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ヒアルロン酸注入剤のテオシアルRHAの効果と持続期間・ダウンタイムやリスク

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ヒアルロン酸注入剤のテオシアルRHAの効果と持続期間・ダウンタイムやリスク

テオシアルRHAは、皮膚に生じた窪みを内側から持ち上げることでシワを改善に導いたり、肌のボリュームを補うことで鼻やあごをシャープに見せるなどの効果が期待できるヒアルロン酸注入の施術で使用される注入剤です。

テオシアルRHAは複数の製品が存在するシリーズで製品ごとに特徴が異なり、ほうれい線のような深いシワを目立たなくさせる作用や鼻の高さを出したりフェイスラインを整える輪郭形成など、それぞれ施術の目的ごと適した注入剤が異なります。

そのため、テオシアルRHAによるヒアルロン酸注入の施術を検討する際は、ほかの一般的なヒアルロン酸注入剤と比べた際の特徴や、シリーズのなかで各製品がどのような施術に向いているか事前に知ることが大切です。

また、ヒアルロン酸注入はダウンタイムが少なく気軽に受けられる施術のひとつとされますが、リスクや副作用がある点についてもしっかり理解して検討することが、自身にとってより良い施術の選択につながります

シワの改善や輪郭形成を目指せるテオシアルRHA

シワの改善や輪郭形成を目指せるテオシアルRHA

スイスの医薬品メーカーであるTeoxane社によって開発されたヒアルロン酸注入剤がテオシアルRHAです。テオシアルRHAは自然界に存在するヒアルロン酸のジェルと近い性質を持つ注入剤で、複数種類の製品が存在するシリーズであり、自身が改善したい悩みに適した製品で施術を受けることによりシワの改善や輪郭形成などを目指せます。

テオシアルRHAのシリーズは「RHA1」「RHA2」「RHA3」「RHA4」「RHA KISS」の種類があり、それぞれEU(欧州連合)加盟国の安全基準条件を満たすことを証明するCEマークを取得しています。また、そのうちRHA2・RHA3・RHA4は、日本の厚生労働省にあたるアメリカのFDA(米国食品医薬品局)から承認を受けている注入剤です。

テオシアルRHAの特徴やシリーズにおける各製品の期待できる効果などについて詳しく知るために、まずはヒアルロン酸の性質や作られ方、美容医療の施術で使用される一般的なヒアルロン酸注入剤との違いから説明していきます。

美容医療の施術で使用されるヒアルロン酸の特徴

ヒアルロン酸の作られ方

ヒアルロン酸は、液体の流れにくさ(広がりにくさ)を指す粘性が高いことに加えて、外部から力が加わった際に一時的に変形するものの、元の形状に戻ろうとする性質を意味する弾性が高いゼリー状の物質です。

粘弾性に優れたヒアルロン酸は私たちヒトの皮膚や眼球、血管、関節液など身体のさまざまな部位に存在して、たとえば皮膚に存在するヒアルロン酸は、皮膚の細胞と細胞の間で水分を蓄えて肌の潤いを保つ役割があり、不足すると乾燥しやすくなったりシワが目立ちやすくなったりします。

皮膚の構造イラスト

体内に存在するヒアルロン酸は全体の約3分の1が合成と分解により定期的にターンオーバー(生まれ変わり)していますが、加齢に伴い合成される量に対して分解される量が上回ることで、個人差はありますが20代をピークに減少するといわれています。

また、ヒアルロン酸は鶏・牛・魚などヒト以外の動物にも存在する物質で、なかでも鶏のトサカには多くのヒアルロン酸が含まれており、原料として安定した数を確保できることから、以前までは鶏のトサカを原料とした動物由来のヒアルロン酸が一般的でした。

しかし、1980年代以降からは乳酸菌などの微生物を発酵させることで人工的にヒアルロン酸を精製するバイオ製法の技術が普及して、主に製造のコストが動物性のものより抑えられるという理由から、現在ではバイオ製法によるヒアルロン酸が素材の主流となっています。

