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タトゥー除去やシミ改善が期待できるエンライトン3とほかのピコ秒レーザーとの違い

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ほほに手を当てる女性

エンライトン3はピコ秒レーザーといわれるレーザーのひとつで、エンライトン3による施術ではタトゥーやアートメイク除去のほか、シミや肌質の改善が期待できます。

ピコ秒レーザーとは、レーザー1ショットあたりの照射時間(パルス幅)がピコ(1兆分の1)秒という非常に短い単位で発振されるレーザーです。このパルス幅の違いにより、ピコ秒よりもパルス幅が長いQスイッチレーザーによる施術との効果に違いがあります

ただし、ピコ秒レーザーのマシンはほかにもあることから、後悔のない施術を受けるためには、施術を受ける前にほかのマシンと比較したエンライトン3の特徴を知っておく必要があります。

エンライトン3をふくむピコ秒レーザーの特徴

enLIGHTenⅢ(エンライトン3)は米国Cutera(キュテラ)社のピコ秒レーザーのマシンで、シミやそばかす、肌のくすみの改善、タトゥーやアートメイクの色素除去、熱で刺激を受けた皮膚の細胞が再生することによる肌質の向上などの効果が期待できます。

ピコ秒レーザーはパルス幅がピコ秒のレーザー

エンライトン3は、レーザー1ショット当たりの照射時間「パルス幅」がピコ(1兆分の1)秒単位で発振されるレーザーです。

パルス幅は、ピコ秒のほかに以下のような単位のレーザーがあり、なかでもピコ秒レーザーはパルス幅が非常に短いレーザーであることがわかります。

ミリ秒(ms) 1/1,000s:ロングパルス
マイクロ秒(μs) 1/1,000,000s(100万分の1秒)
ナノ秒(ns) 1/1,000,000,000s(10億分の1秒)
ピコ秒(ps) 1/1,000,000,000,000s(1兆分の1秒)

パルス幅の説明

エンライトン3のようにピコ秒単位で発振されるレーザーはピコ秒レーザーといわれ、エンライトン3以外にも複数のマシンの種類があります

ピコ秒レーザーはパルス幅が短いことから「ショートパルスレーザー」ともいわれますが、パルス幅がナノ秒単位のレーザーは「Qスイッチレーザー」、ミリ秒単位のレーザーは「ロングパルスレーザー」といわれます。

ピコ秒レーザーとQスイッチレーザーとの違い

美容医療のレーザー治療では、レーザーを照射することで発生する熱や衝撃波によって物質を破壊あるいは粉砕することで、肌の悩みを改善に導きます。

パルス幅が短いことによるピコ秒レーザーのメリット

  • 炎症後色素沈着ややけどのリスクが少ない
  • 痛みや赤みが軽度
  • 薄いシミも改善が期待できる
  • 施術回数が少ない

パルス幅がナノ秒単位のQスイッチレーザーでも、シミ治療や肌質の改善、タトゥー除去の施術がおこなわれますが、比較するとピコ秒レーザーの方が肌への負担が小さく、施術回数が少なくなる傾向にあるといわれています。

Qスイッチレーザーやロングパルスレーザーでは、発生した熱を物質内に一時的にためてからまわりの組織に熱を逃すことで、炎症後色素沈着ややけどが生じる可能性がありますが、ピコ秒レーザーでは、まわりに熱が広がる前に衝撃波で物質を粉砕できるため、まわりの細胞がダメージを受けることが少ない傾向にあるためです。

Qスイッチレーザーの衝撃波は破壊力とピークパワーが高く、ピコ秒レーザーとQスイッチレーザーでおなじ対象物を狙った場合、ピコ秒レーザーの方が低い出力で粉砕できるため、炎症後色素沈着やリスク、痛みや赤みが軽度になるといえます。

また、シミは薄いシミほどメラニン色素の量が少ないことから改善がむずかしいといわれますが、ピコ秒レーザーであれば、薄いシミの小さなメラニン色素でも粉砕できるとされています。

