クールスカルプティングと脂肪溶解注射は、皮下脂肪の脂肪細胞を破壊して減少させることで施術を受けた部位の部分痩せが期待できる痩身治療です。どちらも、体重の減量や肥満を目的とした治療ではなく、ボディラインやフェイスラインを整えることを目的としています。
クールスカルプティングと脂肪溶解注射は、部分痩せができる部位、施術時間、推奨される施術回数と頻度、ダウンタイム、副作用やリスクなどに違いがあります。
クールスカルプティングと脂肪溶解注射の違いを確認することで、自分にあった施術方法を選んで理想のボディラインやフェイスラインを目指せます。
もくじ
皮下脂肪は脂肪細胞が多数集まってできていて、脂肪細胞は接種したエネルギーを蓄積したり、使用することによって大きさが変わります。脂肪細胞は、食事制限をして摂取するエネルギー量を減らしたり、運動してエネルギーを消費することで、小さくなります。一方、暴飲暴食をすると、エネルギーが蓄積されて脂肪細胞が大きくなります。脂肪細胞が大きくなればなるほど体重の増加やボディライン・フェイスラインが崩れてしまいます。
運動や食事制限をすることで脂肪細胞が小さくなり、皮下脂肪の厚さが減って、一旦は身体全体を痩身させることができますが、脂肪細胞の数が減らないためエネルギーを接種することで、脂肪細胞が大きくなりリバウンドしてしまう可能性があります。しかし、脂肪冷却は部分痩身を目指す部位の脂肪細胞を凍らせて破壊することで脂肪細胞の数を減少させることができるため、過度にエネルギーを接種しなければリバウンドがしにくいといわれていています。
脂肪冷却は、クライオリポライシス理論(水は0度で凍るのに対して脂肪細胞は4度で凍る)に基づき、痩身を目指す部位の脂肪細胞を4度以下で凍らせて破壊することで部分痩身が期待できます。皮膚や他の細胞は0度以下で損傷するため、脂肪冷却で施術部位を冷やし過ぎなければ周囲組織にダメージを与えず、ほとんどダウンタイムがないとされています。
凍って破壊された脂肪細胞は、正常な細胞に戻ることができず脂肪細胞としての活動ができない細胞死と呼ばれる状態に陥ります。細胞死した脂肪細胞は、身体に侵入した細菌、ウイルス、細胞死した細胞とその破片などの異物を捕食して消化するマクロファージによって捕食・消化されます。細胞死したあとマクロファージに貪食されなかった脂肪細胞は、リンパ菅や血管から汗や尿、便として体外に排出されます。
クールスカルプティングは、クライオリポライシス理論にもとづき開発された脂肪冷却マシンの一種です。痩身を目指す部位に、皮膚ごと皮下脂肪を吸引して収めるカップ状のアプリケーターを装着し、アプリケーター内を脂肪細胞のみが凍る温度である4度に保ちつつ脂肪細胞を凍らせて破壊することで皮下脂肪の厚みが減って部分痩身が期待できます。
クールスカルプティングは2017年に、施術部位に悪影響を及ぼす凍傷などの副作用の発生率の低さと、脂肪細胞が破壊されて脂肪層が減少する作用に有効性が認められて、国内ではじめて厚生労働省から医療機器承認を取得している安全なマシンです。また、厚生労働省だけでなく日本の厚生労働省にあたる米国のFDA(アメリカ食品医薬品局)にも安全性と有効性を認められています。
脂肪溶解注射は痩身を目指す部位に薬剤を注入することで、脂肪細胞が減少して皮下脂肪の厚みが減り、部分痩身が期待できる医療痩身の一つです。
痩身を目指す部位に薬剤を注入することで、脂肪細胞が破壊されて細胞死の状態に陥ります。細胞死した脂肪細胞は、身体に侵入した細菌、ウイルス、細胞死した細胞とその破片などの異物を捕食して消化するマクロファージによって捕食・消化されたり、リンパ菅や血管から汗や尿、便として体外に排出されます。
脂肪溶解注射で減少した脂肪細胞は、過度にエネルギーを接種するような暴飲暴食を避けることで増えることはないとされていて、リバウンドをしにくい施術の一つとされています。
脂肪溶解注射で使用される薬剤は複数ありますが、脂肪細胞を破壊できる成分としてフォスファチジルコリン・デオキシコール酸・植物抽出成分があります。
