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鼻中隔延長で得られる効果とダウンタイム・リスク・注意点

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鼻中隔延長で得られる効果とダウンタイム・リスク・注意点

鼻中隔延長(びちゅうかくえんちょう)とは、鼻中隔(鼻の穴を左右に分けている壁)に糸を挿入したり、自身の軟骨を移植することによって鼻の長さや角度を整える施術です。

鼻中隔延長はさまざまな鼻の施術の中でも、見た目の変化が大きく、自然な変化を加えたい、大がかりな施術に抵抗がある方には向かない施術といわれています。

鼻中隔延長で得られる効果やそれに伴うリスクを事前に把握しておくことで安心して施術が受けられます。また、クリニックやドクター選びのポイントを抑えることは期待した効果を得ることにつながります。

鼻の形に関係する鼻中隔と鼻中隔延長で改善が期待できる鼻の形

鼻の形に関係する鼻中隔

鼻の骨の説明鼻中隔とは鼻の穴を左右に分けている壁のようなもので、目の間から鼻先までを通っています。

鼻先にいくほど高さがあり、鼻先の壁部分は鼻柱(はなばしら)とよばれています。鼻中隔は鼻中隔軟骨(びちゅうかくなんこつ)・鋤骨(じょこつ)・篩骨垂直板(しこつすいちょくばん)という3つの骨によって形成されていて、鼻中隔粘膜におおわれています。

鼻中隔が曲がっていると鼻筋が曲がり、短いと鼻の穴が上を向いたいわゆるブタ鼻になるなど、鼻の形に大きく影響を及ぼします。

鼻中隔延長で改善が期待できる鼻の形

鼻の悩みはさまざまですが、鼻中隔延長で改善が期待できる悩みはおもに5種類あります。

  • 鼻先が低い
  • 鼻先が上を向いている
  • 鼻先が下を向いている
  • 鼻柱が短い
  • 鼻の穴が広がっている

鼻中隔延長に向いていない鼻の特徴

  • 鷲鼻(わしばな)
  • 鼻先の皮膚が厚く硬い

※鼻尖形成術などと組み合わせることで効果を感じられるとされています。

  • 鼻中隔湾曲症の方(程度による)
  • 鼻中隔湾曲症の治療をした方

※他の施術を組み合わせることで鼻中隔延長が可能になる場合があります。

溶ける糸を使用する鼻中隔延長

溶ける糸を使用する鼻中隔延長は特殊な器具を使って鼻先から鼻柱に沿って挿入して鼻の形や角度を整えます。鼻先から挿入するため切開は必要ありません

使用される糸は医療用の糸で、長期間かけて徐々に体内に吸収されます。吸収されるさいに糸の周りにコラーゲンを生成し、コラーゲンが線維化していくため溶けてもすぐに元に戻ることはありません。糸には棘がついているものやメッシュ状になっているものなどさまざまな種類があり、医療機関によって使用される糸が異なります。

切開が必要な自家軟骨を使用する鼻中隔延長よりもダウンタイムが短く、2日~7日程度とされています。

鼻中隔延長に使用される溶ける糸の種類

糸の種類 素材 持続期間 構造
G-メッシュ PCL 約24カ月 果物を保護するネットのように糸全体が網目(メッシュ)の構造になっている
G-コグノーズ PCL 約24カ月 糸全体が鉄条網のような形状
MISKO(ミスコ) PDO 6カ月~12カ月 コグ(糸の表面にある棘のような突起)が2方向に張り巡らされていて糸の両端はホウキのように細かい繊維が扇状に広がっている
Y-KO(ワイコ) PDO 6カ月~12カ月 コグが360度張り巡らされている

PDO(ポリジオキサノン・PDSとも表記)は体内の水分と反応して少しずつ分解されていく性質があります。分解されたPDOは、マクロファージと呼ばれる体に不要になった細胞や物質、体内に侵入した細菌などを捕食して体内を掃除する役割のある白血球によって捕食・消化された後に、尿などの老廃物として体外へ排出されます。

PCL(ポリカプロロラクトン)は主に外科手術などで用いられる縫合糸の成分でもあります。PCLはPDOと同様に体内で少しずつ自然に分解・吸収される性質があります。PCLは体内で分解される過程で周囲に新たなコラーゲンの産出を促す作用があるとされています。