さらに、ピコ秒レーザーでは対象物が粉々になることで体外への排出も早まります

エンライトン3による施術効果

point

エンライトン3とこれまでのエンライトンとの違い

エンライトン3は、エンライトン1、エンライトンSRにつづくエンライトンシリーズの3代目の機種で、これまでの機種との違いは、照射できる波長の種類がひとつ増えている点です。

エンライトン1とエンライトンSRの波長は532nmと1064nmですが、エンライトン3では1064nmの波長を変換してつくられた670nmの波長が加わったことで、「青」と「緑」の色素も除去できるようになりました。そのためエンライトン3ではほぼ全ての色調のタトゥー除去が可能になったといわれます。

  532nm
赤・黄色・オレンジ
670nm
青・緑
1064nm
エンライトン3
エンライトンSR -
エンライトン1 -

レーザーの波長

太陽光などの光を、光を分散するプリズムに通すと7色の色(波長)に分散されることから、光は複数の波長が集合していることがわかります。レーザーは、光からひとつの波長を取り出して人工的につくられ、波長ごとに目に見える色のほか、皮膚に照射したときにどの深さまで届くのかが異なります。

波長が吸収されやすい物質は波長(レーザー)ごとに異なるため、波長が変わると施術効果に違いがあらわれることになります。

エンライトン3で改善が期待できる症状

  • シミ、そばかす、くすみ
  • ADM(真皮メラノサイトーシス)など
  • ニキビ跡
  • 毛穴の開き、小ジワ
  • 肌のハリや弾力の衰え
  • タトゥーやアートメイクの除去(全色消える)

上記のほか、30代~50代の女性に多く見られる「肝斑」や、ニキビや傷などによる炎症後に色素が沈着する「炎症後色素沈着」の改善がみられることもあります。

エンライトン3で改善が期待できる症状は、以下のように大きく3つに分けることができるといえます。

メラニン色素が原因となっている肌の悩み

皮膚は外側から表皮層・真皮層・皮下組織と層状になっていますが、シミの原因となるメラニン色素は、表皮層あるいは真皮層に存在します。

エンライトン3では、表皮層のメラニン色素が原因となっているシミやそばかす、全体的な肌のくすみなどのほか、真皮層にメラニン色素が存在するADMといった症状についても効果が期待できます

肌の細胞の衰えが原因となっている肌の悩み

真皮層にはヒアルロン酸・エラスチン・コラーゲンといった肌のハリ・弾力のもととなっている成分と、これらを生み出す線維芽細胞が存在します。

エンライトン3では、レーザー照射の刺激で線維芽細胞の活性化や毛細血管の再生などが期待できるため、肌のハリ・弾力が向上し、毛穴の開きや小ジワ、ニキビ跡を改善に導きます。

タトゥー・アートメイクの色素除去

エンライトン3では、タトゥーやアートメイクなど、意図的に入れた色素粒子も取り除くことができます。もともとピコ秒レーザーはタトゥー除去を目的に開発され、その後シミ改善やハリ・弾力の回復といった肌質の向上効果をもたらす施術にも使われるようになったといわれています。

エンライトン3が向いている方

  • 複数の色素を用いたタトゥーを薄くしたい
  • タトゥーやシミ・そばかすを少ない施術回数で薄くしたい
  • 光治療やQスイッチレーザーで残ったシミを薄くしたい

エンライトン3とほかのピコ秒レーザーマシンとの違い

比較している女性

ピコ秒レーザーには、エンライトン3以外にも複数のマシンがあります。

※ps:ピコ秒(1兆分の1秒)
マシン名 会社 波長 パルス幅
PicoSure Cynosure(米国) 532nm
755nm
1064nm
600ps
550-750ps
PicoWay Syneron Candela(米国) 532nm
1064nm
294ps
339ps
enLIGHTenⅢ Cutera(米国) 532nm
670nm
1064nm
2ns
660ps
750ps
Discovery Pico Quanta(イタリア) 532nm
694nm
1064nm
370ps
450ps
SPECTRA PICO Lutronic(韓国) 532nm
595nm
660nm
1064nm
2ns
750ps
PICOCARE WONTECH(韓国) 532nm
660nm
1064nm
450ps