フォスファチジルコリンは大豆から抽出したアミノ酸の一種であるレシチンを使用した薬剤、デオキシコール酸は、ヒトの胆汁に含まれる胆汁酸の一種である成分を使用した薬剤、植物抽出成分はクルミや海藻などの植物から抽出したエキスを使用した薬剤です。
デオキシコール酸は、脂肪細胞の細胞膜を破壊することで脂肪細胞の活動を止め、細胞死させるというメカニズムが解明されていて、日本の厚生労働省に当たるアメリカのFDA(食品医薬品局)に脂肪細胞の減少の有効性と安全性が認められています。
一方、フォスファチジルコリンと植物抽出成分は脂肪細胞を破壊するメカニズムが解明されていません。しかし、数々の研究データから脂肪細胞の減少が報告されています。
脂肪溶解注射に使用する薬剤によって適応している部位やリスク・副作用・ダウンタイムが異なります。
薬剤名 | 成分 | 特徴 |
---|---|---|
リバイタルセルフォーム | PPCを主成分にアミノ酸、ビタミン成分 | ダウンタイムが少なく、むくみの改善にも作用 |
輪郭注射 | メディカルハーブ由来の成分 | 腫れにくく、ダウンタイムもほとんどない |
リジェンスリム | PPCが主成分(大豆由来ではない) | DOCは含まれず、比較的腫れの少ない |
ハイパーリポリシス | PPCとDOCが主成分 | ほかと比較して炎症・腫れなどが少なくて、脂肪溶解効果が早く現れるといわれている |
リポビーン | PPCとDOCが主成分 | ほかと比較して効果が強い一方、腫れやダウンタイムが長い。MFDS(韓国食品医薬品安全処)の承認製剤 |
サゴニメルト | DOCを主成分にイチョウ抽出成分、カルニチンなど | 二重あご施術に特化。腫れや炎症が少ない |
ファットエックス | 高濃度のDOCを主成分とし、植物抽出由来のアミノ酸やカルニチン | 代謝促進作用がある薬剤を配合。腫れや赤みなど、数日~数週間のダウンタイムがある |
カイベラ | DOCを主成分 | 2015年4月にFDA(米国食品医薬品局)が二重あご改善製剤として承認。あご下の脂肪溶解効果は強い一方、腫れや数日のダウンタイムがある。 |
カベリン | 高濃度のDOCを主成分にカルニチンやアーティチョーク抽出成分などが配合 | カイベラの有効成分DOCを高濃度にした薬剤。腫れや炎症が少なく二重あご改善だけでなく、全身の痩身治療が可能。 |
BNLS | メディカルハーブや海藻など、植物抽出成分が主成分 | 肌の引き締めや代謝作用に優れているとされ、炎症や腫れが少なく、小顔治療に適した薬剤。 |
BNLS Neo | BNLSにDOCを配合 | BNLSの改良薬剤。炎症や腫れといったダウンタイムがほとんどなく、数日で脂肪溶解の効果がある。 |
BNLS Ultimate | BNLS Neoより、脂肪細胞を覆っている細胞膜に炎症をおこして破壊する働きをもつデオキシコール酸が増量 | デオキシコール酸を副作用を起こしにくい最大濃度で含有させることで、脂肪分解の効果が向上 |
ミケランジェロ | PPC、DOCにカルニチンやカフェイン、アルファリポ酸を配合 | 従来の薬剤に代謝作用のある成分を配合。痛みや腫れが出にくいとされている。 |
どの部位の痩身を目指すのか、ダウンタイムが取れるのかなどを確認して使用したい薬剤が医療機関にあるか事前にご確認ください。また、ドクターに理想のボディラインやフェイスライン、ダウンタイムやリスク・副作用を相談しながら薬剤を決定することも、期待した効果を得ることにつながります。
クールスカルプティングと脂肪溶解注射は施術可能な部位が異なります。 クールスカルプティングは、アプリケーターが装着できない部位の施術をおこなうことができません。脂肪溶解注射は、ほぼ全身の施術が可能です。
対応部位 | クールスカルプティング | 脂肪溶解注射 |
---|---|---|
まぶた(目周り) | × | 〇 |
ほほ | × | 〇 |