自家軟骨を使用する鼻中隔延長

鼻中隔延長で使用される自家軟骨は、自身の耳介軟骨(じかいなんこつ)・鼻中隔軟骨(びちゅかくなんこつ)・肋軟骨(ろくなんこつ)から採取されます。採取した自家軟骨を、鼻の穴に沿うようにある鼻翼軟骨の間に移植し、鼻中隔軟骨を延長します。

自家軟骨を移植する際、鼻の穴の内側を切開して自家軟骨を移植するクローズ法と、鼻柱を横切るように切開をして自家軟骨を移植するオープン法があります。

切開は通例,左側の鼻腔から行う.Killian切開では鼻中隔尾側端から10~15mm後方だがmodifiedKillian切開では2~5mm程度後方もしくは皮膚粘膜移行部で切開する(図5a).切開線の下部は鼻腔底にかかるまで伸ばす.切開線の上方では,鼻翼軟骨を傷つけないように注意する.

参考文献:鼻中隔手術―鼻閉に対する術式の変遷―

見た目に傷あとが残らないクローズ法

クローズ法は鼻の穴の内側のみを切開するため、外見上に傷がつかないメリットがありますが、オープン法に比べて左右のバランスを整えるのが難しい施術です。鼻の穴の奥から切開をおこない、移植する軟骨を鼻の穴の中に通し継ぎ足しながら延長し、術後はギプスで固定します。

目視ができないため、移植した軟骨の位置がずれて鼻先や鼻柱が傾いてしまうリスクがあります。また、鼻の穴が小さいと通すことが難しく、移植した軟骨が壊れてしまうケースも報告されています。

デザインの自由度が高いオープン法

オープン法は鼻の穴の内側と鼻の間の鼻柱を切開し、視野を広く確保して自家軟骨を移植する方法です。

切開部分から自家軟骨を挿入する鼻中隔軟骨を露出させ、鼻中隔や周りの軟骨組織などの状態を目視しながら事前に採取した軟骨を鼻中隔軟骨の先端に移植し縫い付けて延長します。その後、鼻翼軟骨を縫い合わせて固定する位置や角度を決定し、皮膚を戻しながら鼻柱の仮縫いをします。最終的にバランスを調節して、術後はギプスで固定します。

手術部位を目視しながら手術がおこなえるため、鼻先の高さや向き、希望のデザインにより近づけることができるとされています。

クローズ方と違い、鼻柱まで切開をおこなうため傷跡ができますが、正面からは見えにくいとされています。

鼻中隔延長で使用する自家軟骨の種類や特徴・採取方法

鼻中隔延長で使用する自家軟骨は、耳介軟骨・鼻中隔軟骨・肋軟骨です。それぞれの軟骨は採取方法や特徴が異なります。

耳介軟骨

耳介軟骨は2部位から採取することができます。耳の後ろのしわに沿って切開して採取する方法と耳珠(じじゅ)と呼ばれる耳の穴の入り口を穴の中から小さく切開し外耳道から採取する方法があります。

耳の形や機能に影響の少ない部位を切開して採取できるため、体への負担が少ないとされています。

耳介軟骨はやわらかく強度不足のため、原則として両耳から2枚採取して重ねて使用されます。重ねることで強度は出ますが、厚みも出てしまい鼻中隔が太くなる可能性があります。また、耳介軟骨は凹凸があるため鼻の穴の中で突出して目立つ可能性もあります。

一方で、耳介軟骨は重ねて厚みが出たとしてもしなやかさが失われず、ほかの軟骨移植に比べて鼻先が固くなりにくいとされています。

参考文献:耳介軟骨による中間挿入移植を併用した顎関節形成術について

鼻中隔軟骨

鼻中隔軟骨は鼻中隔の奥にある硬い板状の軟骨のことです。鼻中隔軟骨から自家軟骨を採取する場合は、施術と同じ部位から軟骨を採取するため鼻中隔延長の手術以外で傷ができません

鼻中隔軟骨から自家軟骨を採取するとしても、すべてを採取するわけではなく鼻の構造に必要な鼻中隔軟骨をL字型に残す必要があります。そのため、採取できる大きさに限界があります。

