ニキビのない肌を目指せる美容皮膚科における症状別のニキビ治療

入念なスキンケアを心がけているにもかかわらず慢性化してしまうニキビは、一度できると治りづらい皮膚病のひとつです。悩まれる方が多いニキビですが、あまりにも身近な肌トラブルであることから、医療機関で治療をおこなう方は多くはありません。

自己判断による誤った対処法は、ニキビを悪化させ深刻なニキビ跡を残してしまう可能性があります。また、ニキビは進行ステージによって種類が区別されるため、ニキビの種類ごとに異なる症状や治療方法を知ることで、ニキビのないなめらかな肌を目指せます。

ニキビの治療は一般皮膚科でも美容皮膚科でも受けることができますが、美容皮膚科であれば、より自身のニキビの症状に合わせた治療を受けることができます。

皮膚病のひとつであるニキビの原因

毛穴でニキビが生じるしくみ正しくニキビを治療するために、ニキビができる原因をまずは確認していくことにします。

ニキビは毛穴にできる尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)といわれる皮膚病のひとつで、皮脂腺から分泌される「皮脂」と、肌に必ず存在する皮膚常在菌の「アクネ菌」「黄色ブドウ球菌」の量のバランスが崩れると、ニキビが生じます。

外部からの刺激や乾燥を防ぐ皮脂

毛穴は体毛のない手のひらと足の裏を除いた全身にありますが、ニキビができるのは皮脂腺性毛包(ひしせんせいもうほう)といわれる毛穴で、顔・胸・背中に存在して、皮脂を分泌する皮脂腺を持っています。

皮脂腺から分泌される皮脂には、外部からの刺激や肌の乾燥を防いで髪や肌をなめらかにする働きがあります。

皮脂は蓄積すると肌トラブルに

皮脂は過剰に分泌されたり排出されずに蓄積すると、ニキビができたり、逆に少ないと乾燥を招いてアトピー性皮膚炎などを引き起こす可能性があります。

皮脂が排出されずに毛穴に蓄積すると面皰(めんぽう)といわれる白ニキビの状態になって、皮脂をエサとするアクネ菌が増殖して炎症が起こるとニキビが悪化します。

細菌の増殖を抑制するアクネ菌

アクネ菌は、ニキビがない健康な肌にも必ず存在する皮膚常在菌で「プロピオニバクテリウム・アクネス」といわれます。ニキビの原因であるかのようにいわれることがありますが、アクネ菌は本来悪者ではありません。

アクネ菌は、プロピオン酸や脂肪酸といった有機化合物を代謝しながら生成して皮膚の表面を弱酸性に保つことで、有害な菌や刺激から肌を保護しています。

アクネ菌は増殖すると炎症を起こす

細菌の増殖を抑制する役割がある一方で、アクネ菌は増殖すると「リパーゼ」といわれる酵素を産生します。リパーゼによって皮脂が分解されて、遊離脂肪酸が作られると炎症を起こします。

アクネ菌は酸素がなくても存在できる通性嫌気性菌(つうせいけんきせいきん)といわれる細菌で空気を好まない性質があるので、皮脂が詰まって毛穴が空気に触れない環境になると過剰に増殖します。

善玉菌の表皮ブドウ球菌と悪玉菌の黄色ブドウ球菌

表皮ブドウ球菌と黄色ブドウ球菌はアクネ菌と同様に、健康な肌にも存在する皮膚の常在菌です。善玉菌の表皮ブドウ球菌は、肌を弱酸性に保つ脂肪酸や、保湿成分であるグリセリンを生成して肌を保護する役割があります。

悪玉菌の黄色ブドウ球菌が増殖すると肌トラブルに

肌が乾燥して善玉菌の表皮ブドウ球菌が減少すると、肌がアルカリ性に傾き悪玉菌の黄色ブドウ球菌が増殖します。同時にアクネ菌も増加すると、アトピー性皮膚炎やニキビなどのトラブルを引き起こします。