鼻 | × | 〇 |
フェイスライン | × | 〇 |
首 | × | 〇 |
ふくらはぎ | × | 〇 |
足首 | × | 〇 |
ヒップ | × | 〇 |
あご下 | 〇 | 〇 |
二の腕 | 〇 | 〇 |
ブラファット | 〇 | 〇 |
背中 | 〇 | 〇 |
腹部 | 〇 | 〇 |
腹部 | 〇 | 〇 |
ウエスト | 〇 | 〇 |
太もも | 〇 | 〇 |
膝上 | 〇 | 〇 |
推奨される施術回数 | 施術間隔 | 効果が表れるまでにかかる期間 | |
---|---|---|---|
クールスカルプティング | 1回~2回 | 2カ月程度 | 2カ月以上 |
脂肪溶解注射 | 1回~6回 ※使用する薬剤や使用部位により増減あり |
1週間~2週間程度 ※使用する薬剤や使用部位により異なる |
1週間~2週間程度 ※使用する薬剤や使用部位により異なる |
クールスカルプティングは1回の施術で、アプリケーターに吸引できた脂肪細胞の約20%が減少するといわれていて、1回の施術で効果を感じる場合がほとんどです。しかし、施術する部位や脂肪の量によっては1回の施術で効果が出にくい場合があります。期待した効果が得られなかった場合は、同じ部位に2回目の施術が推奨されています。
同じ部位に2回目の施術を希望する場合は、クールスカルプティングで凍らせて細胞死に陥った脂肪細胞がマクロファージによって吸収・消化されたり、体外に排出されて効果が現れるまでに2カ月程度かかるといわれているため、2カ月以上の期間をあけての施術が推奨されています。
3回目以降の施術は安全性を確認されていないため、同じ部位に施術する場合は2回までが上限とされています。
脂肪溶解注射は使用する薬剤や注入部位によって推奨される施術回数が異なります。たとえば、脂肪量の多い体や足の施術する場合は変化が現れにくく繰り返しの施術が推奨されています。
PPC・DOC配合の薬剤 | 植物抽出成分配合の薬剤 | |||
---|---|---|---|---|
価格 | 1本あたり約20,000円~ | 1本あたり約10,000円~ | ||
部位 | 本数 | 回数 | 本数 | 回数 |
まぶた(目まわり) | 1本 | 1回~ | 1本~ | 1回~ |
鼻 | 1本~ | 3回~ | 2本~4本 | 1回~ |
頬(両方) | 1本~2本 | 3回~ | 2本~4本 | 1回~ |
ほうれい線(両方) | 1本~2本 | 3回~ | 2本~4本 | 1回~ |
フェイスライン | 2本~3本 | 3回~ | 2本~4本 | 1回~ |
二重あご | 1本~3本 | 3回~ | 3本~5本 | 1回~ |
首 | 1本~ | 3回~ | 2本~3本 | 1回~ |
二の腕(両方) | 5本~ | 3回~ | 20本~ | 1回~ |
背中 | 4本~ | 3回~ | 20本~ | 1回~ |
腹部 | 4本~ | 3回~ | 20本~ | 1回~ |
ウエスト | 4本~ | 3回~ | 10本~ | 1回~ |
ヒップ(両方) | 8本~ | 3回~ | 20本~ | 1回~ |
太もも(両方) | 8本~ | 3回~ | 20本~ | 1回~ |
ひざ(両方) | 2本~ | 3回~ | 20本~ | 1回~ |
ふくらはぎ(両方) | 8本~ | 3回~ | 10本~ | 1回~ |
足首(両方) | 2本~ | 3回~ | 20本~ | 1回~ |
クールスカルプティングの施術と違い、脂肪溶解注射は施術回数の上限が定められていないため、一度の施術で変化がない場合や、理想のボディライン・フェイスラインにさらに近づけたい場合は、施術間隔をあけることで繰り返しの施術が可能です。
脂肪溶解注射の施術後、脂肪細胞が減少して効果が現れるまでに1週間~2週間程度かかるといわれているため、次の施術をおこなうまでに、1週間~2週間以上の期間をあけることが推奨されています。使用する薬剤により推奨される施術間隔が異なるため、詳しい施術間隔を知りたい場合は、医療機関にご確認ください。
