一度の照射で複数の肌トラブルを改善するダウンタイムの短いIPL(光)治療

IPL治療をうけて満足しているイメージの女性

IPL治療しみやそばかす、ニキビなどはさまざまな肌悩みに同時に働きかけることが可能な治療法といわれています。しかし、IPL治療に使用されるマシンは多種多様で、その選択に迷ってしまうことも少なくないでしょう。

IPL治療でより美しい肌を目指すには、一度の照射で複数の肌悩みを改善に導くメカニズムや、それぞれのマシンがもつ特長を知って自分の肌悩みに最適なIPL治療マシンを知る必要があります。

IPLとは複数の波長の集った光

光は電磁波の一種です。波長と周波数の違いによって、電磁波はガンマ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、マイクロ波、高周波のように分類されています。

一般的にIPLの波長は500nm~1200nmとされ、IPL治療ができるマシンは多数あります。

電磁波の説明画像マシンごとに異なる波長をフィルターにより500nm~1200nmの間でカットし、それぞれの症状の原因を狙える波長を照射することで肌悩みを改善に導きます。また複数のフィルターを切り替えることによりさまざまな治療を1台でおこなえるマシンもあります。

波長は特定の対象にのみ吸収されることでその対象を破壊して、それ以外には吸収されずダメージを与えないという特性があります。IPLにはメラニンや毛細血管など、肌トラブルの原因に作用する波長が複数含まれているため、顔全体に照射することでさまざまな症状を同時に改善へと導きます。

たとえば、しみ、そばかすの原因であるメラニンの黒色に作用するのは600nm~1000nmあたりの波長帯で、波長が600nmに違いほどメラニンに吸収されて強く作用します。また、波長が短いほど皮膚の表面に影響を与え、長いほど皮膚深くに影響しますので、メラニン色素がどのくらいの深さに存在しているかによっても、治療効果が変わります。

IPL(光)治療による肌悩みの改善効果

メラニンを吸収・破壊

IPLには紫外線や摩擦が原因で発生したメラニン(黒色)に反応す波長の光が含まれ、しみやそばかすといった肌悩みに照射することでメラニンが吸収・破壊され改善に導きます。照射後は、しみがかさぶたのようになり、1~2週間程度で剥がれていきます。

改善できる肌悩み

表皮付近にある浅いしみ・そばかす・肝斑・薄い色素沈着・ニキビ跡

赤ら顔といった赤み(ヘモグロビン)を改善

赤ら顔といわれる顔の赤みは、皮膚下にある毛細血管が拡張し、皮膚から透けて見えることで現れます。IPLの赤色に反応する波長を照射することによって余分な毛細血管を収縮させ、赤みを改善へと導きます。

改善できる肌悩み

赤ら顔・赤みのあるニキビ

熱エネルギーによる殺菌効果

IPLを照射する際に発生する熱エネルギーには、ニキビの原因菌であるアクネ菌の殺菌効果があるため、炎症したニキビの改善や再発防止効果が期待できます。

改善できる肌悩み

炎症性のニキビ・ニキビ予防

線維芽細胞を刺激して肌質を改善

IPLを照射することで真皮層にある線維芽細胞が刺激され、肌の弾力を担うコラーゲンやエラスチンの生成を促進してくれます。肌細胞が活性化することで、肌のターンオーバーの周期の乱れやハリ感が回復し、くすみの改善やキメの整った美肌に近づくことができます。

改善できる肌悩み

ハリ不足・くすみ・開き毛穴・クマ

IPL(光)治療が向いている方

  • しみ、そばかすをなくしたい
  • くすみが気になる
  • 小じわができてしまった
  • 毛穴の開きが気になる
  • 赤ら顔を治したい
  • にきびを治したい
  • にきび跡を治したい
  • ハリが不足して、たるみが気になる

IPLによる治療は輪ゴムでパチっとはじかれたような痛みを伴いますが、多くの方が我慢できる程度とされていて麻酔も必要ありません。効果は穏やかで、術後の赤みなども少ないことから「痛みに弱い」「ダウンタイムが取れない」といった方も安心して受けることができる治療法です。

IPL(光)治療ができるおもなマシン

IPL治療を受けているイメージ画像

日々進化を遂げるIPLマシン。なかにはIPL治療と同時にRF(高周波)によるダブルアプローチが可能なマシンもあり、効率の良い治療で美肌へと導きます。

フォトフェイシャル(500~1200nm)

