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ピコシュアによる薄いシミ治療で期待できる効果と施術回数・ほかのレーザー治療との違い

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施術を受けている女性

シミ治療には、内服薬や外服薬、シミの原因のメラニンを熱や衝撃波で壊すレーザーを使用した治療法がありますが、レーザー治療のなかでもピコシュアは薄いシミの改善が期待できる治療法です。

シミ治療で使用されていたQスイッチレーザーでは、熱によってシミの原因であるメラニンを壊していたので、皮膚へのダメージが大きくかさぶたになるなど、長いダウンタイムを伴う傾向にある治療法でした。しかし、ピコシュアを含むピコレーザーでは、従来のレーザー治療ではむずかしかった小さい粒子のメラニン色素も衝撃波によって破壊できるため、ダウンタウンが短く、薄いシミ治療にも効果が期待できます

また、ピコシュアには照射範囲が異なる3種類のレーザー照射方法があり、それぞれの照射方法によって薄いシミのほかに改善が期待できる症状が異なります。誤ったレーザーの種類や照射方法で施術がおこなわれるとシミが悪化して色が濃くなることもあるので、治療で失敗しないためには事前に各レーザーの種類とそれぞれの特徴・改善ができる症状について知っておくことが重要です。

シミができるメカニズムと種類

肌を包む女性

皮膚は、上から表皮・真皮・皮下組織の3層にわかれていて、そのなかでもシミができるのは表皮と真皮の層です

表皮は上から角質・顆粒・有棘(ゆうきょく)・基底の順からなる層状であり、基底層に存在する色素細胞のメラノサイトが作る、メラニン色素が皮膚に沈着することにより、茶色のシミができます

皮膚細胞の生まれ変わりであるターンオーバーが促されない真皮層にメラノサイトが存在し、そこでメラニンが増殖して沈着すると、青色や薄黒いシミができます

肌は紫外線を浴びると、皮膚細胞を酸化させてしまう活性酸素が皮膚内で発生・増殖し、メラノサイトがメラニン色素の生成を促進して活性酸素による細胞の壊死を守ろうとします。生成されたメラニン色素は肌の新陳代謝であるターンオーバーによって角質とともに外側へ押し出されて、やがて剥がれ落ちますが、ターンオーバーの周期が乱れるとメラニン色素が表皮から剥がれ落ちず、表皮内に堆積するため、シミとなって現れます。

シミの濃さは、表皮内に堆積したメラニン色素の粒子の大きさによって変化して、メラニン色素の粒子が大きいほどシミは濃くなり、小さいほどシミの濃さは薄くなります

シミの種類ごとの特徴と見分け方

シミの種類として、紫外線による老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)・女性ホルモンバランスの乱れでおこる肝斑(かんぱん)が約9割を占め、そのほか太田母斑・炎症後色素沈着・色素性母斑・そばかすなどがあります。

シミの種類 大きさ 部位 原因 発症時期
老人性色素斑 薄茶色〜茶色 5mm〜10mm 頬など光に当たりやすい場所 紫外線によるメラニンの生成 20代から
肝斑 薄茶色 目の下から頬にかけて逆三角形
左右対称
紫外線、女性ホルモンの乱れ 30代~50代
太田母斑 青紫〜グレー 数mm~数cm 額、眼瞼(まぶた)、頬、顔面の片側 メラニンの異常 生後1年以内、思春期以降
炎症後色素沈着 薄茶色~黒色 傷ができた部位 ニキビ・傷・かぶれなどによるメラニンの過剰生成 20代~
色素性母斑 茶色~黒色 1mm~数cm 全身 メラニンの異常 乳児~
そばかす 薄茶色~茶色 1mm~4mm 鼻・頬、首~デコルテ付近 遺伝、紫外線によるメラニンの生成 約5歳~

老人色素斑

老人性色素斑は、別名日光性黒子(にっこうせいこくし)とも呼ばれていて、紫外線を浴び続け、過剰に生成されたメラニンが表皮内で蓄積されることによってできるシミを指します。

シミの色と通常の肌の色の境目がはっきりしていることが特徴で、20代~30代からシミが現れ始めて、加齢とともに色が濃くなっていく傾向があります。

肝斑

肝斑は、主に女性にできやすいシミの一種で、老人色素斑についで多いとされているシミです。肝斑ができる原因として、紫外線によるメラニンの過剰生成のほか、女性ホルモンのバランスの乱れによるものとされています。