思春期ニキビと大人ニキビの違い

10代にできる「思春期ニキビ」と、大人になって現れる「大人ニキビ」は症状は同じですが、皮脂分泌が過剰になる原因やできやすい部位が異なります。

思春期ニキビの原因はホルモンバランスの乱れによる過剰な皮脂分泌

思春期といわれる小・中学生から高校生のころにできるニキビを「思春期ニキビ」といいます。

思春期は、女性は副腎アンドロゲン、男性は副腎アンドロゲンと性腺テストステロンのホルモンの値が上昇することによって皮脂腺が最も発達する時期です。発達した皮脂腺から過剰に皮脂が分泌されるため、毛穴に蓄積してニキビができやすくなります。

しかし、毛穴の汚れが気になるからと毛穴パックや過度なクレンジングをおこなうと、必要以上に皮脂が奪われ肌の乾燥を招くといわれています。乾燥することでさらに皮脂分泌は活性化するので注意が必要です。

思春期ニキビができやすい部位

  • 皮脂の分泌が多いTゾーン(おでこ・鼻周り)
  • 背中や胸などの汗をかきやすい部位

大人ニキビの原因はターンオーバーの乱れによる過剰な皮脂分泌

大人ニキビとは一般的に20歳を過ぎてからできるニキビをさし「吹き出もの」といわれることもあります。思春期ニキビと違ってストレスや睡眠不足、偏った食生活誤ったスキンケアなど複数の原因が重なることで発症するとされます。

ホルモンバランスが崩れたり免疫力が低下して肌のバリア機能が弱くなったりすることで、ターンオーバーの周期が乱れて角質がたまり、毛穴が詰まりやすくなるのです。

皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3層構造で、一番外側の表皮は、角層・顆粒層(かりゅうそう)・有棘層(ゆうきょくそう)・基底層から成ります。

皮膚は、基底層で生まれた新しい細胞を徐々に上層に押し上げて垢として排出する新陳代謝(ターンオーバー)を繰り返しています。しかし紫外線や乾燥、ストレスなどの影響でターンオーバーの周期が乱れると、角質が蓄積して毛穴がつまります。

毛穴がつまると分泌された皮脂が排出されず、毛穴に皮脂が蓄積してニキビができやすくなります。

大人ニキビのできる部位

  • フェイスラインや首などの比較的皮脂腺の少ない部位

とくに頬からあごにかけてのUゾーンと呼ばれる部位にできるニキビは、ホルモンバランスや食生活以外に、髪の毛や整髪料などによる外的刺激が要因であることも考えられます。

正しいニキビ治療のために知っておくべきニキビの種類と症状

ニキビは進行ステージによって種類が区別され、大きく「維持期」と「急性炎症期」にわけられます。そしてさらに、維持期は「白ニキビ」「黒ニキビ」、急性炎症期は「赤ニキビ」「黄ニキビ」にわけられます。

大人ニキビ・思春期ニキビに関わらず、ニキビは段階を経て進行するため、白ニキビや黒ニキビのステージを経ずに赤ニキビ、黄ニキビができることはありません。また、自然に治ることもあれば、悪化して次のステージに進行することもあります。

炎症が起こっていない維持期

維持期のニキビは、毛穴に角質や皮脂がたまっていて、まだ痛みや腫れなどの炎症が起こっていない白ニキビと黒ニキビの状態をさします。

ステージ1:白ニキビ

皮脂や角質がたまり出口がふさがった毛穴で、皮脂が産生され続けて蓄積して白く透けて見える状態が白ニキビです。白ニキビはコメド(面皰:めんぽう)といい、痛みやかゆみの症状はなく、まだ炎症は起こしていません。毛穴は閉じている状態であるため「閉鎖面皰」ともいわれます。

手で触れるなどの刺激を与えることで悪化することがあるため、必要以上に洗顔するなど、肌に刺激を与えることは控えてください。

白ニキビは、自然に治ることもあるため治療を受けない人がほとんどですが、次のステージに悪化する前に、毛穴に詰まった皮脂や汚れを取り除くことでニキビができにくい肌になります。

ステージ2:黒ニキビ

毛穴に皮脂や角質が詰まることで毛穴が開き、皮脂が空気に触れることによって黒く酸化した状態が黒ニキビです。毛穴が開いている状態であるため「開放面皰」ともいわれます。まだ炎症が起きていないため、痛みやかゆみはありません。

自然になおることもありますが、ドクターの診断の元、毛穴につまった角栓であるニキビの芯を摘出したり、毛穴のつまりをなくす塗り薬を使用して、早めに治療すれば悪化を防ぐことができます。