ヒアルロン酸の構造と一般的な注入剤の性質

ヒアルロン酸の構造と一般的な注入剤の性質

細かく見た際の構造としてのヒアルロン酸は、酸の一種であるグルクロン酸と、糖の一種であるN-アセチルグルコサミンの分子が交互にいくつも結合した鎖のようなものです。

ヒトの体内や鶏のトサカなど自然界に存在するヒアルロン酸のジェルは、もともとヒアルロン酸の鎖がいくつも集まり自然に繋がっている連鎖の構造を持ち、長い分子構造(分子量100万以上)を持つことから高分子ヒアルロン酸とも呼ばれています。

一方で、輪郭形成やシワを目立たなくさせるなど肌のボリュームを補うことを目的とした美容の施術で使用される人工的に作られたヒアルロン酸の注入剤は、それぞれが最初は繋がっていないヒアルロン酸の鎖同士を結び付けるために、架橋剤(かきょうざい)という接着剤のようなものが加えられています

それぞれが結び付いていない短いヒアルロン酸の鎖同士は、そのままでは体内に存在する酵素によって分解されて吸収されやすい状態なので、結果的に効果の持続が短くなります。そのため、一定の持続性を持たせるために、架橋剤を加えてバラバラだった短いヒアルロン酸の鎖同士を繋ぎ、連鎖の構造を再現することで分解される早さを遅くするというものです。

多くの架橋剤を含有することにより、それぞれのヒアルロン酸の鎖を結び付ける作用は強まりますが、皮膚へ注入した際に周囲の組織の動きや外部からの圧力に対して柔軟に伸び縮みしたり形状を復元する能力が落ちて、皮膚にしこりや凹凸ができやすくなります。また、逆に少ないと凹凸などが生じにくい一方で、持続期間は短くなる傾向です。

そのため、自然界に存在するヒアルロン酸のジェルのように、周囲の組織の動きや外部からの圧力を受けても柔軟に対応できる粘弾性を備えつつ、長期的な作用の持続が得られる注入剤は少ないといえますが、テオシアルRHAは特許取得の技術により精製されたヒアルロン酸で、次のような特徴から、これらの両立が期待できるとされます。

テオシアルRHAの特徴と作用

テオシアルRHAの特徴と作用

ヒアルロン酸注入剤の総量に対して含まれている架橋剤の割合を示すのが「架橋率」で、架橋剤を多く含む製品の場合、その架橋率は約10%になることもあります。架橋率が高いと長期的な作用の持続が期待できますが、たとえば顔へ注入した際は、表情筋の動きに応じた伸縮性が低くなり外部からの圧力による影響を受けやすくなるといえます。

テオシアルRHAはTEOXANE社の特許製法により約2%~4%の低い架橋率でありながら長いヒアルロン酸の鎖同士が結び付いて連鎖の構造を持つ優れた粘弾性を実現した注入剤で、自然界に存在するヒアルロン酸に近い性質を備えていることから、注入した部位の皮下で周辺組織の動きや外部からの圧力に対して柔軟に伸縮したり形状を保つとされます。

また、注入剤としての架橋率は低いものの、開発元であるTEOXANE社が示しているFAQにもある通り、長いヒアルロン酸の鎖が連鎖している構造なので表情筋の動きに合わせて柔軟に伸縮して元の形に戻ろうとする性質があるため、注入後にヒアルロン酸が体内で分解されにくく長期的な作用の持続が得られるとされます。

表情の変化に順応するテオシアルRHA

目もとや口もとなど顔の各パーツの動きは皮下の表情筋が関係していて、表情筋が収縮することで笑ったり驚いて目を見開くなどのリアクションを取ることができますが、表情の変化とともに各部位の皮膚も伸びたり縮んだりする変化を日常的に繰り返しています。そのため、表情が豊かな方ほど加齢とともに皮膚の溝の癖(シワ)が生じやすい傾向です。

ヒアルロン酸注入剤は肌のボリュームを補う作用があるので、作用が持続する間はシワを目立たなくする効果などが期待できます。しかし、十分な粘弾性がない注入剤を額のシワやゴルゴラインなど顔へ注入した場合、表情の変化により皮膚が伸びたり縮んだりした際に注入剤がその動きに対して柔軟に伸縮できず、不自然な表情に見える可能性があります。

テオシアルRHAは低い架橋率で長いヒアルロン酸の連鎖の構造を実現しているので、皮下へ注入した際に、目もとや口もとなど日頃から皮膚の動きが多い部位でも注入剤が順応するため不自然な表情になりにくいとされます。そのため、皮膚の動きが生じやすい顔に対するヒアルロン酸注入の施術に向いている注入剤といえます。