目の下から頬にかけて逆三角形状で、左右対称にシミができることが特徴で、主に30代~50代の女性が発症する傾向にあります。

太田母斑

太田母斑は、主に生後1年以内に発症し濃くなっていく場合と、思春期以降に発症する場合があります。はっきりとした原因は解明されていませんが、胎児期におけるメラノサイトの異常によって引き起こされると考えられています。見た目の特徴として、額や頬・目の回りなど片側の顔にあざのような青いシミが生じることが多く、自然に改善することがありません。

正常なメラノサイトは表皮の基底層に存在しメラニンの生成をおこないますが、太田母斑の場合、皮膚のターンオーバーが促されない真皮層にメラノサイトが存在して、生成されたメラニンが真皮内に蓄積されることでシミが生じます。また、皮膚の深い層でメラニンが蓄積するほど、あざのような青紫色のシミになります。

炎症後色素沈着

ニキビ跡や傷跡、かぶれ、虫刺されなどによる皮膚内の炎症過程において、メラニンの生成をおこなうメラノサイトを刺激する炎症性サイトカインやエンドセリンなどの物質が放出されます。炎症後色素沈着とは、メラノサイトの刺激物質が放出されることで、メラニンの過剰生成・蓄積によって生じるシミのことを指します。

通常は、肌のターンオーバーによって皮膚内に生成されたメラニンは排出されますが、ターンオーバーの周期が乱れると皮膚内に蓄積されてシミになります。

色素性母斑

一般的にほくろと認識されていて、先天性の場合と後天性の場合があります。いずれしても、はっきりとした理由は解明されていませんが、遺伝的な原因により母斑細胞というメラノサイトに似た細胞の増殖によって起こると考えられています。

先天性の色素性母斑が数十センチと広範囲にわたっている巨大色素性母斑の場合は、放置すると悪性黒色腫という皮膚病になる可能性があります。

そばかす

そばかすは、すずめの卵にある斑点に似ていることから雀卵斑(じゃくらんはん)とも呼ばれています。5歳~6歳の頃に遺伝的に発症する場合が多く、成長に伴ってメラニンの蓄積量が増えてそばかすの色素が濃くなる傾向があります。

見た目の特徴としては薄茶色~茶色で、鼻から頬まわり、背中や腕などの紫外線が当たりやすい部位に、小さな点状のシミが広範囲に散らばってあらわれます。

シミ治療でつかわれるレーザーの特徴

施術を受ける女性

シミの治療には、光治療や内服・外用薬などのほかに、Qスイッチレーザー、炭酸ガスレーザー、ピコレーザーといったレーザーが使用されています。

レーザー(Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)は電磁波の一種であり、光は複数の波長(色)の集まりであるのに対して、レーザーは特定のひとつの波長を人工的に取り出して増幅した光線です。光よりも鋭く一直線に進み、特定の物質に吸収されて作用することで熱エネルギーや衝撃波を生み出します。

シミを引き起こす原因であるメラニンに吸収される波長のレーザーを使用することにより、生じた熱エネルギーや衝撃波でメラニンを砕いてシミを改善に導くことが可能です。

波長によって異なるレーザーの種類

レーザーなどのエネルギーには山と谷を繰り返す波形の性質があって、波形の山から山(もしくは谷から谷)の長さを波長といいます。波長は10億分の1メートルにあたるナノメートル(nm)という単位で表記され、波長が長いほど皮膚の奥深くまでエネルギーが届きます

レーザーはひとつの特定の波長であるため、それぞれのレーザーによって波長が異なります。皮膚にはレーザーの波長が吸収される特定の物質としてメラニン・ヘモグロビン・水分が存在し、レーザーの波長がメラニンやヘモグロビン、水分に吸収されて生じる熱の作用によって、シミなどの肌悩みを改善へ導きます。

