョークエキスが配合されたことによって、従来のデオキシコール酸を含む脂肪溶解注射よりも腫れが少なくなるように開発された薬剤です。

また、アーティチョークエキスは代謝を促進させる働きもあることから、デオキシコール酸が破壊した脂肪細胞を排出しやすくする作用も期待できます。デオキシコール酸とアーティチョークエキスのほかに、主に肉類に含まれるアミノ酸の一種であるL-カルニチンも配合していて、L-カルニチンは運動などをした際における脂肪のエネルギー変換する促す働きがあるとされる成分です。

ミケランジェロ

デオキシコール酸・フォスファチジルコリンが有効成分の薬剤です。さらに、アミノ酸の一種であるL-カルニチン、血管拡張や利尿の作用があるカフェイン、抗酸化の作用があるαリポ酸などが配合されています。

L-カルニチンは破壊された脂肪細胞から放出された中性脂肪のエネルギー消費を促す働きがあって、利尿作用のあるカフェインは破壊された脂肪細胞が代謝で尿として排出される働きの一助となる成分です。αリポ酸には抗酸化の作用に加えて代謝を高める作用があることから、破壊された脂肪の排出を促す働きが期待できます。

輪郭注射

植物由来(メディカルハーブ)のエキスであるサポニン・αリノレン酸・ヒバマタ成分・チロシンが有効成分の薬剤です。注入部位の脂肪減少を目指すだけではなく、Firming(引き締め)が期待できる成分も配合しています。

輪郭注射のようにメディカルハーブを主成分とした薬剤はデオキシコール酸やフォスファチジルコリンを主成分とした薬剤と比べて脂肪を減少へ導く効果がマイルドとされています。一方で、注入後の痛みや腫れが生じにくいことから、顔への脂肪溶解注射で使用される傾向にあるという特徴があります。

BNLS neo

初代BNLS、BNLS Version2の次に開発されたシリーズの3代目にあたるBNLS neoは、従来のメディカルハーブを主成分としたBNLSに、デオキシコール酸が配合されたものです。FDAから脂肪減少の効果が認められているデオキシコール酸が加えられたことにより、脂肪減少の効果がより高まったとされる薬剤です。

現在日本でおこなわれている脂肪溶解注射のなかでは注入後の痛みや腫れが生じにくい薬剤とされていて、多くの医療機関が顔への脂肪溶解注射として使用しています

0
0

SHARE