鼻中隔軟骨の鼻背、尾側10~15mmは鞍鼻・鼻尖垂を起こさないために残すべき部分でありL―strutといわれる

参考文献:鼻中隔手術―鼻閉に対する術式の変遷―

鼻中隔軟骨の先端が鼻の入り口より離れている方や、短鼻や低鼻の方はもともと鼻中隔軟骨が小さいため、必要な大きさを採取できない場合があります。

一方で、鼻中隔軟骨は平らで薄く強度が高いため、鼻中隔延長の手術には扱いやすい軟骨といわれています。十分な大きさが採取できれば倒れにくく、細い鼻先を作ることができるとされています。

肋軟骨

肋軟骨は、肋骨の胸側部分にあります。自家軟骨として採取する際、女性の場合はバストの付け根、男性の場合は胸の下あたりを切開して採取します。

耳介軟骨や鼻中隔軟骨と比べてもともとが大きいため、採取できる大きさもほかの自家軟骨より大きくなります。そのため、もともとの鼻中隔軟骨が短い・小さい方でも十分に鼻中隔を延長することができるといわれています。

ただし、採取の際に胸部を切開するため、鼻中隔延長の手術の傷だけでなく胸部にも傷跡が残ります

自家軟骨が足りない場合に用いられるPDOプレート

鼻中隔延長では採取した自家軟骨が足りない場合、PDOプレートいう医療材料を使用することがあります。PDSプレートはポリジオキサノンという物質で作られており、時間の経過とともに体内で溶ける吸収性のプレートです。PDOプレートは軟骨の補助として必要な長さに削り、自家軟骨と合わせて使用します。

体内に吸収されて溶けてしまうため、経年で鼻先の突出が減少する・鼻が低くなるリスクがあるといわれています。

A PDS plate remains structurally intact until 10 weeks after implantation and serves as a temporary scaffold. After 25 weeks, the plate is completely degraded without significant effects on the surrounding structures [5,6]. A PDS plate also guides cartilage regeneration, so that new chondrocytes are arranged regularly at the defect area, which prevents cartilage deviation [4]. Using a PDS plate together with cartilage results in increased strength of the cartilage and PDS plate complex. For example, using a 0.15-mm PDS plate with cartilage was found to yield a 3- to 4-fold increase in strength compared to the cartilage alone

参考文献:Feasibility of a polydioxanone plate as an adjuvant material in rhinoplasty in Asians

溶ける糸を使用する鼻中隔延長と自家軟骨を使用する鼻中隔延長のメリット・デメリット

  メリット デメリット
溶ける糸を使用した鼻中隔延長 ・外科的手術による鼻中隔延長と比べて比較的安価
・外科的手術による鼻中隔延長と比べてダウンタイムが短い
・施術時間が約10~20分と短い
・局所麻酔のため、静脈・笑気麻酔など全身麻酔によるリスクが少ない
・抜糸が不要のため通院の必要がほぼないといわれている
・鼻尖が細くなりすぎるピンチノーズになる可能性がある
・鼻の先端の少し上の部分が丸く膨らんでしまうポリービークになる可能性がある
・持続期間が1年~2年程度
・局所麻酔の注射による痛みを感じる
・溶ける糸にアレルギー反応を起こし、炎症が生じる場合がある
・挿入部から溶ける糸が出てしまう可能性がある
自家軟骨を使用した鼻中隔延長 ・移植した軟骨が定着するため効果が半永久的
・自家軟骨を使用するためアレルギー反応が少なく安全性が高い
・ギプス固定が約1週間程度必要で溶ける糸による施術と比べてダウンタイムが長い
・軟骨の採取部位にもダウンタイムが必要で傷が残る

自家軟骨を使用する鼻中隔延長の術後経過とダウンタイム

溶ける糸を使用する鼻中隔延長はダウンタイムも短く、施術後に医療機関に通う必要がありませんが、自家軟骨を使用した鼻中隔延長は術後経過に応じて医療機関に通う必要があります。

術後3~7日

術後は3~7日ほどギプスで鼻を固定します。前後する場合もありますが、おおよそ7日後に抜糸をおこないます。ギブスの除去と抜糸が同じ日であれば1度の来院ですみますが、抜糸よりギプスを早く外す場合は2度の来院が必要になります。
ただし、医療機関によっては経過観察のために抜糸までの間に来院を必要としています。詳しい施術後の来院ペースについては医療機関にご確認ください。
シャワーは首から下のみ当日から可能ですが、施術部位は濡らさないようにしてください。また、感染症の恐れがあることから抜糸をおこなうまで施術部位のメイクは避けてください。