クールスカルプティングの施術時間は、施術する部位に使用するアプリケーターによって異なります。また、クールスカルプティングは1台につき1カ所しか施術ができないため、同日に複数の部位を施術する場合は、時間がかかります。
もし、複数の部位に施術を希望する場合は、クールスカルプティングを複数台所有している医療機関であれば一度に複数の部位の施術ができるため施術時間を短縮できます。
複数の部位に施術を希望する場合は、クールスカルプティングを複数台所有しているのか、一度に複数の箇所を施術できるのか、事前に医療機関にお問い合わせください。
アプリケーターの種類 | 推奨される適応部位 | 施術時間 |
---|---|---|
CoolMax | 下腹部 | 60分 |
CoolCore | 腹部 | 60分 |
CoolCurve+ | 脇腹 | 60分 |
CoolFit | 内もも | 60分 |
CoolMini | 顎下 | 45分 |
CoolAdvantage | 脇腹・腹部・内もも | 35分 |
CoolAdvantagePetite | 脇腹・内もも | 35分 |
CoolAdvantagePlus | 腹部・脇腹 | 45分 |
CoolSmoothPro | 外もも | 75分 |
脂肪溶解注射の施術時間は、施術する部位の範囲の広さや注入する薬剤の本数によって異なります。
施術する部位の範囲が狭くて注入する薬剤の本数が少ない場合、一部位あたり5分~10分程度、施術する部位の範囲が広くて注入する薬剤の本数が多い場合は、一部位あたり10分~20分程度の時間で施術が終了します。また、麻酔をする場合はさらに時間がかかります。
クールスカルプティングの施術中の痛みはほとんどありません。ただし、アプリケーターが皮膚ごと脂肪を吸引するときに引きつる、突っ張る、軽くつねられる感覚や、皮膚にあてるアプリケーターの温度が4度のため、冷感、ピリピリ感などを感じる場合がありますが麻酔が必要なほどではないとされています。
脂肪溶解注射での施術中の痛みは、針の太さによって異なります。注射針の太さを表す単位をゲージ(G)といって、数字が大きくなるにつれて針の太さが細くなり、細くなるほど施術中の痛みは少ないと言われています。
採血や点滴に使用する注射針の太さは21G~23Gが一般的ですが、脂肪溶解注射で使用される注射針の太さは30G~34Gと細く、施術中の痛みは小さいとされています。
しかし、注射が苦手な方、痛みに弱い方は施術部位に麻酔クリームを塗布して表皮麻酔をおこなうことで痛みを軽減することも可能です。
リスク | 副作用 | ダウンタイム | |
---|---|---|---|
クールスカルプティング | 稀に色素沈着をおこす可能性 | 施術部位に赤み、腫れ、鈍痛、内出血などを伴う可能性 | ほとんどなし ※ただし、赤み、腫れ、鈍痛、内出血などを伴った場合は1週間~2週間程度 |
脂肪溶解注射 | ・使用する薬剤によるアレルギー反応 ・皮下脂肪の過剰な減少 |
・体質や体調などによる腫れ、熱感、赤み、鈍痛、かゆみ ・稀にしこり、内出血、発熱 |
1週間~2週間程度 ※使用する薬剤により前後 |
クールスカルプティングの施術後、稀に色素沈着をおこす可能性がありますが、数カ月~数年で落ち着く場合がほとんどです。
皮膚の表面に蓄積した角質を剥がす薬剤やマシンを使用して皮膚のターンオーバーを促すピーリングや、色素沈着の原因であるメラニン色素を破壊するレーザーの施術をおこなうことで、色素沈着の改善が早くなります。 万が一、数年経過しても色素沈着が改善しない場合は、クールスカルプティングの施術を受けた医療機関にご相談ください。
クールスカルプティングは副作用やダウンタイムがほとんど無いといわれていますが、施術直後は、施術部位に赤みや内出血、腫れ、鈍痛などを伴うことがあります。もし、施術部位に赤みや内出血、腫れ、鈍痛などを伴ったとしても、症状は一時的なもので長くても1週間〜2週間程度で鎮静するといわれています。