5種類があるテオシアルRHAシリーズそれぞれの特徴

5種類があるテオシアルRHAシリーズそれぞれの特徴

テオシアルRHAは5種類のシリーズがあるヒアルロン酸注入剤で、次のように、それぞれの注入剤によって架橋率に差があり、目もとの小ジワやほうれい線のように深いシワ、輪郭形成など施術の目的ごとに適した製品が異なります。シリーズのなかでどの注入剤が適しているかについては、医療機関でドクターによる診察を受けて決まります。

注入剤の種類 架橋率 主な適応
テオシアルRHA1 1.9% ・目もとや口角などの顔、首、デコルテに生じた小ジワ
テオシアルRHA2 3.1% ・額や眉間などに生じた中度のシワ
・おだやかな肌のボリュームアップ
テオシアルRHA3 3.6% ・ほうれい線など顔の深いシワ
・自然な肌のボリュームアップ
テオシアルRHA4 4.0% ・鼻やフェイスラインを整える輪郭形成
テオシアルRHA KISS 3.1% ・唇のボリュームアップ

テオシアルRHA1

非動物性でありバクテリアを発酵させることで人工的に作られたヒアルロン酸を主成分として、一時的に痛覚を麻痺させる作用がある麻酔成分のリドカインを含む注入剤です。注入する皮膚の深さは一般的に皮膚の浅い層である表皮(ひょうひ)で、リドカインの作用によって注入する際の痛みがやわらげられています。

注入剤に含まれている1mlあたりのヒアルロン酸の濃度は15mgで、架橋率は1.9%とシリーズのなかで最も低く比較的に柔らかい注入剤であるため、目もとや口角などに皮膚の浅い層に生じた皮膚の小ジワを目立たなくさせることを目的とした施術で使用されます。

小ジワが気になる部位へ注入することで、注入剤により肌の窪みが補われて小ジワが目立たなくなる効果が期待できます。そのため、加齢とともに顔や首などを近くで見た際に小ジワが気になり始めたという方に向いている注入剤といえます。

テオシアルRHA2

バクテリアを発酵させることで作られた人工的なヒアルロン酸が主成分の注入剤で、注入する際の痛みを軽減するための麻酔成分としてリドカインを含んでいます。ヒアルロン酸の濃度は1mlあたりにつき23mgで、架橋率は3.1%とRHA2に比べると高いことから小ジワよりも深い層に生じた中度のシワ治療を目的とした際に選択される傾向です。

注入する際の皮膚の深さは表皮よりも奥に存在する層である、真皮(しんぴ)の中央部辺りの深さとされます。注入した部位の皮膚が注入剤によって持ち上げられることで、額や眉間などに生じた中度のシワが補われて目立ちにくくなる効果が期待できます。

そのため、加齢とともに顔のシワが目立ち始めたという方に向いている注入剤といえます。また、中度のシワ治療以外にも、肌に少しだけボリュームを出したい部位に対する施術でも使用されることがあります。

テオシアルRHA3

ほうれい線やゴルゴラインといった皮膚の深い層で生じた目立つシワや、頬の窪みなどの改善が期待できる注入剤がRHA3です。ほうれい線などの深いシワは一般的に、加齢により肌のハリと弾力を保つ役割があるコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の減少が進むことで真皮までV字状の窪みが生じた状態で、表情を作らなくても常に目立つシワです。

ヒアルロン酸の濃度は1mlあたり23gで架橋率は3.6%なので、それぞれの値はRHA1およびRHA2と比べて高い注入剤であり、粘弾性に長けた注入剤が皮膚を持ち上げることで真皮まで到達した深いシワを改善に導いたり自然な肌のボリュームアップ作用が期待できます。

また、注入する皮膚の深さは真皮の深部とされて、非動物性のヒアルロン酸を主成分とした注入剤であり、リドカインを含むので注入時の痛みを感じにくいといった特徴があります。

テオシアルRHA4

非動物性のヒアルロン酸を主成分として1mlあたりのヒアルロン酸の濃度は23gで、架橋率はシリーズのなかで最も高い4.0%の注入剤がRHA4です。ボリュームアップ作用が高いことから、肌に生じた深い窪みを補ったり鼻の高さを出すなどフェイスラインを整える輪郭形成の施術において選択肢となります

