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ヒアルロン酸注入を安易に受けないほうがいい理由と受ける前に知っておくべきこと

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記事監修

篠原 秀勝
篠原 秀勝 医師

スキンリファインクリニック銀座

日本形成外科学会 正会員 認定専門医取得 日本臨床皮膚外科学会 正会員 日本頭蓋額顔面外科学会 正会員

篠原秀勝医師のいる医療機関

スキンリファインクリニックスキンリファインクリニック銀座
お問い合わせ先:0120-661-062

ヒアルロン酸注入は、即効性が認められることもあって人気の高い施術のひとつです。

注射一本の施術で注入直後に変化があらわれることのほか、切開するような外科的手術と異なり身体的なダメージが少ないこと、万一仕上がりに納得がいかない場合はヒアルロニダーゼでヒアルロン酸を溶解できること、などが人気の高い施術である理由と考えられます。

しかし、ヒアルロン酸注入はどの医療機関でも、そしてどの施術者による注入によっても同じ仕上がりになるわけではありません。涙袋形成や唇のヒアルロン酸注入が流行っているから、友達がやっていて良さそうだったからといった理由で安易に受けて失敗したというケースもあります。

また、ヒアルロン酸製剤にもたくさんの種類があり、性能はもちろん、安全性の高い製剤を症例ごとに選んでいるかどうかも重要です。

ヒアルロン酸注入で満足度の高い注入効果を得るには、ヒアルロン酸注入におけるリスクや、リスクの発生率を軽減する方法を知っておくことが大切です。

ヒアルロン酸注入を安易に受けないほうがいい理由と受ける前に知っておくべきこと

施術者によって合併症の発生率が変わるヒアルロン酸注入

人気の高まるヒアルロン酸注入治療ですが、ドクターの知識や注入技術に結果が大きく左右される施術なので、安易に受けることはおすすめしません

ヒアルロン酸注入における合併症のリスク

ヒアルロン酸注入には、内出血・紅斑、浮腫・腫脹、遅延型アレルギー反応、異物肉芽腫、チンダル現象といった合併症のほか、皮膚壊死、脳梗塞、失明といった重篤な合併症もあります。

このうち、内出血・紅斑、浮腫・腫脹については、施術者が誰であっても、ヒアルロン酸製剤の種類が何であっても起こりうる合併症ですが、以下については施術者の技術やヒアルロン酸製剤自体の性質によって発生の可能性が変化します。

異物肉芽腫 異物による慢性的な炎症で生じるしこり
チンダル現象 皮膚が薄い眼窩周辺で起こりやすく、皮下のヒアルロン酸の粒子が青白く見える
不自然な凹凸 皮膚が薄い眼窩周辺で起こりやすく、表情を作った時に目の周りの眼輪筋の動きでヒアルロン酸が膨隆して生じる
皮膚壊死 血管内誤注入による血流の直接遮断か、血管周囲への注入による血管の圧迫による血流の間接的遮断が主な原因
脳梗塞 眉間部への注入後に生じた症例が報告されている
失明 動脈への誤注入によってヒアルロン酸が散布されて血管が閉塞し、網膜への血液が不足して失明に至ると考えられている

実戦経験豊富な施術者であればリスクが少ない

顔の構造は、頭蓋骨・筋肉・皮下組織(脂肪)・皮膚と層状に重なっていて、部位によってはさらに複雑です。

顔面の血管走行など解剖学的構造の理解や、注入技術がともなっていないと、血管内への誤注入や、過剰注入による血管の圧迫で合併症の発生率が高まります。

しかし、解剖学的知識と注入技術、さらには美的センスを持ち合わせていて実戦経験が豊富なドクターであれば、誤注入や過剰注入になることはほとんどありません

そのため、例えば価格だけを基準にヒアルロン酸注入を安易に受けることは避け、実戦経験が豊富なドクターを選んで施術を受けた方が賢明です。

ヒアルロン酸製剤によっても変わる合併症の発生率

近年コロナウィルス感染やワクチン接種により、ヒアルロン酸を注入した部位に腫れが生じる合併症が報告されています。

アレルギー・拒絶反応は以前から確認されているヒアルロン酸注入の合併症ですが、コロナウィルス感染・ワクチン接種によって全身の免疫が活性化することでがきっかけで起こると考えられています。