白ニキビや黒ニキビは、ストレスをためすぎない生活をすることや、こすらずに顔を洗う、保湿を十分にする、古い角質を取り除くためのピーリングをする、などの正しいセルフケアでニキビ跡を残さずに治すことができます。
ただし、次のステージである赤ニキビになってしまうと、生活習慣や洗顔方法などのセルフケアのみでの改善は難しくなります。

炎症が起こっている急性炎症期

急性炎症期のニキビは、アクネ菌が増殖し腫れや痛み、赤みなどの炎症が起こっている赤ニキビや黄ニキビをさします。

ステージ3:赤ニキビ

皮脂をエサにするアクネ菌が毛穴の中で増殖し、痛みやかゆさを伴って赤く腫れた状態が赤ニキビで、毛穴が赤く盛り上がった状態を丘疹(きゅうしん)といいます。

アクネ菌が作り出すリパーゼという酵素により、皮脂が分解され遊離脂肪酸が生産されます。遊離脂肪酸が毛穴の壁(毛包)を刺激して壊すので、定期的に細胞が生まれ変わることがない真皮層までダメージを受けやすく、赤ニキビの段階からニキビ跡が残りやすくなるといわれています。

皮脂が気になるからといって、必要以上に洗顔をしたり、タオルでごしごしと顔を拭くなど強い刺激を伴う自己流の間違ったセルフケアは、ニキビを悪化させる恐れがあるので、抗菌作用のある塗り薬や内服薬を使用する治療を受けてください。

ステージ4:黄ニキビ(膿ニキビ)

基本的なニキビのステージにおける最終形態である黄ニキビは、膿ニキビともいわれ、毛穴に膿がたまった状態のニキビを指します。増えすぎたアクネ菌を撃退するために、病原菌や異物から身体を守る働きをする白血球の量が増え、その白血球の死骸が毛穴にたまり、膿となります。

真皮層や皮下組織まで炎症が及んでいるため、治癒後の肌は陥没したようなニキビ跡(クレーター)や色素沈着が残ることもあります。クレーターとは、赤ニキビや黄ニキビの炎症によって、ターンオーバーをしない真皮層までダメージを受けることで肌に凸凹ができた状態です。一度クレーターができるとセルフケアでの改善は難しくなります。

黄ニキビを治療せずに放置しておくとクレーターになる可能性があるため、黄ニキビに進行する前に治療を受けて治すことが重要です。

紫ニキビ(嚢腫)

また、黄ニキビが悪化すると毛穴に膿と血液がたまった嚢腫(のうしゅ)といわれる紫ニキビができることもあります。結節性(けっせつせい)ニキビともいわれ、一般的に痛みやかゆみはありません。

黄ニキビから紫ニキビになるケースは限られていて、次のような項目に複数該当する方は紫ニキビになりやすい傾向にあります。

  • 婦人科系の疾患がある方
  • 体内に老廃物がたまっている方
  • ホルモンバランスが乱れている方
  • 血行不良の方
  • 食生活が乱れている方
  • ストレスが溜まっている方
  • 睡眠不足の方

通常だと膿は少量であれば皮膚に吸収されますが、膿の量が多くなおかつ血行不良の場合、新陳代謝が促されず血液や膿がたまってしまうため、しこり状の赤黒く大きなニキビとなります。

種類と症状ごとに異なるニキビ治療

維持期の治療方法 毛穴のつまりを取り除きアクネ菌の増殖を防ぐ
急性炎症期の治療方法 毛穴のつまりを取り除きアクネ菌の増殖を抑えるのはもちろんのこと、腫れや痛みなどの炎症もおさえる

ニキビの治療には、美容医療によるマシンや注入治療を使った治療方法と、一般皮膚科による内服薬や外用薬を用いる治療法があります。妊娠されている方や妊娠の可能性のある方は使用できない処方薬もあるので、治療を受ける際はドクターにご相談ください。

また、ニキビは白ニキビや赤ニキビなど症状が異なるニキビが混合してあらわることがほとんどです。そのため、炎症がおこっている急性炎症期のニキビの治療の場合でも、維持期のニキビ治療も同時におこなうことで、ニキビの悪化を防ぐことができます。