レーザーの種類 波長 吸収される皮膚の物質 薄いシミ
メラニン ヘモグロビン 水分
KTPレーザー 532nm  
ダイレーザー 585nm~595nm付近    
ルビーレーザー 694nm    
アレキサンドライトレーザー 755nm    
ダイオードレーザー 810nm~1450nm付近   1450nmで〇
Nd:YAG(ネオジムヤグ)レーザー 1064nm  
Er:YAG(エルビウムヤグ)レーザー 2940nm      
炭酸ガスレーザー 10600nm      

レーザーは波長が短いほど皮膚表面の近くに作用し、波長が長いほど皮膚深くに作用します。薄いシミの改善が期待できるのは755nmのアレキサンドライトレーザーです。

レーザーの照射時間を表すパルス幅

シミなど肌の悩みがある部位にレーザーを照射する1発あたりの時間の長さを「パルス幅」といい、次のようにそれぞれミリ秒・マイクロ秒・ナノ秒・ピコ秒といった単位で表されます。

ミリ秒(ms) 1/1,000s:ロングパルス
マイクロ秒(μs) 1/1,000,000s(100万分の1秒)
ナノ秒(ns) 1/1,000,000,000s(10億分の1秒)
ピコ秒(ps) 1/1,000,000,000,000s(1兆分の1秒)

レーザーはマシンの出力設定が低くてもパルス幅が短いほど吸収される物質に作用する瞬間的な力が強くなり、作用する際に生じる衝撃によってメラニンなどの小さな対象を粉砕することが可能です。パルス幅が短いほど衝撃によって小さな物質を粉砕しやすくなり、長いほど大きい対象を熱作用によって破壊することが得意とされます。

シミ治療などで実際に使用されるパルス幅はレーザーのマシンごとに異なり、パルス幅がピコ秒単位のレーザーをピコレーザーといいます。また、ピコレーザーはパルス幅が短く照射エネルギーが低いため、照射部位以外の周囲の正常な細胞がレーザーによって損傷するリスクはほとんどありません

薄いシミの改善が期待できるピコシュアの特徴

ピコシュアとは、アメリカのCynosure(サイノシュアー)社によって開発された医療用のピコレーザーマシンです。

厚生労働省から承認を受けている医療機器で、シミの治療やタトゥーの除去についての効果が認められています。また、日本の厚生労働省にあたるFDA(米国食品医薬品局)からシミ・シワ・ニキビ跡の改善、タトゥー除去の効果が承認されています。

照射できる波長 532nm、755nm、1064nm
照射できるパルス幅 ピコ秒(1兆分の1秒)
効果が期待できるシミ 老人性色素斑、肝斑、太田母斑、炎症後色素沈着、色素性母斑、そばかす

ピコシュアによって薄いシミの改善が期待できる理由

主にシミ治療として使用されているQスイッチレーザーは、ターゲットとする物質が波長を吸収した際に生じる光熱作用によってメラニン色素を破壊するため、周囲にある健康な皮膚組織にも熱が伝わることで肌に赤みやかさぶたが生じるリスクを伴います。そのため、目安としては1回の治療で1週間〜2週間のダウンタイムが必要です。

一方で、ピコシュアはピコ秒単位の極めて短い照射時間でレーザーを照射し、光音響作用で生じる衝撃波をメラニン色素内に閉じ込めて、メラニン色素を細かく粉砕して除去を促す方法です。そのため、熱による痛みや火傷の可能性が少なく、ピコ秒という1兆秒の1の周期で肌への照射をおこなうので、肌への負担を軽減して治療をおこなえます

ピコシュアによって細かく砕かれたメラニンは、皮膚細胞の生まれ変わりであるターンオーバーによって排出されるほか、表皮から真皮の層へ入り込んだメラニン色素を、免疫細胞であるマクロファージが捕食してリンパ管や血管を経由して体外に排出されます。

  Qスイッチレーザー ピコレーザー
パルス幅 ナノ秒(10億分の1秒) ピコ秒(1兆分の1秒)
メラニン色素の破壊方法 熱作用 衝撃波
ダウンタイム 1週間〜2週間
かさぶたが生じる
1日〜1週間
薄いかさぶたが1週間ほどできる可能性有り

ピコシュアはレーザーを照射している時間であるパルス幅が短いピコレーザーを照射できるため、小さい粒子のメラニン色素も衝撃波によって破壊することが可能です。そのため、従来のパルス幅が長いレーザーではむずかしかったいシミの治療をおこなうことができます。