注入後しばらく経ってから注入部位が腫れるアレルギー・拒絶反応

注入直後は異常がなくても、数週間~数カ月経ってから突然注入部位が腫れたり赤くなる症状が現れることがあります。頻度は低いですが、起こると厄介な合併症です。

アレルギー・拒絶反応が起こる原因ははっきりとはわかっていませんが、架橋剤や細菌の関与、ヒアルロン酸に対する抗体などが考えられています。ヒアルロン酸が分解される過程で架橋剤が漏出してきたり、代謝産物であるムコ多糖類などに対してマクロファージや形質細胞が関与した炎症が起こると考えられています。

アレルギー・拒絶反応への影響が報告されている架橋剤とヒアルロン酸の分子量

ヒアルロン酸製剤には、ヒアルロン酸の鎖同士を結び付ける架橋剤が含まれていることがほとんどです。

架橋剤が含まれることで、注入効果の長期化が期待でき、形成力・リフト力が向上する傾向があります。

しかし、架橋剤の割合が大きいと、皮膚に注入したとき、まわりの組織の動きや外部からの圧力になじむ柔軟性が低下するとされています。それによってしこりや凹凸が生じたり、赤みや炎症のリスクが高くなるといわれています。

また、体に不要になった細胞・物質や体内に侵入した細菌を捕食して、体内を掃除する白血球をマクロファージといいますが、ヒアルロン酸の分子量によって、マクロファージ活性に違いがあるのか調べた報告によると、低分子ヒアルロン酸は炎症を誘発する作用があることがわかりました。いっぽう、高分子ヒアルロン酸には抗炎症作用があることがわかりました。

アレルギー・拒絶反応が起こりにくいヒアルロン酸製剤「カイセンス」

さまざまな製薬メーカーが多様な性質のヒアルロン酸製剤を提供していますが、医療機関によって、扱っているヒアルロン酸製剤の種類は異なります。

各医療機関では、ヒアルロン酸製剤の導入について、施術目的や使い勝手、施術者の好みのほか信頼性や安全性などから総合的に判断して決定します。

安全性と性能を兼ね備えたヒアルロン酸製剤のひとつが、2021年2月にEUで発売されたカイセンス(KYSENSE)です。

カイセンスは、以下の2つの理由から安全性の高さが注目されています。

  • 架橋剤(かきょうざい)の割合が極めて低いこと
  • 高分子ヒアルロン酸が主成分であること

アレルギー・拒絶反応は架橋剤の影響と低分子ヒアルロン酸の影響が報告されています。そのため、上記2つの条件を満たすカイセンスを選ぶことで、アレルギー・拒絶反応などの合併症のリスクを回避できる可能性が高いと考えられます。

ヒアルロン酸製剤に含まれる架橋剤のリスク

架橋剤とは、すべてのヒアルロン酸製剤に含まれていて、ヒアルロン酸の分子同士をつなぐ接着剤の役割を持っています。

架橋剤が多いと粘弾性や凝集性が高まり、ボリュームを補う効果が持続しやすいというメリットがありますが、一方で、アレルギー反応により赤みや炎症が起こる合併症のリスクが高まることも知られています。

