美容医療「プラズマ」で、ダウンタイムなし・痛みなしのエイジングケア

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固体・液体・気体のいずれとも異なる「プラズマ」の特有な性質を生かした美容法が、皮膚の再生を促す新しい美容医療メニューとして注目を浴びています。

プラズマによる治療で美肌を実現するメカニズムや、どのような人におすすめの治療法なのかを詳しく紹介していきます。

 

プラズマはレーザー治療に替わる新しい美肌治療

プラズマの説明「プラズマ」とは固体・液体・気体のいずれとも異なる物質の第4の状態です。温度の上昇にともなって原子や分子から電子が削ぎ取られ、自由に動き回れる状態で、この物質の状態を利用して肌に照射する施術を「プラズマ治療」といいます。

もともとは医療分野で傷跡や手術用機器の滅菌用に使用されていましたが、美肌治療を目的として美容クリニックでも取り扱われるようになりました。
ニキビ跡改善や毛穴の悩みなど、顔全体のさまざまな肌悩みを改善する美肌治療として注目されています。

ニキビ跡や毛穴の悩みを解消する治療には、レーザーフェイシャルやフラクショナルCO2レーザーなどがあります。これらのレーザー治療は、プラズマと同じような治療効果がありますが、皮膚の角質を薄く剥離したり、皮膚表面に小さな穴を開けたりして、肌悩みを改善していきます。

一方、プラズマによる治療は、肌の深い組織だけにアプローチするため、皮膚・血液・表皮組織にダメージを与えず、痛みやダウンタイムが最小限に抑えられます。

照射の中はじんわりと温かさを感じる程度なので、痛みに弱い人にもおすすめの美肌治療といえるでしょう。

 

プラズマが美容に使われるようになった経緯

プラズマのイメージ

プラズマによる治療はレーザーなどの治療に比べると後発の方法です。
これは、近年になって、肌に照射できるようなプラズマをつくることができる技術が開発されたためです。

プラズマには、気圧が低い真空の状態で発生させた「真空プラズマ」と通常の環境で発生させた「大気圧プラズマ」にわけられます。

プラズマが発生しやすいのは、高温で真空の状態です。この状態で発生したプラズマが真空プラズマ。高温のため人体には照射できません。

対して、通常の気圧状態で発生させたのが大気圧プラズマです。近年、技術の発展とともに、真空ではなく大気圧中でも発生させることが可能になりました。大気圧プラズマは真空プラズマより温度も低いため、美容を含む医療で肌に直接照射することができます。

美容医療では、美肌を目的としたプラズマの治療に使われています。

 

プラズマがおすすめの症状や肌悩み

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  • 顔全体のたるみが気になる
  • 目元の小じわに悩んでいる
  • 肌にクレーターのような凹凸がある
  • 鼻の毛穴が開いている
  • ニキビ、ニキビ跡が消えない
  • シミや薄い肝斑が目立つ
  • 顔がくすみ、透明感がない
  • 傷跡やアトピーによる色素沈着
  • 肉割れ(妊娠線)が残っている

 

プラズマが美肌効果をもたらす仕組み

人の肌は、皮膚表面、表皮、真皮、皮下組織というように層をなしています。
プラズマ機器の電気エネルギーが皮膚の外側から内側に流れると、その流れとともにエネルギーの強さが変化し、それぞれの皮膚組織(層)に対してさまざまな美肌効果をもたらしてくれます。

 

肌悩みの根本原因にアプローチ

実際の施術ではハンドピースを皮膚に接触させながらプラズマを照射します。皮膚、血液、表皮組織にはダメージを与えず、肌悩みの根本原因となっている箇所に効果を発揮します。

 

薬剤の浸透率を高める効果

プラズマ治療はその機器による施術自体にも美肌効果がありますが、特に期待されているのが「TDDS(経皮ドラッグデリバリーシステム)」による薬剤の浸透率を高める効果です。

プラズマにより発生したラジカル(他の物質と反応しやすい不対電子)によって、肌のバリア機能(外界からの刺激を防ぐ役割)を一時的に緩めます。

その状態で美白やニキビ改善、皮膚再生など目的に応じた有効成分を塗布すれば、細胞の隙間から効率的に薬剤を肌の奥に届けることができるわけです。

一定の時間が経過すれば細胞壁は復元されて角質層のバリア機能は元通りになり、化学物質や紫外線、細菌などの侵入を防ぐ役割を取り戻します。

 