術後1週間~2週間

鼻の腫れは1週間~2週間ほどで落ち着くとされていますが数カ月は赤みがあり、時間経過と共に傷跡が薄くなるとされています。

術後1カ月~半年

3カ月~4カ月は施術部位が硬くなる場合がありますが徐々に硬さは改善され、腫れが引いていくといわれます。移植した自家軟骨が安定するまでは約4カ月~6カ月ほど必要とされています。
医療機関によって異なりますが、抜糸後の定期健診は1カ月、3カ月、6カ月と3回程度の通院が必要とされています。

※術後経過には術式や体質により個人差があります。

鼻中隔延長の注意点

術前術後は喫煙を控える

煙草の成分には血管を収縮する作用があり、喫煙者の血液は酸素の量が少なく一酸化炭素が多いといわれています。血液や酸素は傷を治すために重要な役割を担うことから喫煙していると傷の治りが悪くなるため術前2週間~術後最低1カ月は禁煙が推奨されています。

術後1ヶ月間の行動制限を守る

鼻の組織の安定には3週間程度かかるといわれています。血液の流れがよくなると出血をしてしまう、腫れが長引いてしまう原因となります。1カ月程度は飲酒やエステ、ジムやヨガなどの激しい運動、歯の治療やうつぶせ寝は控えてください

プロテーゼが入っている場合の鼻中隔延長

I型プロテーゼの場合はすでにプロテーゼが入っている場合でも鼻中隔延長施術をすることが出来ますが、L型の場合は除去してI型に入れ替えるケースがあります。

プロテーゼの状態や術式、医療機関の方針によって対応が違うため、プロテーゼが入っていて除去したくない場合は診察やカウンセリングの際にドクターにご相談ください。

老けた印象になるデザイン

鼻先を下げることを希望して施術を受ける場合は注意が必要です。鼻先が気になりすぎて下げすぎるデザインを希望した場合、いわゆる矢印鼻になり鼻が長く見えるために顔全体のバランスが悪くなるリスクがあります。バランスが崩れることにより、実年齢よりも老けた印象になる可能性があります。

事前の診察やカウンセリングの際に、自身の希望を伝えるだけでなくドクターの提案も加味しておこなう術式をご選択ください。

鼻炎や花粉症などアレルギーをお持ちの方

鼻炎や花粉症などのアレルギーをお持ちで、鼻水が出やすい・強く鼻をかむことがある場合は注意が必要です。

鼻水には雑菌が含まれていて、術後に感染症の原因になる場合があり、強く鼻をかむことで術部の炎症を強く引き起こしてしまう可能性があります。

施術の前にドクターに伝えて適切な対処方法をご相談ください。

鼻中隔延長のリスクや副作用

鼻先が硬くなる

鼻中隔延長はもともとの組織とは別の物質を挿入するため、術後の鼻先が硬くなる場合があります。鼻先が固くなった場合は、指で押し上げるブタ鼻を作りづらくなるなど鼻の可動がしにくくなる可能性があります。

術後の鼻詰まり

切開の影響で鼻腔内が腫れることにより、鼻詰まりのような呼吸のしづらい状態になる可能性があります。

もともとの鼻腔内の大きさにも関係があり、鼻腔内のスペースが狭い場合や鼻中隔湾曲症(もともと鼻が曲がっている状態)の方が施術の際に炎症し、鼻詰まりを起こす場合もあります。腫れが治まって行くと自然に解消されるといわれています。

腫れが治まっても鼻詰まりのような症状が変わらない場合は、挿入した糸や自家軟骨を摘出して症状を緩和することもあります。

感染症にかかる

鼻中隔延長の手術は無菌状態でおこないますが、稀に細菌に感染して施術部位が感染症にかかってしまう場合があります。また、術後に大きなストレスを感じたり、喫煙、患部を濡らして乾燥させるのを怠るなどでも感染症にかかる可能性があります。

