• HOME

ヒアルロン酸注入vsハイフvs糸リフト、ほうれい線の改善効果が一番高いのはどれ?

0
0

SHARE

記事監修

篠原 秀勝
篠原 秀勝 医師

スキンリファインクリニック銀座

日本形成外科学会 正会員 認定専門医取得 日本臨床皮膚外科学会 正会員 日本頭蓋額顔面外科学会 正会員

篠原秀勝医師のいる医療機関

スキンリファインクリニックスキンリファインクリニック銀座
お問い合わせ先:0120-661-062

30代後半になると目立つ方が増えるほうれい線。ほうれい線は、皮膚・脂肪・筋膜・靭帯・骨といった組織が、加齢によって変化することで生じる老化現象のひとつです。

年齢を重ねると、皮膚はハリや弾力が低下し筋膜や靭帯は柔軟性を失い、骨はやせてボリュームが失われます。それによって脂肪を含む皮下組織が下垂してたるみが生じ、ほうれい線のようなラインがあらわれはじめます。

美容医療には、ほうれい線を目立たなくする施術がいくつかありますが、それぞれ作用する部位が異なります。それぞれの施術の作用の違いについて理解が深まると、求める施術結果がより得られやすいかもしれません。

また、これまでほうれい線を目立たなくする美容医療を受けても期待した結果が得られなかったという方は、選択する治療を変えることで結果が変わる可能性があります。

そこで、ほうれい線を改善する美容医療について、施術の種類とそれぞれの作用や特徴を確認していきます。

ヒアルロン酸注入vsハイフvs糸リフト、ほうれい線の改善効果が一番高いのはどれ?

ほうれい線の原因「たるみ」が起こる理由

ほうれい線は単なる「シワ」ではなく「たるみ」によって起こる症状です。

顔の組織は、頭蓋骨の上に骨膜・筋肉・筋肉を覆う筋膜・皮下組織(おもに脂肪の層)・皮膚と層状に重なっていて、靭帯で支えられています。

たるみは顔のすべての組織の変化により生じるため、理由はひとつではなく複合的な原因により起こります。

皮膚のボリュームの変化(ハリ・弾力の低下)

ヒトの皮膚は、外側から表皮層・真皮層と層状に重なっています。

真皮層は、約70%が線維状のタンパク質「コラーゲン」で、「エラスチン」といわれる弾力がある線維状のタンパク質に束ねられています。そして、その間を水分を抱えたヒアルロン酸が満たしています。

コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸によってハリや弾力が保たれていますが、加齢や紫外線の刺激によるこれらの成分の劣化・減少は、皮膚のボリュームの低下につながります。

また、皮下組織(脂肪)の量が多くなることでも真皮層の弾力は低下し、それによってたるみが悪化するとされています。

SMAS層(筋膜)のゆるみ

顔には前頭筋・眼輪筋、口輪筋・広頚筋といった複数の筋肉が存在しますが、これらを覆うようにSMAS層といわれる筋膜が面状に存在します。

SMAS層も支持靭帯に支えられて若いころはピンと張っていますが、加齢によってゆるむと皮下組織が重力で下垂してたるみにつながるといわれています。

支持靭帯のゆるみと脂肪の変化

顔にはリガメント(Ligament)といわれる支持靭帯が存在します。支持靭帯の役割は、脂肪を多く含む皮下組織を骨膜あるいは筋膜とつなぎとめることです。

若いころは太い支持靭帯によって、皮下組織が骨膜や筋膜に強く固定されています。しかし、輪ゴムが長期間の使用で劣化して伸びてしまうのと同じように、年齢とともに支持靭帯の弾力は徐々に失われ、つなぎ留められていた皮下組織が重力で下垂すると、たるみが生じるとされます。