メラニン色素は細かく粉砕されるほどターンオーバーによって排出されやすく、マクロファージにも捕食されやすくなります。ピコシュアは従来のレーザー治療と比較するとメラニン色素を細かく粉砕することができるため、メラニン排出の促進が期待できます。

また、衝撃波でメラニンを粉砕するピコシュアは、熱作用で粉砕していた従来のレーザー治療と比較すると、周辺の健康な皮膚組織がダメージを受けにくいため、施術後に赤みやかさぶたが起こりにくいです。

目的によって3種類の照射を使い分けるピコシュア

ピコシュアには、ピコトーニング・ピコフラクショナル・ピコスポットの3つの照射方法があり、それぞれ目的に合わせて照射方法をつかい分けます。

また、ピコシュアの特徴として、3つの照射方法を組み合わせて使用することが可能で、肌の状態に合わせて照射方法を使い分けることができます。

照射方法 適用 照射で狙えるターゲットの大きさ 薄いシミ
ピコトーニング 肌の色ムラやくすみ・肝斑 4.0mmから6.0mm(0.1mm刻みで調節可能)、8.0mm、10.0mm
ピコフラクショナル 毛穴の開き・ニキビ跡・シワ 6.0mm、8.0mm、10.0mm
ピコスポット シミ・そばかす・タトゥー 2.0から6.0mm(0.1mm刻みで調節可能)

ピコトーニング

レーザー照射方法のひとつであるピコトーニングは、真皮層まで届く1064nmの波長のレーザーを、1回の施術につき2000発~4000発にわたって低出力で肌全体に照射する方法です。

真皮層にあるメラニン色素に刺激を与え、メラニン色素を分解・排出することで、肌色のトーンを明るくする効果が期待できます。そばかすや、色ムラがある肌を明るくさせるのと同時に、毛穴を引き締めることができるため、肌質の改善にもつながります。

ピコフラクショナル

フラクショナルとは、光線を一点に収束させることができるフォーカスレンズを使用して皮膚にレーザーを細かく点状に照射する方法です。

皮膚は、外側から表皮・真皮・皮下組織の3層構造となっていて、ピコフラクショナルレーザーでは、表皮層と真皮層に刺激を与えることができます。それぞれの層が刺激を受けることによって、表皮層ではターンオーバーの周期が整うようになり、真皮層ではヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチンの生成が促されます。

真皮層は、繊維状のタンパク質であるコラーゲン同士をエラスチンというタンパク質が束ねており、その間をゼリー状の物質であるヒアルロン酸が水分を抱えながら満たしています。これら真皮層を構成する物質の生成が促されることで肌の自己再生がおこなわれるようになり、シワやニキビ跡、毛穴の開きを改善を目指すことができます

ピコスポット

ピコスポットは、上記のピコトーニング・ピコフラクショナルと比較して、照射の出力が高く、レーザーの照射範囲を0.1mmごとに細かく調節ができます。そのため、気になるシミに焦点を当てて、ピンポイントでレーザーを照射することが可能です。

照射するレーザーの出力が強いことから施術時は輪ゴムで弾かれたような痛みがあるので、痛みが苦手な方は塗布麻酔などがある医療期間を選びましょう。

ピコシュアによる薄いシミ治療で必要な施術回数

ピコシュアでは、シミの種類や日焼けの有無、毛穴の開きなど肌の状態によって3種類のレーザーを併用または使い分けるため、適切な施術回数は一人ひとり異なります。

薄いシミの場合、1回〜5回の照射をおこなうことで、7日〜10日ほどをかけてシミが目立たなくなったり、さらに薄くなるなどの効果が期待できます

照射直後〜24時間 顔にほてりがある
2日〜3日間 照射部位にかさぶたができることがある
4日〜6日間 かさぶたが生じた場合は剥がれ始める
7日〜10日間 かさぶたが剥がれ落ち、シミが目立たなくなる・薄くなる

従来のシミ治療では熱作用によってメラニンを粉砕するため、周りにある健康な皮膚組織にも熱作用によって損傷して、やけどなど患部に炎症がおきるので、レーザー照射が終了した際には患部に保護シールを貼ることが一般的です。