プラズマによる治療のメリット 期待できる美肌効果

プラズマ治療の照射によって、次の美肌効果が期待できるといわれています。

 

殺菌効果によるニキビの改善

プラズマによる強力な電気エネルギーは人体の組織は傷つけませんが、細菌の分子構造を切断することで、細菌を死滅させることができます。ラジカル発生と同時に発生するオゾンにも殺菌効果があり、ニキビを引き起こすアクネ菌を滅菌できるので、ニキビ治療に用いられます。

 

肌の弾力やハリ向上によるしわの改善

真皮層にある線維芽細胞を刺激することでコラーゲン繊維やエラスチンの生成を促し、肌の弾力やハリが向上させることで、しわの改善につながります。

また、プラズマを照射すると、細胞組織内の電気のバランスが改善されるので、肌の新陳代謝が正常化します。それにより細胞の機能が活性化し、しわになったりたるみが出たりすることを防ぎます。

 

肌の不要物質除去による肌色調節効果

プラズマ治療で生じたスパッタリング現象を引き起こすことで、メラニン色素や古い角質、異物などを取り除くことができます。その結果、美白作用やくすみ改善によって肌色調整の効果も期待できます。

スパッタリング現象

電子やイオンが高速移動し、メラニン色素や古い角質などのターゲットにぶつかってふき飛ばす現象

 

プラズマによる治療のデメリットと注意事項

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効果を実感するまでには複数回の施術が必要

プラズマ治療は組織にダメージを与えないマイルドな治療法なので、1回の施術で劇的に肌悩みを解決することは難しく、3~4週間に1回の間隔で3~5回程度の施術を受けることが推奨されています。

そのため、即効性が欲しいという人には物足りなく感じられるかもしれません。持続期間には個人差がありますが、半年から1年程度の効果持続が期待できます。

機器の種類によってプラズマの出力が異なり、高出力タイプを選ぶと赤みや腫れが生じたり、肌の表面が薄茶色に変色して皮がむける「ブラウンチェンジ」が起こったりするリスクもあります。

しかし、その場合も1週間ほどで収まるといわれており、重篤な副作用の報告は見あたりません。

 

施術を受けられない方

妊娠中の方や妊娠の可能性のある方、授乳中の方、施術希望部位に感染性の疾患がある場合、悪化する可能性を配慮して施術が受けられません。

 

プラズマを利用した美容医療

プラズマエネルギーを利用した美容医療機器にはいくつかの種類があります。
ここでは、イギリス・ENERGIST社製「ネオジェンシリーズ」、韓国・Grand Aespio社製「plasma bt(プラズマボーテ)」の2種類を紹介します。

 

出力調整が可能な「ネオジェンシリーズ」

ネオジェンシリーズはアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認を得ているプラズマ機器です。FDAは日本の厚生労働省にあたるアメリカの公的機関で、FDAに承認を得ていると製品の安全性と有効性が保証されていることを意味します。

また、ネオジェンシリーズのプラズマ機器では、空気中にも存在する窒素をプラズマとして照射するため、危険性がありません。

ネオジェンシリーズは出力の違いによって3つの機器があり、それぞれ肌に違う影響を与えます

 

ネオジェンPSR

ネオジェンシリーズの中で一番目に開発された機器です。
ネオジェンPSRは、元々アメリカでフラクショナルレーザーの代替えとして、よりダウンタイムや炎症反応の少ない治療を目指して開発されました。
アメリカやヨーロッパはHighエネルギーでしか照射できませんが、日本のPSRでは、患者さまの幅広いニーズに合わせて、LowエネルギーからHighエネルギーまで照射できるように改良されています。

 

ネオジェンSPA

ネオジェンSPAは、ネオジェンの中で一番最初に日本に導入されました。
ノーペイン・ノーダウンタイム治療を目的にLowエネルギーでのみを照射できるように開発された機器です。複数回行うことで美肌効果が得られます。

 

ネオジェンEVO

日本だけでなく世界的に出力の調整をしたいというニーズから生まれたネオジェンEVO。
効果はPSRとほぼ同等のもので、LowエネルギーからHighエネルギーまで照射できるようになっています。

 