IPLのパイオニアであるルミナス社のマシン。しみやソバカス、小じわなど総合的な治療により肌改善を目指せます。

IPL(光)治療=フォトフェイシャルは誤解

IPL(光)治療と検索すると「フォトフェイシャル」というワードが多数、出てきますが「フォトフェイシャル」はIPL(光)治療を指す施術名ではなくて、LUMENIS(ルミナス)社製の医療機器(IPLマシン)のことを指しています。商標登録もされ、その施術は医療行為にあたることから、美容皮膚科や美容クリニックなど医療機関以外では取り扱うことができません。

エステサロンなどで導入している「フォトフェイシャルエステ」や「光エステ」などの類似フォトフェイシャルは出力や効果も全く異なるものです。

フォトフェイシャルM22(500~1200nm)

ルミナス社製マシン、フォトフェイシャルの改良型マシン。従来のマシンと比べて、6種の波長からなるこのマシンは皮膚を充分に冷やしてから照射するクーリング機能がついていることによって、痛みが最小限に抑えられるといわれています。

フォトフェイシャルアクネス(410~600nm)

特殊な高輝度金属ハロゲンランプを光源としていて、ニキビの原因菌といわれるアクネ菌を死滅させることにより、ニキビのできにくい肌へと導きます。炎症性の赤ニキビやコメド、オイリースキンへの改善に期待がもてるマシンです。

サイトンBBL(410~1400nm)

米国医療機器メーカー、サイトン社のマシン。細かな波長の設定が可能なことから、従来のIPLでは治療が難しいとされる、比較的に濃いしみへもアプローチするといわれるマシンです。

フォトシルクプラス(500~950nm)

イタリアDEKA社のマシン。他のIPLと比べてメラニン色素の分解能力が高く、しみ、肝斑を薄くするだけでなく肌のハリなど総合的に肌質を改善するといわれています。

ライムライト(520~1100nm)

米国キュテラ社による日本人向けに開発されたマシン。従来のIPLと比べて痛みが少ないことが特長で、治療が難しいとされていた濃いくすみや肝斑でも改善可能といわれているマシンです。

セレック(420~800nm)

韓国最大規模の光フェイシャルメーカーが開発したIPLです。1台で8種類の波長が選べるため、あらゆる肌トラブルに対応可能なマシンといわれています。

アイコン(500~670nm)(800~1200nm)

米国サイノシュアー社のマシン。治療目的に応じてさまざまなハンドピースを選択できるため、幅広い肌トラブルへの対応が可能といわれています。高性能なクーリング機能により、冷却ジェルが不要です。

エリプスI2PL(555~950nm)

デンマーク、エリプス社のマシン。ディアルモードフィルターにより、肌にダメージを与える波長をカットすることで安全性の高い治療が可能といわれています。

IPL(光)治療を他の美容医療と比較

肌の不調に悩んでいる女性マシンを使う美容医療にはIPL(光)治療のほかに、レーザー治療、高周波治療、超音波治療(HIFU)がありますが、それぞれのエネルギーソースで改善が期待できる症状が異なります。

症状(ターゲット)を絞って改善できるレーザー治療

複数の波長をもつIPLと違ってレーザーは単一波長で、レーザー治療に使われるマシンごとに異なる波長となり、改善したい症状に合わせてレーザーマシンを使い分けます。

一方、IPLの光は複数の波長が含まれているため、しみ・くすみ・ニキビ跡・赤みなど複数の肌トラブルに同時に働きかけることができますが、レーザー治療は「ニキビ跡ならニキビ跡だけ」と症状を特定した治療に向いています。

IPLはレーザーに比べて痛みやダウンタイムが少ない

IPLとレーザーには、照射時間であるパルス幅という概念があります。レーザーのパルス幅は、ミリ単位、ナノ単位、ピコ単位と切り替えられますが、IPLのパルス幅はミリ単位で、ミリ単位よりナノ単位、ナノ単位よりピコ単位の順でパルス幅が短くなります。

レーザーはIPLよりパルス幅が短いのでIPLよりエネルギーが集中しやすく威力が強くなります。一方、IPLはレーザーよりパルス幅が長いため、レーザーと比べエネルギーが広がりやすく、肌へのあたりがマイルドです。そのため、レーザーよりもIPLの方が痛みやダウンタイムが少なくて、照射後にしみが一時的に黒くなるといった炎症後の色素沈着などの可能性は少ないという特徴があります。