粘弾性に優れた注入剤であり注入した部位の肌のボリュームが補われることで、高さのある鼻を目指せたり顎への注入によってEラインを整えるなどの効果が期待できます。一般的に輪郭形成の施術で用いられるヒアルロン酸注入剤は架橋率が高いものだと10%近くあり硬いという特徴があります。

しかし、RHA4は低い架橋率でありながらヒアルロン酸の鎖同士が繋がっている連鎖の構造を持つ注入剤なので、粘弾性があり表情筋の動きに合わせて柔軟に伸縮しつつ外部からの圧力を受けても元の形に戻ろうとする保持力を備えています。また、リドカインを含むので注入時の痛みがやわらげられた注入剤で、注入する皮膚の深さは真皮の深部とされます。

テオシアルRHA KISS

唇に厚みを持たせたり、いわゆる「アヒル口」やM字型の唇など、主に唇のデザインに変化を付けることが目的の施術で使用される注入剤です。非動物性のヒアルロン酸が主成分で、ヒアルロン酸の濃度は1mlあたり23mg、架橋率はRHA2と同様の3.1%です。

上唇と下唇のどちらにも注入可能で、たとえばアヒル口を目指す場合は、上唇の左右外側の部位へ施術をおこなって、注入部位のボリュームを補うことで口角が上がって見える口もとに導きます。また、唇のボリュームアップ作用に限らず唇の周囲に生じたシワを補う効果も期待できて、リドカインを含むので注入時に痛みを感じにくいといった特徴があります。

テオシアルRHAの注入方法と痛み・注入量の目安

テオシアルRHAの注入方法と痛み・注入量の目安

テオシアルRHAの注入方法と施術の痛み

テオシアルRHAを注入する際は、先端が尖っている極細の注射針、または針の先端が丸くて製剤が出てくる孔が横に付いているカニューレという注入針を使用して、シワが気になる部位やボリュームを出したい部位の表皮~真皮深部の層いずれかに注入していきます。

採血や局所麻酔などで一般的につかわれる先端が尖った針を鋭針といって、鋭針は細いほど注射時の痛みが少なく傷跡も目立ちにくくなるため、施術をおこなう際は極細の針を使用する医療機関がほとんどです。針は細いほど痛みを感じにくくなりますが、粘度の高い製剤を注射する際に支障をきたすため、ある程度の太さは必要とされます。

鈍針のカニューレも細い針なので施術中の痛みは少なくて、針の先端が丸いので細かい血管を傷つけにくいことから内出血がおきて赤みが出るリスクが低いとされます。薬剤が出る針孔が先端ではなく横にあることから、皮内で針を回転させることで製剤を注入する向きを施術者が調節することが可能です。

また、5種類があるテオシアルRHAの製剤はそれぞれに麻酔成分のリドカインが含まれているため、注入剤を皮内に注入した際に刺激を感じにくいとされています。医療機関によっては、麻酔クリームなどの表面麻酔を使用して皮膚に注入針を挿入する際に感じる痛みをやわらげた状態で施術をおこなうことも可能です。

医療機関ごとに取り扱っている注入針の種類や細さ、施術時の麻酔の有無については異なるので、痛みが苦手な方は各医療機関のホームページやお問合せ先から確認してください。

テオシアルRHAの注入量

テオシアルRHAは、RHA1やRHA2などシリーズの種類ごとに色分けされたパッケージが存在して、それぞれのパッケージの中には各シリーズの種類に応じた製剤の入ったバイアル瓶が同封されています。

テオシアルRHAを注入する際は開封したパッケージの中から製剤の入ったバイアル瓶を取り出して、1件あたりの症例で使用する注入量に応じて製剤を注入針で吸い上げて施術をおこないます。施術を希望する部位が複数ある場合は、注入する製剤の総量に応じてパッケージを開封して使用します。

また、注入針は基本的に使い捨てタイプであり、感染症のリスクを防ぐために、1度施術で使用した注入針はほかの患者に対する施術で再使用されることはありません。テオシアルRHAの注入量は希望する仕上がりによって一人ひとり差があって、正確な量は医療機関での診断を受けて決まりますが、部位ごとの目安としては次の通りです。