脂肪溶解注射の成分の一つであるフォスファチジルコリンは、大豆から抽出した成分を利用しているため、大豆アレルギーの方はアレルギー反応を起こして重篤な副作用を引き起こすリスクがあります。大豆アレルギーがある方は、事前にドクターにご相談ください。
また、脂肪が少ない頬やフェイスラインなどの部位に注入する場合、薬剤の注入量が多いと、脂肪細胞が過度に減少して頬がこけてしまい、実年齢より老けて見えてしまうリスクがあります。
脂肪溶解注射による副作用の発生頻度は低いといわれていますが、体質や体調などによって、薬剤を注入した部位の腫れ、熱感、赤み、鈍痛、かゆみが出る場合があります。
また、稀に注入部位にしこりや内出血、2日~3日程度の発熱が出る場合もあります。しこりは、1カ月~2カ月程度で鎮静すると言われていますが、1カ月~2カ月程度経過しても残る場合は、クールスカルプティングの施術を受けた医療機関にご相談ください。
クールスカルプティングは使用するアプリケーターで料金が異なりますが、施術する部位1カ所あたり60,000円~120,000円程度です。例えば、両足の太ももを施術をする場合は2カ所と数えられます。
アプリケーターの種類 | 推奨される適応部位 | 料金目安 |
---|---|---|
CoolMax | 下腹部 | 120,000円程度 |
CoolCore | 腹部 | 100,000円程度 |
CoolCurve+ | 脇腹 | 60,000円程度 |
CoolFit | 内もも | 60,000円程度 |
CoolMini | 顎下 | 45,000円~80,000円 |
CoolAdvantage | 脇腹・腹部・内もも | 44,000円~80,000円 |
CoolAdvantagePetite | 脇腹・内もも | 45,000円~65,000円 |
CoolAdvantagePlus | 腹部・脇腹 | 90,000円~120,000円 |
CoolSmoothPro | 外もも | 55,000円~100,000円 |
脂肪溶解注射は使用する薬剤によって料金が異なります。フォスファチジルコリン(PPC)やデオキシコール酸(DOC)配合の薬剤は1本あたり10,000円~20,000円程度、植物抽出成分配合の薬剤は1ccあたり2,400円~8,000円程度です。
肪溶解注射に使用する薬剤 | 費用相場 |
---|---|
PPC・DOC配合の薬剤 | 1本あたり約10,000円~20,000円程度 |
植物抽出成分配合の薬剤 | 1ccあたり約2,400円~8,000円程度 |
クールスカルプティングは、施術前に運動・入浴・飲酒を含め日常生活に制限はありませんが、当日は施術する部位を締め付けないゆったりとした服を着ることが推奨されています。
クールスカルプティングの施術後の注意点は、過度な暴飲暴食をして体重を増やさないようにすることです。クールスカルプティングは脂肪細胞を凍らせて破壊することで脂肪細胞が減ってリバウンドがしにくいと言われていますが、暴飲暴食をして体重が増えてしまうと残った脂肪細胞が肥大します。
成人したヒトの脂肪細胞の大きさは、普通体重の方でBMI数値が20~21の場合70μm~90μmといわれていて、BMI数値が27を超えると脂肪細胞の大きさの限界である130μmになり、脂肪細胞が分裂して増えてしまいます。
脂肪溶解注射は、施術前に運動・入浴・飲酒を含め日常生活に制限はありません。
施術後の当日は過度な運動、飲酒、サウナ、プール、入浴は控えてください。シャワーであれば問題ありません。翌日以降は、運動、飲酒、サウナ、プール、入浴は可能ですが、身体が温まり過ぎると稀に多少の痛みや腫れが生じることがあるので、徴候がみられたら無理はせず早めに切り上げてください。また、施術部位の炎症を抑えるためにこまめに水分補給をおこなってください。