加齢による骨の変化

骨には、「破骨細胞(はこつさいぼう)」と「骨芽細胞(こつがさいぼう)」といわれる細胞が存在します。

骨が古くなって破骨細胞によって溶かされると、骨芽細胞がカルシウムで骨を形成することで、骨吸収と骨形成のバランスがとられています。

しかし、加齢とともに骨吸収が骨形成を上回ると骨量が減り、骨がやせることで骨の上に存在する皮下組織や皮膚に余りができて、たるみが起こると考えられています。

ほうれい線の改善が期待できる美容医療

マシンで組織を引き上げるハイフ

ハイフ(HIFU)は高密度焦点式超音波「High lntensity Focused Ultrasound」の略で、超音波を一点に集めて照射する方法です。

メスで皮膚を切開してゆるんだSMAS層を引き上げるフェイスリフト手術以外でSMAS層にアプローチできるのはハイフ治療しかありません

ハイフ治療は、SMAS層以外にもカートリッジ(トランスデューサー)を付け替えることで、皮膚の真皮層・皮下組織(おもに脂肪の層)・SMAS層にも作用させることが可能です。

カートリッジとはマシンの先端部分です。カートリッジを付け替えると照射深度を変えられるため、ひとつのマシンで真皮層の浅い層と深い層・皮下組織・そしてSMAS層へとエネルギーを届けられます。

真皮層への作用

真皮層をねらったハイフ治療では、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の源である線維芽細胞が熱で傷つきます。すると傷をもとに戻そうとする創傷治癒が促進されて、その過程でコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の増生が期待できます。

その結果、皮膚にハリ・弾力がもたらされるとされます。

創傷治癒の過程は徐々に進むため、2カ月~6カ月にわたって効果が期待できます。

皮下組織への作用

多くの脂肪が含まれる皮下組織にハイフ治療で熱が加わると、脂肪細胞が破壊される、あるいは縮小します。破壊された脂肪細胞は、体内に入り込んだ細菌や異物を消化するマクロファージによって、4週間~12週間かけて体外に排出されていきます。

脂肪の重さが原因となってたるみがある場合に有効とされます。

脂肪細胞の破壊・縮小によるたるみ改善効果は、直後ではなく徐々にあらわれます。

SMAS層への作用

SMAS層は皮膚や皮下脂肪の下に存在していて、SMAS層にエネルギーを届けるには、皮膚と皮下組織を貫かなければなりません。レーザーや高周波治療ではSMAS層まで効果は届かず、SMAS層にアプローチできるのは、フェイスリフト手術以外ではハイフ治療のみです。

SMAS層はタンパク質の一種であるコラーゲンでできています。

タンパク質であるお肉を焼くと縮むように、タンパク質には熱を加えると縮む性質があります。ハイフ治療はこの原理で、SMAS層に熱刺激を加え引き締め効果を狙います。

SMAS層をねらったハイフ治療は照射直後に引き締まるとされ、即効性が期待できます。

ハイフ治療の痛み

ハイフ治療は皮膚が薄い部位や脂肪が少ない部位は痛みを感じやすい傾向にありますが、麻酔しなくても我慢できる程度とされています。

痛みの種類としては、チクチクするような痛みや、額やあごの近くに照射する場合では骨に響くような痛みと表現されます。

骨の萎縮を補正し支持靭帯のたるみ改善をねらうヒアルロン酸注入

ハイフ治療は組織を引き上げるタイトニング効果をねらう施術ですが、ヒアルロン酸注入ではなくなってしまったボリュームを補完して、たるみを目立たなくします

骨がやせた部位や支持靭帯のゆるみがある部位に注入することでボリュームを補い、ゆるみの補正を目指します。

ヒアルロン酸注入は、1990年代後半からシワの改善治療に用いられてきましたが、注入方法やヒアルロン酸製剤が進化を遂げながら発展してきました。

当初は、単に溝を埋めるようにシワに沿って注入する方法でした。しかし近年は、顔面解剖や加齢現象のメカニズムがより詳細に解明されることと並行してさまざまな注入法が考案され、ボリュームが減った部位に注入して、必要な隆起を持たせてたるみの改善をめざす注入方法が主流となりました。

また、ヒアルロン酸製剤も様々なメーカーによって、新しく開発・販売されています。

ヒアルロン酸は一般的に6カ月から1年程度で体内で吸収されるため、効果を継続するには定期的に注入を繰り返す必要があります。そのため、リフトアップしやすいといった性能に加えて、より高い安全性の確保において改良がなされています。