しかし、ピコシュアは、衝撃波によってメラニンを粉砕するため、周りの健康な皮膚組織への損傷が少なく、レーザー照射後の患部の炎症は起こりにくいので照射部位にシールを貼って保護する必要がありません。

繰り返し施術を受ける際は3週間~1カ月の間隔を空ける

ピコシュアによるシミ治療では、肌のターンオーバー周期に合わせて施術を受けることで効率よくメラニン色素の排出を促すことができます。しかし、レーザー照射後に患部に刺激を与えると炎症後色素沈着を引き起こす可能性があるため、色素沈着を防ぐために繰り返し施術を受ける際は3週間~1カ月ほどの間隔を空けることが推奨されています。

そのため、繰り返し施術を受ける場合、前回のレーザーの照射から3週間〜1カ月の間隔を空ける必要があると示す医療機関がほとんどです。また、繰り返し施術を受ける上で、再照射をおこなうタイミングが1カ月以上空いてしまったケースでも治療の効果に影響はありません

ピコシュアによる薄いシミ治療のダウンタイム・リスク

risk

ピコシュアは、従来のレーザー治療と比較して赤みやかさぶたなどができるリスクが低く、ダウンタイムがほとんどありません

しかし、誤診によって改善の効果が望めないレーザーによる治療がおこなわれたり、レーザー照射後のアフターケアを怠るとシミが濃くなるなど症状が悪化するリスクがあります。また、施術によって起こりうるリスクとしては、以下のようなものが挙げられます。

色素沈着

額や頬など紫外線が当たりやすい部位や、服や髪などによる摩擦が起きやすい部位は、刺激でメラノサイトが活性化しやすいです。メラノサイトが活発になると、メラニンが過剰生成されて表皮や真皮の層に堆積して色素沈着を引き起こすことがあります。

そのため、施術を受けた後は、紫外線が患部にあたらないように遮光したり、照射部位を必要以上に触れたりして刺激を与えないことが大切です。

赤み

ピコシュアによるシミ治療はレーザー照射によって肌に微細な刺激を与える施術であるため、照射直後~10時間ほどは照射部位が赤みを帯びた状態になることがあります。赤みが生じた際は患部を冷却したり、入浴や激しい運動など血行を促す行為を控えることで軽減可能です。

また、顔の赤みは時間の経過とともに消失するケースがほとんどですが、稀にかさぶたが生じる可能性もあります。かさぶたを無理にはがそうとすると、傷口に細菌が入ることもあるので無理にはがさないようにしてください。

ピコシュア以外で薄いシミの改善が期待できる治療方法

ピコレーザー照射マシンによる治療方法

ピコシュア以外で薄いシミの改善が期待できるピコレーザーのマシンは、主に以下の5つが挙げられます。

  製造会社 波長 パルス幅 公的機関の認可
ピコウェイ シネロンキャンデラ社 532nm/1064nm 450ps/375ps FDA、厚生労働省
エンライトン キュテラ社 532nm/1064nm 750ps/2ns FDA、厚生労働省
ディスカバリーピコ クアンタシステム社 532nm/694nm/1064nm 370ps〜450ps なし
スペクトラピコ ルートロニック社 532nm/595nm/660nm/1064nm 750ps/2ns なし
ピコケア ウォンテック社 532nm/595nm/660nm/1064nm 450ps FDA
(タトゥー除去のみ)

ピコウェイ

ピコシュアと同様に薄いシミの改善が期待できるピコウェイには、1064nmと532nmの波長があり、パルス幅が1064nmのとき450ps(ピコ秒)、532nmのとき375psと、ほかのピコレーザーよりも照射できる波長のパルス幅が短いという特徴があります。

レーザーの照射時間を表すパルス幅が短いと、瞬間的なエネルギーが強くなり、熱作用ではなく衝撃波によって対象の物質を粉砕することができます。そのため、パルス幅が長く熱作用で粉砕する従来のレーザーと比較すると、熱が肌に伝わりにくくなるため、肌への負担を軽減して施術をおこなうことができます。

エントライン

エントラインでは、パルス幅がピコ秒で照射できるレーザーと、ナノ秒で照射できるレーザーが備わっているので、シミの大きさや濃さによって最適なパルス幅をつかい分けて照射することが可能です。