マイルドな効果で肌に優しい「プラズマbt」

プラズマbtはSeoulin Medicare社の製品で、GRAND AESPIO社が販売を手掛けています。日本では厚生労働省の承認を取得していませんが、韓国食品医薬品安全処、MFDS(旧KFDA)の認可を得ています。

プラズマbtによるプラズマ治療のことを「プラズマシャワー」ともいいます。ハンドピースを使い分けることで医療機器、美容機器両方としての使用が可能です。

医療機器として使用する際は炎症を抑え傷の治癒を促す効果が期待できることから、ニキビの治療や傷跡、妊娠線のケアなどに使用されています。効果は比較的マイルドですが、照射後のトラブルは起こりにくいとされています。

 

ネオジェンシリーズとプラズマbtの違い

ネオジェンシリーズはHighエネルギーで照射できる分、赤みや腫れが生じたり、肌の表面が薄茶色に変色して皮がむける「ブラウンチェンジ」が起こったりするリスクがあります。

一方、プラズマbtによる治療はブラウンチェンジなどがなく、ネオジェンシリーズよりも効果がマイルドです。医師と相談し、肌質や通院の頻度によって機器を選択しましょう。

 

プラズマ治療に類似する美肌メニュー

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ヒアルロン酸注入

概要 もともと体内で生成される潤い成分「ヒアルロン酸」を皮膚に注射し、しわを埋めたり肌の溝を盛り上げたりする施術。主成分がたんぱく質であるコラーゲンに比べてアレルギー反応が起こりにくく、皮膚になじみやすい。半年~1年程度効果が持続。
肌悩み 深いしわ

 

レーザー治療

概要 色を選択して反応するというレーザー光線の特徴を応用し、シミやニキビなど色に異常がある細胞だけを破壊したり、肌の奥の真皮層にある線維芽細胞を刺激してコラーゲンやエラスチンの生成を促したりする。目的に合わせて多様な機器を使い分けることで複合的な肌悩みの改善が期待できる。
肌悩み シミ、肝斑(かんぱん)、そばかす、あざ、ほくろ、くすみ、しわ、たるみ、ニキビ、ニキビ跡、毛穴

 

光(IPL)治療

概要 波長の長い医療用の光を照射し、肌トラブルをケアする施術。肌トラブルの原因(シミの原因となるメラニンなど)にあたると光のエネルギーが熱に変化し、肌悩みの原因となる箇所にだけダメージを与える。線維芽細胞も同時に活性化でき、コラーゲンなどの生成を促す効果も期待できる。
肌悩み シミ、くすみ、毛穴、しわ、乾燥、ハリの衰え

 

RF(ラジオ波)治療

概要 高周波(RF、ラジオ波)の電磁波を照射することで肌の奥にある真皮層を刺激する施術。コラーゲンに熱ダメージが加わるためヒートショックプロテインというたんぱく質が生成され、コラーゲンが再生し、肌の弾力が増す。
肌悩み しわ、ハリの衰え、たるみ

 

ハイフ治療

概要 「高密度焦点式超音波治療法」のこと。超音波を照射することで、真皮層のさらに奥にある皮下脂肪層や表情筋の表面にある筋膜(SMAS層)に働きかけ、土台から皮膚を引き締めることでリフトアップ効果を狙う。
肌悩み しわ、ハリの衰え、たるみ

 

プラズマによる治療との違い

美肌治療には、プラズマにより治療のほかにもさまざまな治療があります。しかし、以下の点がプラズマによる治療との違いといえます。

  • ドラックデリバリーシステムの効果はない
  • 痛みやダウンタイムがある場合がある

皮膚組織の結合を緩めて有効成分を浸透させる「ドラックデリバリーシステム」はプラズマ治療独自の効果であるため、ほかの治療では得られません。また、レーザーや光などのように高い温度を発生させる治療法は、痛みやダウンタイムが生じる場合があります。 プラズマによる治療は、狙った箇所だけにアプローチし、痛みやダウンタイムが軽度な治療方法です。

 

プラズマによる治療の流れと料金

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プラズマ治療は、施術自体の時間は10~15分程度で終了し、通院も入院も基本的に必要ありません。

 