注入部位 注入量の目安
0.1cc~
眉間 0.2cc~
目尻(片側) 0.5cc~
目の下(片側) 0.3cc~
涙袋(片側) 0.3cc~
鼻すじ 0.2cc~
涙袋(片側) 0.3cc~
頬(片側) 0.1cc~
ほうれい線(片側) 0.5cc~
ゴルゴライン(片側) 0.2cc~
唇(上下) 0.5cc~
あご 0.6cc~
首の横ジワ 1.0cc~

テオシアルRHAの持続期間・ダウンタイムと経過目安

テオシアルRHAの持続期間・ダウンタイムと経過目安

テオシアルRHAの持続期間・施術の回数と頻度

5種類が存在するテオシアルRHAのシリーズは「目もとの小ジワを目立たなくさせたい」や「ほうれい線のような深いシワを改善したい」といった施術の目的によって適した製剤の種類が異なる点に加えて、次のように、目安とされる持続期間も製剤ごとに差があります。

製剤の種類 持続期間の目安
RHA1 9カ月~12カ月
RHA2 9カ月~18カ月
RHA3 12カ月~20カ月
RHA4 12カ月~22カ月
RHA KISS 6カ月~8カ月

テオシアルRHAは基本的に1回の施術で変化を感じることが可能とされて、粘弾性に長けた注入剤によって肌のボリュームが補われることにより、施術部位のシワが目立たなくなったり額やあごなどのフェイスラインが整えられるといった効果が期待できます。

また、持続期間が過ぎてシワが目立ち始めたり注入部位の肌ボリュームが減少してきた際は、再び施術を受けることで効果を取り戻すことが可能です。テオシアルRHAの施術を受ける回数の上限は定められておらず、繰り返しの施術を受ける際は、効果が減少してきたと感じたタイミングが推奨されています。

ただし、過度な注入によって不自然な仕上がりとならないために、注入量はドクターによる客観的なアドバイスやリスクについて説明を受けて慎重に決める必要があります。

テオシアルRHAのダウンタイムと施術後の経過

テオシアルRHAはもともとヒトの体内に存在するヒアルロン酸を主成分とする製剤を皮内に注入する施術であり、皮膚の切開など身体に負担がかかる処置をおこなわないためダウンタイムはほとんどありません。そのため、シワ治療や輪郭形成の施術を検討中で、ダウンタイムが取れない方に適した施術といえます。

ただし、注入針を皮下へ挿入する際に細かい血管が損傷した場合、内出血が生じる可能性はあります。万が一、内出血が生じた場合でも自然に血栓ができて出血が塞がることで、通常は1週間~2週間ほどで落ち着きます。また、施術直後は注入部位に微細な針の跡が残ることがありますが、1日~2日で目立たなくなる傾向です。

シワが気になる部位やボリュームを出したい部位にテオシアルRHAを注入した後は、施術直後から変化を感じることが可能です。ヒアルロン酸は体内で少しずつ吸収されていく性質があって、一定の持続期間を過ぎると徐々に効果が減少してくるため、効果を持続させたい場合は次回の施術を検討してください。

テオシアルRHAのリスクと副作用・施術の注意点

テオシアルRHAのリスクと副作用・施術の注意点

テオシアルRHAの施術によるリスクと副作用

一般的に起こりうるリスク・副作用としては、注入針を皮下へ挿入することによる内出血や微細な針の跡が挙げられますが、通常これらの症状は時間の経過とともに治まります。そのほかには、稀に数日~2週間ほど施術部位の軽度な腫れや赤み・凹凸感が生じるリスク、ごく稀にアレルギー反応を起こす可能性があります。

万が一、製剤が誤って血管内に注入されて塞がってしまった場合、血流が遮断されてしまう塞栓のリスクがあります。腫れや赤みなどが長引いた際は、悪化させるリスクを防ぐためにマッサージなどのセルフケアは控えて、施術を受けた医療機関で相談してください。

また、1度の施術で製剤を大量に注入すると不自然さのある仕上がりとなるリスクがあるため、注入量はドクターのアドバイスを聞きつつ慎重に決める必要があります。

施術を受けた後の仕上がりが気に入らなかったり輪郭形成で別の異なるデザインに変更したくなったなどの理由で修正をしたい場合は、ヒアルロン酸を分解する作用があるヒアルロニダーゼという酵素製剤を注入することで、元の状態に戻すことも可能です。