ナノレーザーで大きなメラニン色素を砕いてから、ピコレーザーでさらに細かくメラニンを砕くことで、今までのレーザーでは治療がむずかしかった薄さや大きさの異なるシミが混在している場合でも1台のマシンで施術をおこなうことができます。

ディスカバリーピコ

ディスカバリーピコは、532nm・694nm・1064nmの3つの波長を搭載していて、シミの除去だけではなくタトゥーの除去にも効果が期待できるレーザーです。

3つの波長をつかいわけることによって、表皮と真皮層にあるメラニンへのアプローチが可能です。また、従来のレーザーと同じ波長でもパルス幅が短く、衝撃波によってメラニンを細かく粉砕できるため、濃いシミから薄いシミまで幅広いシミの改善が期待できます。

タトゥーの除去では、レーザーの波長によって除去できる色が異なりますが、ディスカバリーピコは、黒色や紫などの除去に有効な380nmの波長だけでなく、赤色や黄色のタトゥー除去が期待できる610nmの波長も照射することができます。

スペクトラピコ

スペクトラピコは、肝斑の治療における効果がアメリカのFDAで承認されています。532nm・595nm・660nm・1064nmの4つの波長をつかいわけることが可能で、表皮と真皮のそれぞれに堆積したメラニン色素に作用させることができるため、薄いシミから濃いシミまで幅広いシミ治療に効果が期待できます。

また、1064nmのレーザーを照射することによって、コラーゲンやエラスチンの生成がおこなわれる真皮層まで刺激を与えることができます。真皮層が刺激され、コラーゲンなどの生成が促進されることで、加齢に伴うシワやたるみの改善、毛穴の引き締めの改善の効果が期待できます。

ピコケア

ピコケアはウォンテック社のピコレーザーマシンで、532nm・595nm・660nm・1064nmのそれぞれ異なる波長をつかいわけることが可能です。アメリカのFDAからタトゥー除去の効果が認められているマシンで、主にタトゥーの除去を目的とした施術で使用されています。

真皮層まで届く1064nmの波長を使用することでコラーゲンやエラスチン・ヒアルロン酸の生成を促進することができるほか、メラニンの粒子の大きさや堆積している皮膚の深さごとに波長をつかいわけて施術をおこなうことが可能とされますが、シミ治療において公的な機関による認可はされていません。

内服薬・外用薬による治療方法

医療機関によっては、レーザー治療の前後、もしくはレーザー治療と並行して、以下のような種類の内服薬や外服薬を使用して治療をおこなう場合もあります。

内服薬

  • トラネキサム酸
  • ビタミンC
  • ダルタチオン
  • システイン

色素沈着を抑制する作用をもつ内服薬を服用することにより、有効成分が血流に運ばれて皮膚内に届き、メラニンの生成をおこなうメラノサイトの活性化を抑制します。

外用薬

  • ハイドロキノン
  • トレチノイン
  • コウジ酸
  • ビタミンC

外用薬を塗布することで有効成分が角質などの肌のバリア機能を通過して、メラノサイトに直接作用することで、メラニンの過剰生成を抑制することができます

ハイドロキノンは、メラニン排出効果の高いトレチノインと併用することでより高い効果が期待できます。また、トレチノインは効果が高い一方で、かぶれなどの皮膚炎を起こす可能性があるので、医師の指示のもとで用法用量を守って使用してください。

薄いシミの改善を目指すためには日頃のスキンケアも重要

SPF

ピコシュアをはじめとするレーザーマシンによるシミ治療は、シミの種類とメラニンの粒子の大きさ、堆積している皮膚の深さごとにそれぞれ適した波長・パルス幅による施術を受けることで改善が期待できます。

ピコレーザーはドクターの正しい診断の上での照射であればメラニン色素を細かく砕き、薄いシミの改善にも期待できますが、誤った診断によって施術がおこなわれると、照射部位に色素沈着が生じてシミが悪化して濃くなってしまう可能性もあります。そのため、シミ治療の実績が豊富でマシンの特徴を熟知しているドクターによる施術を受けることが重要です。

また、日常生活において紫外線からのダメージを軽減するための日焼け止めを使用したり、睡眠の質を高めたり、食生活を変えるなど、日頃のスキンケアや生活習慣を変えることによって、シミの予防または改善が期待できる場合もあります。

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