感染症にかかった場合、術後の腫れがひどくなったり、腫れがなかなかひかない、施術部位から膿が出るなどの症状がでます。感染症にかかった可能性がある場合は速やかに手術をおこなった医療機関にご相談ください。

抗生物質などの内服薬の処方や、糸・自家軟骨の除去をおこなう必要がある可能性もあります。

術後の後戻りや変形

移植した軟骨の強度が弱い場合や、無理な延長をおこなった場合、施術後に鼻が曲がったり挿入した糸が吸収され多少後戻りする可能性があります。

鼻中隔延長は鼻の形成の中でも再手術の可能性が高い手術といわれていて、修正をおこなうことも可能です。修正方法やどのように修正をおこないたいかによって再手術までに空けるべき期間が異なりますので、再手術を希望する場合は医療機関にご相談ください。

鼻の形成における鼻中隔延長とヒアルロン酸注入の効果の違い

鼻中隔延長は鼻の長さや角度に対して効果が期待できる施術ですが、ヒアルロン酸注入も同じような効果が期待できるとされています。ただし、溶ける糸や自家軟骨を使用する鼻中隔延長に比べておこなえるデザインや持続時間に違いがあるといわれています。

ヒアルロン酸には自身の分子量の200倍もの水分を引き寄せる力があるといわれていて、体内では皮膚や関節、眼球などに存在します。体内の中でもヒアルロン酸が多量に存在しているのは皮膚の真皮層です。真皮層にはヒアルロン酸のほかにコラーゲン・エラスチンといったタンパク質があり、ヒアルロン酸はコラーゲン・エラスチンの間を満たしてクッションのような役割をはたしています。

もともと、体内のヒアルロン酸は粘弾性はありますが液状で、液状のヒアルロン酸は鼻の形成は向きません。そのため、鼻やあごの形成、ほうれい線の改善などに使用する場合は、ヒアルロン酸同士を結びつけ、吸収されにくいゲル状の構造に加工する架橋(かきょう)をおこないます。架橋の方法によってヒアルロン酸の硬さや持続時間が異なります。

架橋したヒアルロン酸を鼻に注入することでボリュームを出すことができます。鼻中隔延長と同じような目的でヒアルロン酸を使用する場合は、鼻柱にヒアルロン酸を注入します。ヒアルロン酸で改善が期待できるのは鼻の穴が広がっている場合といわれていて、鼻柱の皮下にヒアルロン酸を注入し、鼻柱を小鼻の位置よりも下部に向かって伸ばすことで正面から鼻の穴が見えにくくなるといわれています。

ヒアルロン酸の鼻中隔延長イメージ

溶ける糸や自家軟骨を使用する鼻中隔延長では鼻先の角度などの形成にも効果が期待できますが、ヒアルロン酸を使用して鼻先をデザインすることは難しいとされています。鼻先には多くの血管が通っていて、鼻先にヒアルロン酸を注入すると血管が詰まり鼻先の皮膚が壊死してしまうリスクがあります。そのため、ヒアルロン酸を鼻先に注入することが難しく、鼻先のデザインが難しい要因となっています。

また、ヒアルロン酸は架橋をおこなったとしても溶ける糸と同様に徐々に吸収されていくため、自家軟骨を使用する鼻中隔延長に比べて持続時間が短いとされています。ヒアルロン酸の架橋方法によって持続時間は異なりますが、1カ月~2年程度といわれています。

鼻中隔延長以外の鼻の形成術

隆鼻術(りゅうびじゅつ)

隆鼻術は鼻を全体的に高くする方法で、鼻中隔延長と同様に溶ける糸や自家軟骨を使用して手術をおこいます。溶ける糸や自家軟骨だけでなく、ヒアルロン酸やプロテーゼと呼ばれる医療用シリコンを使用することもあります。鼻中隔延長の手術と同時におこなうことができる施術です。

鼻尖形成術(びせんけいせいじゅつ)

鼻尖形成術は鼻先を細くしたり高くする方法です。左右の鼻翼軟骨を縫合したり、自家軟骨を移植するなどの方法により鼻先が細く高くなるとされています。鼻中隔延長の手術と同時におこなうことができます

鼻翼形成術(びよくけいせいじゅつ)