ヒアルロン酸注入のリスク

入れすぎで不自然な仕上がりになる

ヒアルロン酸注入は、注射一本でたるみの改善が期待でき、注入直後に変化がわかることから、需要がのびている美容医療の施術です。その手軽さゆえに入れすぎることが注意喚起されています。

入れすぎとなる原因は、定期的におこなわれる過剰量の注入です。パンパンに張った不自然な仕上がりを避けるには、適量の注入が求められます。

ワクチン接種後に注入部位が腫れる

近年ワクチン接種後あるいは感染病への感染後に、ヒアルロン酸注入部位が腫れる症状が報告されています。これはヒアルロン酸注入のアレルギー・拒絶反応といわれる合併症です。

ヒアルロン酸を注入してから数週間~数カ月、場合によっては数年後に赤みや腫れが生じるというもので、ヒアルロン酸製剤によって発生率が異なることがわかっています。

そのためヒアルロン酸製剤の選択によって、リスクを軽減できる可能性があります。

アレルギー・拒絶反応は、ヒアルロン酸の分子量と、ヒアルロン酸の分子同士をつなぎとめる架橋剤の影響が指摘されていて、ヒアルロン酸の分子量が小さく、架橋剤の割合が大きいほど、アレルギー・拒絶反応の発生率が高まると考えられています。

ヒアルロン酸は分子量が小さいと炎症作用があることが報告されていることから、高分子ヒアルロン酸で架橋剤の割合が少ないヒアルロン酸製剤であれば、リスク軽減が期待できます。

リスクが少ないヒアルロン酸製剤

2021年2月にEUで発売されたカイセンス(KYSENSE®)は、特許を取得したOXIFREE(オキシフリー)製法によって、高分子ヒアルロン酸の分子構造を保つことに成功しました。

ヒアルロン酸は高分子であるほど粘弾性・凝集性が高まることで、体内にとどまって組織を持ち上げる隆起力が高くなるとされます。

カイセンスは他のヒアルロン酸製剤と比べて少量でも効果が期待できるため、入れすぎてしまうリスクが少ないヒアルロン酸製剤といえます。

また、ヒアルロン酸製剤には、粘弾性や凝集性を高めて注入効果を長持ちさせるためにヒアルロン酸の分子構造を結び付ける架橋剤が含まれていますが、カイセンスは高分子ヒアルロン酸が主成分で粘弾性と凝集性が高いことから、架橋剤の量を少なく抑えられています

カイセンスは高分子ヒアルロン酸で、かつ架橋剤の量が少ないことから、アレルギー・拒絶反応のリスクも軽減できるといわれています。

たるんだ皮膚を引き上げるスレッドリフト

スレッドリフト(糸リフト)は、下垂した皮下組織を移動させて理想の位置に引き上げることを目的とします。フェイスリフト手術と比較すると身体へのダメージが少ない方法であるため、フェイスリフト手術の代替方法としておこなわれ始めました。

円すい状のバイオコーンやトゲのような突起がついた糸を複数本挿入して、突起で皮下組織を物理的に引き上げて、たるみを改善に導きます。

皮下組織のたるみが大きくボリュームロスが少ない場合に、スレッドリフトが有効となる傾向があります。

また、スレッドリフトでは、挿入した糸の周辺でコラーゲン・エラスチン増生の作用が働くため、皮下組織の引き上げのほか皮膚のハリ・弾力の改善効果も期待できます。

肌の質感を改善するショートタイプのスレッドリフト

たるみを改善する目的のスレッドリフトでも肌質の改善は期待できますが、ハリ感のアップを目的としたスレッドリフトとして、「ショッピングスレッド」があります。

たるみの改善を目指すスレッドリフトでは、通常、頬の片側で3本~4本程度の糸を挿入します。対してショッピングスレッドでは一回の施術で短い針を50本~100本、顔全体に美容鍼のように挿入します。すると挿入の刺激によって、コラーゲン・エラスチンの増生を促す作用が起こるとされます。