できる限り架橋剤の割合が低いヒアルロン酸製剤を選ぶことが、合併症のリスクを回避することにつながります。

カイセンスは、架橋剤の割合が極めて低くなるよう設計されたヒアルロン酸製剤です。

ヒアルロン酸製剤に架橋剤が必要な理由

ヒアルロン酸の分子構造は、酸の一種であるグルクロン酸と、糖の一種であるN-アセチルグルコサミンの分子が交互にいくつも結合した鎖のようになっています。

ヒトの体内に存在するヒアルロン酸は、鎖が自然に長く繋がっている連鎖の分子構造を持つことから、高分子ヒアルロン酸と呼ばれています。

一方で、美容医療で使用される人工的に作られたヒアルロン酸は、それぞれが繋がっていない短いヒアルロン酸、低分子ヒアルロン酸です。

低分子ヒアルロン酸は、体内に存在する酵素によって分解・吸収されやすく、結果的に効果の持続が短くなります。

そのため、美容医療で使われるヒアルロン酸製剤には、形をつくりやすく持続期間を長くするために、ヒアルロン酸の鎖をつなぎあわせる架橋剤の配合が不可欠です。

炎症を誘発する可能性が低いのは高分子ヒアルロン酸

ヒアルロン酸の分子量は、ヒアルロン酸製剤によって異なりますが、カイセンスは高分子ヒアルロン酸が主成分です。

前述のとおり、ヒアルロン酸の分子量によるマクロファージ活性の違いについて調べた報告があり、それによると、高分子ヒアルロン酸には炎症を抑える抗炎症作用があることがわかっています。

カイセンスは高い性能も兼ね備えたヒアルロン酸製剤

カイセンスは安全性だけでなく、性能の高さにも特性があります。 性能が高いとされるポイントは以下の3つです。

  • 皮膚組織を持ち上げる隆起力が高く、少ない量でリフトアップ(ボリュームアップ)可能
  • 皮膚組織に馴染んで触知しにくく、柔らかいのに形が崩れにくい
  • 仕上がりが自然で持続期間が長い

隆起力が高いので少量でもリフトアップ

カイセンスは特許を取得したOXIFREE(オキシフリー)製法により、製造過程において発生する活性酸素を徹底的に排除することで、高分子ヒアルロン酸の長い鎖を保持することが可能となりました。そのため、少ない架橋剤でも高い粘弾性を維持し、皮膚組織を隆起させる能力が高いため、高度な形成力・リフト力を実現するとされています。

柔らかいのに形が崩れにくく持続期間が長い

これまでのヒアルロン酸製剤は硬いものほど形が崩れにくく、持ちがよいとされてきましたが、硬いヒアルロン酸を入れると、手で触ったときにゴロゴロする、笑ったときなどが不自然で、注入したことがわかるなどのデメリットがありました。

カイセンスは、仕上がりが自然で、手で触ったときも触知しにくいという特徴があります。柔らかいのに形が崩れにくく、持続期間も長いとされています。

ヒアルロン酸注入で満足度の高い注入効果を得るには

ヒアルロン酸注入で満足度の高い注入効果を得るには、経験が豊富なドクターとリスクが少ないヒアルロン酸製剤を選ぶことのほか、デザインセンス・美的センスを持ち合わせたドクターであることも大切です。

ヒアルロン酸注入では、事故を起こさないための正確な解剖知識、新しい注入概念や注入テクニックのアップデート、「ヒアルロン酸の入れすぎ症候群」にならないよう最小限の注入量で自然な美しさを引き出すプランニングが重要で、デザインセンスと美的センスが求められます。

たとえば、ほうれい線でお悩みの患者様であれば、ほうれい線だけ局所的に施術をおこなうことで全体のバランスが不自然にならないか仕上がりをイメージしてデザインしなければなりません。

カイセンスは少量でも皮膚組織を持ち上げる力が強いことで、均等に凹凸なく注入するには技術が必要です。製品の特性上、注入治療の経験や技術の少ないドクターには扱いが少しむずかしい製品といえます。

ヒアルロン酸製剤の安全性と性能が高くても施術者の技術が未熟であれば、最大限のパフォーマンスは発揮されません。

全体のバランスをみて注入するデザインセンス・美的センスがあるドクターであることも、ヒアルロン酸注入治療で満足度を高めるために重要な要素です。

篠原秀勝医師のいる医療機関

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