鼻翼(小鼻)を小さくする施術が鼻翼形成術です。両側の鼻の孔の根元部分を少量切除して縫合することで鼻翼を縮小させることができるとされています。鼻翼形成術も鼻中隔延長と同時に手術を受けることができます

鼻中隔延長の費用相場

溶ける糸を使用する鼻中隔延長の費用相場

溶ける糸による切らない鼻中隔延長は保険適用外のため、施術費用はすべて自己負担となります。

使用する糸の本数や種類によって前後しますが120,000円~180,000円が費用相場になります。

自家軟骨を使用する鼻中隔延長の費用相場

自家軟骨を使用する鼻中隔延長は保険適用外の自由診療のため、費用はすべて自己負担となります。

移植する軟骨の種類や採取方法によって異なりますが、400,000円~1,100,000円が費用相場になります。

また、麻酔代や初診料、術後の来院に対しての費用が別途必要な場合もあります。

鼻中隔延長施術の流れ

1)診察・カウンセリングとデザインをおこなう

診察・カウンセリングの際に希望する鼻のデザインをドクターに伝えます。この際、希望の鼻の長さ、形、鼻先の位置、鼻の高さを詳しく伝えて仕上がりについてすり合わせをおこなうことが大切です。仕上がりのデザインのすり合わせを怠ると施術の失敗につながります。ただし、鼻中隔延長は過度におこなうと鼻が曲がったり後戻りの原因になるのでドクターからの意見を聞くことも大切です。診察・カウンセリングに納得するまで施術をおこなうのは控えてください。

2)洗顔をする

メイクや肌に汚れがあると、術後の感染症のリスクが高くなります。そのためメイク落とし・洗顔をおこなって、清潔な状態にします。

3)麻酔をおこなう

・溶ける糸を使用する鼻中隔延長
溶ける糸を使用する施術の場合、自家軟骨を使用する施術よりも時間が短く、切開もしないため強い麻酔をおこなう必要はないとされています。原則として局所麻酔を施してから施術をおこないます。局所麻酔は効果に個人差があり、稀に痛みを感じる場合があるといわれています。痛みを感じた場合はすぐにドクターに伝えてください。

・自家軟骨を使用する鼻中隔延長
自家軟骨を使用する施術は、原則として全身麻酔や静脈麻酔を施してから施術がおこなわれます。全身麻酔を使用するか静脈麻酔を使用するかは術式や自家軟骨の採取部位、医療機関の方針によって異なりますがどちらも痛みを感じません。希望する麻酔方法があれば事前におこなえるかどうか医療機関にご確認ください。

4)鼻中隔延長の施術

・溶ける糸を使用する鼻中隔延長
溶ける糸を専用の器具を使い鼻先から挿入します。施術時間は約15分程度と短時間で終了するといわれています。

・自家軟骨を使用する鼻中隔延長
まずは自家軟骨を採取し、そのあと鼻中隔延長の施術を行います。自家軟骨を採取する部位や術式、医療機関によって異なりますが、全体を通して約3時間~5時間ほどかかるといわれています。麻酔から覚めると痛みがあるといわれていますが、原則として医療機関で痛み止めの処方があります。

鼻中隔延長の施術を受ける医療機関・ドクターの選び方

鼻中隔延長は鼻の施術の中でも難しい施術とされていて、高度な技術が必要とされます。そのため、施術を受ける医療機関だけでなく担当ドクターも慎重に選ぶ必要があります。

まずは、事前のカウンセリングで施術内容の説明や料金が明確に提示されている医療機関を選ぶことが大切です。

また、鼻中隔延長の施術では麻酔を使用しますが、全身麻酔・静脈麻酔をおこなう場合は麻酔科医の立ち合いが必要です。麻酔科医には厚生労働省が法律で定めている麻酔標榜医や日本麻酔科学会の認定医がいます。どちらも麻酔の実施に関して十分な経験をつんでいて相当な知識があると認められている麻酔科医です。

施術を受ける医療機関に麻酔標榜医や日本麻酔科学会の認定医が在籍していると安心して施術が受けられます。

担当のドクターは形成外科の資格を持っているドクターである・経験が豊富である・ドクターがおこなった症例写真が自身の好みである・丁寧な説明があるなどさまざまな角度で問題ないと思えるドクターを選ぶと安心です。

(2021年1月更新)

 

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