エンライトン3はほぼ全ての色調のタトゥー除去が可能

黒色はすべての波長で反応(吸収)するといわれますが、そのほかの色調においてはそれぞれ吸収されやすい波長を選択する必要があります。

エンライトン3のもつ670nmの波長は青と緑に吸収されやすく、この波長をもつことによりほぼ全ての色調のタトゥー除去が可能となっています。

エンライトン3は色素に最大エネルギーが届くことが期待できる

エンライトン3で新たに加わった670nmの波長は660ピコ秒のパルス幅での照射になりますが、532nmと1064nmでは750ピコ秒のパルス幅で照射できます。これはほかのピコ秒レーザーマシンと比較すると、ピコ秒単位ではありながら長いパルス幅になっているといえます。

じつは、レーザーのエネルギーは、パルス幅が短いほど破壊力とピークパワーが高くなる一方で、エネルギーが皮膚表面に集まりやすい性質があります。このことから、エンライトン3では、可能な限りエネルギーが弱まることなく色素に届くよう、比較的長い750ピコ秒のパルス幅の設定が可能となっています。

エンライトン3では効率的に肌悩みを改善

エンライトン3のパルス幅は2種類

エンライトン3は2ナノ秒と750ピコ秒のパルス幅が搭載されていることによって、効率的な施術ができるといえます 。

ピコ秒レーザーは大きな対象の破壊は得意ではありません。そこでピコ秒では粉砕に時間がかかるような、表面に盛り上がりがあったりシミの色が濃いといったメラニン色素が多いシミにおいて、ナノ秒でメラニン色素を破壊してから、残ったメラニン色素をピコ秒照射で粉砕すると、効率的に施術できるといえます。

エンライトン3の3つの照射方法

A,B,Cのイラスト

エンライトン3をふくむピコ秒レーザーでは、3つの照射方法を使い分けて、もしくは組み合わせて施術がおこなわれます。

トーニング照射

レーザーの単位面積当たりの1ショットの平均エネルギー密度は「フルエンス」といわれますが、トーニング照射はレーザーを低フルエンスで肌全体に照射する方法で、エンライトン3により1064nmをつかったトーニング照射は「PICO Genesis」ともいわれます。

PICO Genesisでメラニン色素に刺激を与えて排出することで、肌色のトーンを明るくする効果が期待できます。また、真皮層に刺激が加わると、ヒアルロン酸・エラスチン・コラーゲンを生成する線維芽細胞が活性化します。それによって、肌のキメが整い小ジワの改善や毛穴の引き締めが見られるようになります。

フラクショナル照射

フラクショナル照射とは、レーザーを点状に照射できる「MLAレンズ」を装着して肌全体に照射する方法で、エンライトン3により、532nmおよび1064nmをつかったフラクショナル照射は「PICO GenesisFX」ともいわれます。

フラクショナル照射をおこなうと、微細な球状の空洞が多数形成されることで、創傷治癒の作用により真皮層の再構築が期待できます。

目指せる効果としては、PICO Genesisと同様にキメ・小ジワ・毛穴の開きの改善のほか、クレーター状の凹凸のあるニキビ跡の改善です。

スポット照射

スポット照射は、トーニング照射・フラクショナル照射と比較して照射の出力が高く、シミやタトゥーにおいてピンポイントで照射することが可能です。 照射するレーザーの出力が強いことから施術時は輪ゴムで弾かれたような痛みがあるため、痛みが苦手な方は医療機関に麻酔の有無を確認すると安心です。

エンライトン3による施術頻度と費用相場

エンライトン3による施術頻度

タトゥー除去では、一カ月に一度の施術を複数回おこなう必要があります。施術回数はタトゥーの色素の状態によって異なりますので医療機関にご相談ください。 また、タトゥーの色素は、施術間隔を空けることで薄くなることがあるため、2カ月~3カ月に一度の頻度でおこなうと、治療期間は長くなりますが施術回数が少なるなることもあります。

シミ治療や肌質改善の施術においては、1カ月~2カ月に一度の施術を複数回おこなうことが推奨されます。

エンライトン3の費用相場

エンライトン3は厚生労働省未承認機器による施術で、自由診療となり保険適用外です。料金は医療機関ごとに異なり、タトゥー除去で5㎠あたり20,000円~30,000円程度、シミ治療や肌質改善の施術においては全顔で15,000円~30,000円程度になります。