テオシアルRHAの施術を受ける際の注意点

施術を受けられない方

      • 妊娠中、授乳中の方
      • 施術部位に未治癒の炎症や外傷などがある方
      • 麻酔成分のリドカインに対してアレルギーがある方
      • ケロイド体質、重篤な基礎疾患がある方
      • そのほか医療機関で施術を受けることができないと診断された方

未成年者の方は施術を受けるに際して親権者の同意が必要となり、同意が得られていない場合は施術を受けることができないので注意してください。また、リスクや注意点などを聞いて施術を受けるか慎重に判断するために、診察・カウンセリングの際は親権者が立ち会うことが推奨されています。

施術を受ける前と施術後の注意点

施術を受ける前の当日は、血行が促進されることで内出血を引き起こす可能性があるので飲酒を控えてください。また、施術を受けた後の当日も内出血を防ぐために飲酒や激しい運動・サウナといった血行が促進される行為は控える必要があります。

シャワーや施術を受けた部位以外のメイクは当日、施術部位に対するメイクは翌日、湯船に浸かる入浴は施術の3日~4日後から可能とされます。また、注入剤が周囲に流れてしまうことを防ぐために、施術部位に対する強いマッサージは1週間ほど控えてください。

テオシアルRHAとほかの施術の比較

テオシアルRHAとほかの施術の比較

テオシアルシリーズ以外の主なヒアルロン酸注入剤

美容医療の施術で用いられているヒアルロン酸注入剤は、テオシアルシリーズ以外にもさまざまな種類が存在します。多くの医療機関で使用されているテオシアル以外の主な注入剤としては次のような製品があって、それぞれ持続期間や主な適応が異なります。

ヒアルロン酸注入剤 持続期間の目安 主な適応
レスチレン リド 12カ月~18カ月 中度~重度のシワ
ボリフトXC 12カ月~18カ月 軽度~中度のシワ
ウルトラプラスXC 9カ月~12カ月 重度のシワ、皮膚の凹み
ベロテロソフト 9カ月~12カ月 目もと、涙袋形成など
ベロテロバランス 9カ月~12カ月 中度のシワ、表情ジワ
スタイレージS 9カ月~12カ月 軽度のシワ、唇
クレヴィエル コントア 12カ月~18カ月 鼻やあごなどの輪郭形成

テオシアルRHA以外の主な注射施術

注射の施術としては、テオシアルRHAをはじめとするヒアルロン酸注入以外にもさまざまな施術があって、それぞれ製剤の作用や改善が期待できる悩みが異なります。

施術 主な適応
脂肪溶解注射 顔や身体の部分痩せ
リジュラン注射 シワ、毛穴の開き、クマ、ハリ感など
レディエッセ注入 深いシワ、輪郭形成
エランセ シワ、引き締め、ハリ感、輪郭形成など
ベビーコラーゲン注射 浅いシワ、毛穴の開き、ハリ感など

テオシアルRHAと脂肪溶解注射の違い

頬やあごといった顔、腕や太ももなどの身体に付いた皮下脂肪の減少を目指せる施術が脂肪溶解注射です。主に脂肪細胞を覆っている細胞膜を溶解させて破壊する作用のあるデオキシコール酸や、脂質の代謝を高めたり血中コレステロールを乳化させる働きがあるとされるフォスファチジルコリンを主成分とする薬剤が使用されています。

二重あごやセルライトといった皮下脂肪が気になる部位に脂肪溶解注射をおこなうことで、脂肪細胞が破壊されたり代謝が促されることによる部分痩せを目指すことが可能です。デオキシコール酸などの有効成分の濃度が高い薬剤であるほど脂肪細胞を破壊する作用が高いといえますが、その分、施術後に腫れが出やすくなる傾向にあります。

そのため、顔など目立つ部位への施術はデオキシコール酸を有効成分として含有しつつ、海藻やクルミなどから抽出した植物由来のエキスを主成分とすることで腫れが生じにくいように開発された薬剤が選択されることも少なくありません。薬剤によって差はありますが一般的に複数回の施術を受けることで、より効果を感じられるようになります。