代謝力がアップするトルツメ高周波(RF)治療

電磁波の一種である、ラジオ波やRFとも呼ばれる高周波エネルギーにより発生した熱で血流を促し、代謝力をアップさせます。これにより肌のターンオーバーの周期の乱れや、ハリ感が回復するため毛穴の開きやくすみが改善します。また体に照射すると部分痩せの効果が期待できます。

血流や体の表面ではなく深部へ作用することからIPLとは異なり、しみやそばかすへのアプローチは難しいでしょう。

たるみに効果を発揮する超音波(HIFUマシンなど) 治療

超音波治療とは肌悩みのある部位に、密度の高い熱エネルギーを与える施術です。肌表面を傷つけることなく、皮膚下にある筋膜のSMAS層(皮膚を支える土台)に働きかけ、ハリ不足やたるみに効果を発揮します。小顔治療としても多く用いられる施術です。

主にたるみの原因に働きかけるため、IPLとは異なり肌表面のしみやソバカスなどメラニン色素への作用は難しいでしょう。

IPL(光)治療の流れ

診察を受けている女性のイメージ

IPL治療のアフターケアとダウンタイム

IPL照射直後の肌は紫外線に敏感になっています。保護テープの必要はありませんが、日焼け止めクリームなどでケアし、いつも以上に保湿に気を付けましょう。照射部位がかさぶたのように黒く浮き上がってくる場合もありますが、数日~1週間程度で自然に剥がれ落ちることがほとんどです。無理にはがすなど肌に刺激を与えることがないよう注意が必要です。

メラニン色素にIPLの光が反応すると一時的にしみが濃くなり、かさぶた状となることもありますが、数日~1週間ほどで自然に剥がれ落ちます。また毛穴周囲に赤みが生じる場合もありますが数日程度で治まるといわれています。 

IPL治療におけるリスク・副作用

照射出力が強い、またはマシンのハンドピースと肌の接触が不十分であったことによりヤケドを起こすことがあります。また肝斑に対し、不適切な出力での照射をおこなうことで肝斑が悪化した症例も報告されているといわれています。

IPL治療が受けられない方

バツ印をつくる女性―のイメージ

妊娠中、授乳中の方 極度の日焼けをしている方 てんかん発作の既往歴のある方などは施術を受けることができません。

IPL(光)治療と相性の良い美容メニュー

IPL治療と併用したい美肌施術

ピーリング

ピーリングはIPL治療とも相性の良い施術です。IPL治療の前にピーリングで余分な角質を取り除くことでIPLの波長が肌内部に、より届きやすくなるため治療効果がより高いものになるといわれています。当日の組み合わせなどはドクターと相談のうえ、適切な施術をおこなうことが大切です。

イオン導入

IPL治療後の肌回復をサポートします。

IPL治療と併用したい美容点滴 美容注射

高濃度ビタミン点滴

美白・抗酸化作用・肌コラーゲン生成補助など

美白点滴(グルタチオン点滴)

美白・肝機能改善・解毒作用など

IPL治療と併用したい内服薬

シナール

しみやソバカス、かぶれによる色素沈着の緩和など

トラネキサム酸

肝斑改善・しみ抗炎症作用など

ユベラ 

血流改善・冷え性改善など

飲む日焼け止め(サプリメント)

抗酸化作用など

IPL治療と併用したい外用薬

トラネキサム酸ローション

肝斑改善・保湿作用・美白など

ハイドロキノンクリーム

メラノサイト減少・メラニン色素産生抑制など

IPL(光)治療を受ける前に確認しておくべきこと

肌の不調を確認しているイメージの女性

IPL治療は肌への負担が少なく、一度の照射により複合的な肌悩みにアプローチすることができるといわれていますが、しみの誤診などで悪化を招いてしまうことも。またマシンの設定ミスによるヤケドなどのリスクがないとはいいきれません。IPL治療の経験と実績のあるドクターが診察、治療、アフターケアまで一貫しておこなうクリニックで透明感とハリのある美しい肌を保ちましょう。

また、細かいしみなどは1回の照射で改善もすることもありますが、施術を重ねることでより高い効果を得られます。また、定期的に施術をおこなうことで肌質が改善され、トラブルの少ない肌を目指すことができます。

IPL(光治療)は医療行為であり、医療資格保持者のみ使用が許可されるマシンです。類似する機器を使用しているエステサロンもありますが、無資格で施術可能なエステ機器や家庭用マシンとでは光エネルギーの出力に大きな差があります。安全かつ的確に肌トラブルを改善するためにもIPLは医療機関でドクターの診断のもとおこないましょう。