複数回、施術をおこなうことからセット料金を用意している医療機関もあります。

エンライトン3による施術の流れと施術後の注意事項

カウンセリングの様子

施術部位に強い日焼けがある場合は施術がむずかしい場合があることから、治療前から日焼けに注意します。

(1)診察・カウンセリング

不安なことや心配なことを質問して、解消する要します。また、肌の悩みや希望を伝えて治療内容を決定します。

(2)洗顔・麻酔

顔への施術の場合は、クレンジングでメイクを落とし、洗顔で肌を清潔な状態にします。

(3)写真撮影・着替え

医療機関によっては施術前の肌の状態を確認するために、写真撮影をおこないます。また、体への施術の場合は施術の専用着に着替えます。

(4)施術

レーザー照射から眼を保護するために、シールドを装着してから照射していきます。施術時間は10分~20分程度です。

(4)終了

施術部位をクーリングで、終了です。

エンライトン3を受けられない方

  • 皮膚癌、前癌状態の方
  • 日焼けしている場合や施術後に日焼けする可能性が高い方
  • ステロイドを使用されている方
  • 妊娠中や妊娠の可能性のある方授乳中の方
  • 光線過敏症の方、光感受性を高める薬を内服・外用している方
  • ケロイド体質の方
  • てんかん発作の既往がある方
  • 施術部位に炎症や傷のある方

エンライトン3のダウンタイムやリスク・副作用

施術当日からシャワーは可能ですが、腫れや赤みを促進する可能性があるため、長時間の入浴やサウナ、激しい運動は、1週間程度控えるようにします。 施術後は皮膚が敏感になっているため、保湿と紫外線対策をしっかりおこなうことが推奨されます。

また、 タトゥー除去をおこなった場合は、1週間程度軟膏の塗布とカーゼでの保護が必要です。

赤み
施術直後はレーザー照射部位に赤みが生じる場合がありますが、2日~3日ほどで落ち着くとされます。
水疱形成や炎症後色素沈着
水疱形成や炎症後色素沈着が生じた場合は、ドクターの指示に従って軟膏や美白外用薬などをつかいます。水疱は1週間程度でかさぶたとなって剥がれ、炎症後色素沈着は3カ月から6カ月程度で落ち着きます。
痂皮形成
薄いかさぶたが形成される場合がありますが、5日から10日ほどで剥がれ落ちます。無理にはがすと炎症後色素沈着になる可能性があるため、自然に剥がれ落ちるのを待ちます。
点状出血
フラクショナル照射をおこなった場合、2日~5日程度の点状出血があらわれる場合がありますが、メイクの仕方によっては目立たなくなるといえます。
痛み
痛みの感じか画には個人差がありますが、ゴムではじかれるような痛みがあるとされます。 麻酔クリームや局所麻酔などを用意する医療機関もありますので、痛みが心配な場合は医療機関にご相談ください。
色素脱失
高い出力で高頻度の照射をおこなうことで、色素脱失となる可能性があります。この場合はフラクショナル照射によって改善が見込める場合があります。

エンライトン3で満足のいく施術を受けるために

ひらめきのイラスト

ピコ秒レーザーによる肝斑への施術は注意が必要といわれます。肝斑が老人性色素斑(シミ)と混在している場合に、強い照射が肝斑にあたってしまうと、刺激によって悪化する可能性があるためです。

また、トーニング照射を繰り返すと肌の色素が失われる「白斑」(はくはん)が発生する可能性もあることから、画像肌診断機で白斑が生じていないか確認しながら施術がおこなう医療機関であれば安心といえます。

ピコ秒レーザーは効果が高い一方で、痛みが少ないことで過度に強い照射がおこなわれてしまうと、肌に不必要なダメージが加わりかねません。そのためマシンの特徴を理解した施術者により治療が行われる必要があります

エンライトン3による施術は、肌の状態をしっかり診察してから施術をおこなう実績のある医療機関を選んでください

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