たるみを引き上げる効果はマイルドですが、ハリ・弾力が補われるとたるみの進行を遅らせる効果が期待できるため、たるみによるほうれい線が少し気になり始めたという方に、適応があるといえます。

ほうれい線の改善を目指す美容医療の選び方

身体への負担やダウンタイムによって選択する

たるみの改善が期待できる美容医療としては、たるんだ皮膚を取り除くフェイスリフト手術もあり、【ハイフ→ヒアルロン酸注入→スレッドリフト→フェイスリフト手術】の順に、身体へのダメージが大きく、ダウンタイムも長くなります。

ダウンタイムが長い治療ほど重度のたるみに適した方法なので、大きなたるみがない方がスレッドリフトやフェイスリフト手術を希望しても、適応外と診断されることもあります。

逆にフェイスリフト手術が適応であったとして、皮膚を切開することに抵抗がある方には他の方法の選択が必要です。

そのほか「ダウンタイムがとれない」「注射は怖い」などの要望がある場合は、医療機関のカウンセリングで希望を伝え、どの施術が適応か相談することをおすすめします。

たるみの症状によって適切な方法を選択する

ほうれい線の原因である顔のたるみは、複数の組織の変化によってもたらされることがわかっています。

ほうれい線が気になるといっても原因となるたるみの症状、筋肉の状態や脂肪のつき方は人それぞれなので、症例によってどの施術が適応するか、見極めが重要です。

ほうれい線の改善が期待できる美容医療には、ハイフといった機器を用いる照射治療、ヒアルロン酸などの皮膚充填剤を用いる注入治療、糸をつかうスレッドリフト、メスによるフェイスリフト手術と複数の種類があり、それぞれ下記のように作用が異なります。

  • 皮膚を引き締め筋膜を引き上げるのはハイフ
  • やせてしまった骨のボリュームの補填・リガメントのゆるみの補正はヒアルロン酸
  • 下垂した組織を物理的に糸でひきあげるスレッドリフト
  • たるんだ皮膚を切除できるフェイスリフト手術

効果的な治療をおこなうには、たるみの状態によって適切な治療メニューを選択することが必要です。

複数の施術を併用する

前述のとおり、ほうれい線を改善する施術といってもそれぞれもたらす作用が異なるため、以下のように複数の方法を組み合わせて施術をおこなうことで相乗効果が期待できます。

  • ハイフで筋膜を引き上げてヒアルロン酸注入でボリュームを補う
  • スレッドリフトで皮下組織を引き上げてヒアルロン酸で必要なボリュームを補う

ハイフのような照射治療は、減少した組織を増やすことはできませんが、皮膚そのものを引き締めてフェイスラインのリフトアップに有効とされます。逆にヒアルロン酸注入では失われたボリュームを増やすことで皮膚を持ち上げてリフトアップすることはできますが皮膚そのものを引き締めることはできません。

複数の施術を組み合わせたコンビネーション治療であれば、一つの施術では対応できない領域をほかの施術で補うことができます

ほうれい線を改善するために必要なこと

ほうれい線の原因となるたるみの症状は、骨や靭帯・脂肪・筋膜・皮膚の変化が、同時にそして多発的に相互作用しながら進んでいきます

毎日のスキンケアでは、骨や靭帯の老化による変化までアプローチすることはむずかしく、たるみの改善は医療機関での施術が有効です。

理想とするほうれい線の改善結果を求めるには、たるみの進行度合、一人一人の骨格や脂肪のつき方、皮膚の状態など全体のバランスを見極めて、適した施術方法を提案してくれるドクターを選ぶ必要があります。

また、どの程度の改善を希望しているのか、それが実現できるのか、といったイメージのすり合わせを細かくおこなうドクターであると安心です。

そのためには、複数の医療機関でカウンセリングを受けることをおすすめします。カウンセリングの内容を比較することで、説明がわかりやすく疑問にしっかり答えてくれるドクターであるかを判断できる可能性があります。

篠原秀勝医師のいる医療機関

スキンリファインクリニックスキンリファインクリニック銀座
お問い合わせ先:0120-661-062

0
0

SHARE