テオシアルRHAは脂肪細胞を減少させる作用はないため、シワ以外にも顔の皮下脂肪が気になるという場合は脂肪溶解注射と組み合わせて施術を受けるという選択肢もあります。

テオシアルRHAとリジュラン注射の違い

サーモンから抽出されたDNAのポリヌクレオチド(PN)を主成分とする製剤を注射する施術がリジュラン注射です。ポリヌクレオチドは皮膚に存在するタンパク質の一種であるA2プリン受容体と結合することで、損傷した皮膚の再生を助けたり細胞の活動を活発化させる成長因子の増加を促すといった作用があります。

成長因子が増加することで、皮膚のハリや弾力を担うタンパク質のコラーゲンやエラスチンなどの生成をおこなう線維芽細胞が活性化されて、シワや開き毛穴が目立ちにくくなる効果が期待できます。施術の2週間~4週間後辺りから徐々に肌のハリや弾力が整い始めて、化粧のノリが良くなってきたなどの自然な変化を感じられるようになる傾向です。

また、リジュラン注射の製剤は「リジュランi」や「リジュランHB」などの4種類があるシリーズで、それぞれ加工が施されることによって調節された製剤の硬さや、ポリヌクレオチド以外に含有している有効成分によって、主な施術の用途がわけられています。

テオシアルRHAと異なり、リジュラン注射は深いシワの治療や輪郭形成などでは基本的に使用されず、目もとに生じた小ジワや毛穴の開きなどの改善を目指す際に選択されます

テオシアルRHAとレディエッセ注入の違い

体内にもともと存在するカルシウムハイドロキシアパタイトという骨や歯の主成分である固形物を粒子状にして、粘着性のあるジェルで包んだ製剤を注入する施術がレディエッセ注入です。カルシウムハイドロキシアパタイトは人工骨の形成や歯科治療など、美容医療以外でも形成外科・歯科などで用いられている成分です。

レディエッセはヒアルロン酸よりも硬さのある製剤で注入した部位で形状をしっかりと保つ作用があり、深いシワを改善に導いたり鼻やあごに注入することで形を整える輪郭形成の効果が期待できます。施術を受けた直後から効果を感じることができて、持続期間は約10カ月~18カ月が目安です。

テオシアルRHAをはじめとするヒアルロン酸注入と同様に、シワ治療や輪郭形成の施術で用いられますが分解剤は存在しません。また、硬さがある製剤のため、皮膚の浅い層に注入すると凹凸などが生じる可能性があることから、注入は皮膚の深い層におこなう必要があり、浅いシワの改善や涙袋などの柔らかい部位に対する施術は不向きとされます。

テオシアルRHAとエランセの違い

外科手術で使用される溶ける縫合糸の成分でもあるポリカプロラクトンと、製剤の適度な弾力と粘性を保ちジェルの形状を維持する働きがあるカルボキシメチルセルロースからなる皮膚注入剤がエランセです。主成分であるポリカプロラクトンは注入した部位の周囲でコラーゲンの生成を促す作用があり、肌のハリや弾力を取り戻すことが可能とされます。

ハリや弾力が改善されることによって、顔の小ジワが目立ちにくくなる効果が期待できます。また、製剤をピンポイントで注入することにより肌を持ち上げる作用が生じて、深シワを改善に導いたり輪郭整形を目指すことも可能とされます。また、持続期間ごとに製品の種類が複数あり、長いものは3年以上の持続が期待できます。

エランセは肌の引き締めや全体的な肌質改善を目指すことができて、肌のボリュームを補う作用も期待できます。しかし、分解剤は存在しないことから、テオシアルRHAをはじめとするヒアルロン酸のように注入後に戻の状態に戻すことはできません。そのため、輪郭形成を目的とした注入剤として選択する際は慎重に検討する必要があります。

テオシアルRHAとベビーコラーゲン注射の違い

皮膚に柔軟性をもたらす役割や損傷した皮膚組織の再生を促す働きがあるⅢ型コラーゲンを注射によって外部から取り入れる施術がベビーコラーゲン注射です。Ⅲ型コラーゲンは体内にもともと存在するコラーゲンの一種ですが加齢とともに減少する物質で、外部から取り入れて肌の弾力を高めることで、小ジワの改善などの効果が期待できます。