顔に脂肪溶解注射をおこなった場合、施術直後のメイクを控えてください。ただし、施術部位をさければ施術直後のメイクは可能です。クールスカルプティングと同様に、施術後の過度な暴飲暴食で体重を増やさないようにすることが大切です。
クールスカルプティングと脂肪溶解注射はどちらも脂肪細胞を減少させて部分痩せが期待できる施術で併用することが可能です。併用することで、脂肪細胞の減少に相乗効果が期待できます。
クールスカルプティングは、アプリケーターが装着できない部位や脂肪が少ない部位には施術できませんが、脂肪溶解注射は脂肪があればどの部位でも施術することが可能です。そのため、クールスカルプティングの施術ができない部位には脂肪溶解注射を併用している医療機関もあります。
また、クールスカルプティングの痩身効果が現れるのは2カ月以上かかるといわれているため、 より早く効果を出したい部位には1週間~2週間程度で痩身効果が現れるといわれている脂肪溶解注射の併用を推奨している医療機関もあります。
スカルプシュアーはレーザーのエネルギーを皮下脂肪に照射して脂肪細胞を42度〜47度まで加熱し、脂肪細胞を破壊することで部分痩せが期待できるマシンです。また、施術中は皮膚がヤケドをしないようにレーザー照射と同時に皮膚表面を冷却するため、熱による痛みが軽減されるといわれています。
エムスカルプトは痩身を目指す部位に電磁エネルギーを照射することで筋肉の深部を刺激し、運動をしたときにおこる筋収縮よりも激しい、超極大筋収縮をおこすことで脂肪細胞を破壊して部分痩身が期待できるマシンです。
エムスカルプによって超極大筋収縮を引き起こされた身体はエネルギーが必要になるため、脂肪細胞に蓄えられた脂肪を遊離脂肪酸(FFA)とよばれるエネルギーに変換して必要なエネルギーをまかないます。
しかし、超極大筋収縮で出来たFFAは過剰に生成されるため身体がエネルギーを消費しきれず、FFAは周囲の脂肪細胞に蓄積して脂肪細胞を破壊します。また、エムスカルプトは超極大筋収縮を引き起こすことで深部の筋肉が鍛えられるので、姿勢の改善や引き締め効果も期待できると言われています。
ヴァンキッシュMEは、電磁波の一種である痩身を目指す部位に高周波を照射することで、高周波の振動が体内に伝わり、分子同士がこすれあうことで44度~45度の熱(ジュール熱)を発生させて、脂肪細胞を破壊することで部分痩せが期待できるマシンです。
脂肪吸引は、皮膚の表面を数ミリほど切開し穴をあけたあと、皮下脂肪がある層にカニューレと呼ばれる細い筒状の器具を挿入して脂肪を吸引、除去する施術です。物理的に脂肪を取り除くことができるため、効果が確実にあらわれるというメリットがありますが、脂肪吸引は外科手術のためダウンタイムがあります。
顔の施術する場合は1週間~2週間程度のダウンタイム、体の施術をする場合は3カ月~6カ月程度の長いダウンタイムが必要です。
クールスカルプティングは、厚生労働省から有効性と安全性を認められたマシンです。
販売元であるアラガン社は、医療機関の医師などに、クールスカルプティングの取り扱いや、治療法についての研修をおこなっています。全過程の研修を受講し、脂肪冷却のメカニズムに関する知識、施術を想定しておこなわれる実践のトレーニングで技術力を身につけたドクターに認定書を授与しています。
そのため、クールスカルプティングの施術を受ける場合は、アラガン社から認定を受けているドクターが在籍している医療機関であれば安心して施術を受けることができます。
脂肪溶解注射は痩身を目指す部位に薬剤を注射することで部分痩せの効果が期待できます。しかし、脂肪溶解注射の知識や経験が浅いドクターが施術をおこなうと脂肪細胞の過剰な減少によって、理想のボディラインやフェイスラインにならず、期待した効果が得られない可能性があります。
診察・カウンセリングの際に、理想のボディライン・フェイスラインをきちんと確認して、使用する薬剤や脂肪溶解注射の注入位置・注入量を決定してくれるドクターが在籍する医療機関であれば安心して施術を受けることが可能です。