治療の流れ

1、カウンセリング

悩みや予算、希望する施術などを伝え、施術の内容に関する説明、健康状態のチェックを受けます。

2、洗顔

メイクや汚れを落とし、清潔な状態にします。

3、施術

ハンドピースを肌にあてて、プラズマを照射。ドラッグデリバリーシステムを活用し、目的に応じた有効成分を塗布して薬剤を肌の奥に浸透させます。

4、帰宅

1~2時間程度は角質層が開いた状態となるため、スキンケアやメイクができません。しかしその日のうちに帰宅でき、数週間(クリニックによっては1カ月程度)すれば再度施術が可能です。

 

治療の流れ

プラズマ治療は健康保険が適用されない自由診療で、費用は全額自己負担です。機器の種類によって料金に幅はありますが、顔全体に対して1回あたり2~6万円程度のクリニックが多く、導入薬剤が別料金となっています。自分に合った薬剤を含めるとどれくらいの金額になるか事前にチェックしておくとよいでしょう。

 

プラズマによる治療におすすめ導入薬剤を肌悩み別に紹介

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プラズマ照射後にドラッグデリバリーシステムで浸透させる薬剤はクリニックによって様々ですが、施術後の塗布に特化した複合薬液を用意しているクリニックが多いので、医師に相談の上、適したものを選びましょう。

 

肌の老化やたるみ、しわが気になる

グルタチオン、トラネキサム酸、ビタミンC

 

潤いが欲しい

ヒアルロン酸

 

ニキビが気になる

GD-11(ヒト骨髄幹細胞培養液に含まれる成長因子)、ボトックス、ビタミンC

 

肌の老化やたるみ、しわが気になる

成長因子(体内で生成され、肌の修復や再生をつかさどる成分)、サイトカイン(細胞の増殖や分化を促すたんぱく質)、プラセンタ

 

毛穴の開きを引き締めたい

ボトックス

 

乾燥肌・脂質肌の肌質を改善したい

GD-11(ヒト骨髄幹細胞培養液に含まれる成長因子)、ボトックス

 

プラズマ治療と併用したい美肌治療

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プラズマ治療には肌のバリア機能を一時的に緩める働きがあるため、他の美容治療と併用することで治療効果をさらに高めることができます。プラズマシャワーと相性が良いとされる治療法には、次のようなものがあります。クリニックによって導入している施術が異なり、併用の可否が分かれるので事前に医師に相談しましょう。

 

マッサージピール

概要 薬剤を塗布し、お肌をマッサージしながら古い角質を除去する治療法。真皮層のコラーゲン繊維生成を促し、ハリと弾力を取り戻す効果も期待できる。
肌悩み 小じわ、たるみ、くすみ、ニキビ痕、肝斑

 

ケミカルピーリング

概要 古い角質を取り除く働きを持つ薬剤を塗布する治療法。ニキビのもととなる毛穴の詰まりを解消する。
肌悩み 小じわ、軽度のシミ、ニキビ

 

ジェネシス

概要 レーザー光を照射し、真皮層に熱刺激を与える治療法。肌の再生を促し、さまざまな効果が期待できる。
肌悩み 小じわ、毛穴の開き、赤ら顔、にきび痕

 

フォトフェイシャル

概要 ラジオ波(高周波)を照射して熱エネルギーによりコラーゲン繊維を収縮させ、肌を引き締める治療法。
肌悩み しわ、たるみ

 

タイタン(レーザー治療9

概要 近赤外線領域の光を照射し、肌を引き締める治療法。米国食品医薬品局(FDA)の認証を受けており、コラーゲン繊維やエラスチンの生成を促す。
肌悩み しわ、たるみ

 

イントラジェン(ラジオ波治療)

概要 ラジオ波(高周波)を照射し、熱エネルギーでコラーゲン繊維を収縮させることで皮膚を引き締める施術。真皮層の線維芽細胞に働きかけ、コラーゲン繊維などの産生を促す。
肌悩み しわ、たるみ

 

ダーマペン

概要 極細の針で真皮層まで小さな穴をあける治療法。肌の修復を促し、コラーゲン繊維の生成につながる。
肌悩み しわ、たるみ、毛穴の開き、妊娠線、にきび痕、二の腕のブツブツ

 

水光注射

概要 専用の機器を用いてヒアルロン酸をはじめとする保湿成分を肌の表層に注入し、キメを整えて保湿性を高める注射。
肌悩み 小じわ、たるみ、くすみ、毛穴の開き