テオシアルRHAは肌のボリュームを補う作用による小ジワや深いシワの改善が期待できる点に加えて輪郭形成の施術としても使用されますが、ベビーコラーゲン注射は深いシワの治療や輪郭形成を目的とした施術では基本的に使用されないという違いがあります。

テオシアルRHAの施術の流れ・料金相場

テオシアルRHAの施術の流れ・料金相場

テオシアルRHAの施術の流れ

(1)診察・カウンセリング

医療機関で問診票の記入を済ませた後に、ドクターによる診察・カウンセリングを受けて施術内容やリスクなどの説明を聞いて、希望する仕上がりに応じて使用するテオシアルRHAの種類と注入量を決めます。施術に対する不安なことや不明なことがある場合は、このタイミングでドクターに相談してください。

(2)洗顔・麻酔

洗顔をおこなって施術部位を清潔にします。また、施術を受ける当日にメイクをしてきた場合はクレンジングもおこないます。麻酔の使用を希望する方は、施術部位に対する麻酔クリームなど表面麻酔を使用した後にしばらく待ちます。

(3)テオシアルRHAの注入

カウンセリング時に決めた注入部位に対して、鋭針またはカニューレを用いてテオシアルRHAを注入していきます。所要時間は施術を希望する部位の数によって差がありますが、麻酔の処置を除くと10分~20分ほどが目安です。

(4)クーリング・終了

施術直後に注入部位に赤みなどが生じた際は、数分ほどクーリング(冷却)の処置をおこなう場合があります。その後はダウンタイム中の過ごし方や施術後の注意点といった説明を受けて終了です。

テオシアルRHAの料金相場

テオシアルRHAによるシワ治療や輪郭形成といった施術は美容を目的とした自由診療にあたるので、施術にかかる料金は全額自己負担となります。施術料金は各医療機関が独自に設定できるため、医療機関によって差はありますが相場の目安としては次の通りです。

製剤の種類 1ccあたりの料金相場
テオシアルRHA1 65,000円~100,000円
テオシアルRHA2 80,000円~110,000円
テオシアルRHA3 80,000円~100,000円
テオシアルRHA4 80,000円~115,000円
テオシアルRHA KISS 45,000円~

また、針の先端が丸いカニューレや麻酔クリームなどはオプションメニューとして別途で料金がかかる医療機関もあるため、その場合は施術で注入したテオシアルRHAの総量あたりの料金と別途でオプション料金が加算されます。

より良いテオシアルRHAの施術を受けるために

より良いテオシアルRHAの施術を受けるために

失敗を防ぐために知っておきたいこと

テオシアルRHAに限らず、ヒアルロン酸注入による施術の失敗として多いのは、過度な注入によって明らかに整形を受けたような印象となる仕上がりの違和感とされます。

テオシアルRHAは酵素製剤のヒアルロニダーゼによって元の施術前の状態に戻すことも可能ですが、仕上がりの失敗を防ぐためには診察・カウンセリングの際に自身が理想とする希望の仕上がりイメージを施術者にしっかりと伝えることが大切です。失敗のリスクを抑えるために、理想とする仕上がりの写真などを持参することが推奨されています。

テオシアルRHAの施術を受ける医療機関の選び方

顔に生じたシワの改善が期待できたり、理想とする輪郭を目指せるテオシアルRHAは、身体への負担が少なく施術によるダウンタイムもほとんどありません。また、万が一の際はヒアルロニダーゼでヒアルロン酸を分解することで元の状態に戻すことも可能です。

しかし、技術や知識不足のドクターのもとで施術を受けた場合、製剤が誤って血管内に注入されることによる塞栓といったリスクを伴います。また、注入治療による輪郭形成は施術者の経験やセンスによって仕上がりに差が生じやすいといわれています。

そのため、施術を受ける際は解剖学を熟知しており身体の部位ごとに異なる皮膚の厚さを正確に理解しているドクターや、ヒアルロン酸注入の施術件数が豊富で十分な実績があるドクターが在籍する医療機関を選択することが大切です。また、各医療機関のホームページなどで掲載されている症例写真のなかから、自身の理想に近い症例を担当したドクターを指名するという選択肢もあります。

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