すべのステージのニキビに効果が期待できる面皰(めんぽう)圧出

専用の針や炭酸ガスレーザーを使いニキビに極小の穴をあけ、面皰圧出器(プッシャー)で中にたまった皮脂や角質、膿を押し出して取り除く施術が面皰圧出です。

面皰圧出をおこなうことによって、ニキビの芯である角栓が取れ再発しにくくなります。ニキビに開ける穴は極小のため、皮膚へのダメージが少なくニキビ跡になりにくいのが特徴で、すべてのステージのニキビに対して効果が期待できます。

自分でニキビを押しつぶしたり穴をあけると、雑菌が入りニキビが再発する場合やニキビ跡が残ることがあります。面皰圧出は医療機関によっては保険適応になる場合もあるので、自身で対処せずに医療機関で治療を受けてください。

外用薬によるニキビ治療

外用薬 維持期
白ニキビ・黒ニキビ
急性炎症期
赤ニキビ・黄ニキビ
ディフェリンゲル
ベピオゲル(BPO)
エピデュオ(BPO+ディフェリンゲル)
デュアック(BPO+クリンダマイシン)
イオウ製剤
クリンダマイシン
ゼビアックスローション
アクアチムクリーム

ディフェリンゲル(アダパレン)

皮膚のターンオーバーを促して毛穴のつまりを防ぐことで、面皰(コメド)を抑制する処方薬です。新たなニキビの形成を防ぎ、ニキビの炎症や進行を抑制する作用があるので、白ニキビと黒ニキビに効果が期待できます。

肌の乾燥や、赤み、ヒリヒリ感などの副作用がありますが、アクネ菌のえさとなる成分が入っていないノンコメドジェニックの保湿剤を併用することで副作用を抑えることができます。

ベピオゲル(過酸化ベンゾイル:BPO)

皮膚の古い角質をはがし、毛穴のつまりを改善へ導きます。また、赤ニキビの原因となるアクネ菌・黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する処方薬です。すべてのステージのニキビに効果が期待できます。

エピデュオゲル

ベピオゲルと、皮膚のターンオーバーを促進して毛穴のつまりを改善するディフェリンゲルが配合されたニキビ治療薬です。効果が高い反面、赤みや皮むけなどの副作用があります。すべてのステージのニキビに有効ですが、ドクターの診察のもと、必ず用量用法を守って使用してください。

デュアック配合ゲル

ベピオゲルに加えて、アクネ菌・黄色ブドウ球菌の繁殖を防ぐ抗菌作用、炎症を抑える働きがあるクリンダマイシンが配合されています。すべてのステージのニキビに有効とされる外用薬です。

イオウ製剤の外用

すべてのステージに効果が期待できるイオウ製剤は、毛穴をふさいでいる角栓や皮脂をはがす作用があります。

クリンダマイシン

炎症を伴う急性炎症期のニキビに効果が期待できる抗生物質で、デュアック配合ゲルにも含まれている成分のひとつです。

ゼビアックスローション・アクアチムクリーム

ゼビアックスローションの主成分はオゼノキサシンで、アクアチムクリームの主成分はナジフロキサシンです。

それぞれ主成分は異なりますが、アクネ菌や黄色ブドウ球菌を減らすことによって、赤ニキビの腫れや痛みなどの炎症を抑える作用があるので、急性炎症期のニキビに効果が期待できる抗生物質です。

内服薬によるニキビ治療

内服薬 維持期
白ニキビ・黒ニキビ
急性炎症期
赤ニキビ・黄ニキビ
紫ニキビ
低用量ピル
ロアキュテイン
ビブラマイシン
ミノマイシン
トスフロキサシントシル酸塩

低用量ピル(女性のみ)

女性ホルモンのバランスをコントロールすることで過剰な皮脂分泌を抑えて、ニキビができにくい肌質へ変えていく内服薬です。長期に渡って毎日同じ時間帯に飲み続ける必要がありますが、体質が改善されることで、すべてのステージのニキビの改善が期待できます。

ロアキュテイン

ロアキュテインはFDA(米国食品医薬品局)承認の重症ニキビ治療のための内服薬ですが、日本では認可されていないため、保険が適用されません。抗菌・抗炎症の作用によって過剰な皮脂分泌を抑制する効果が期待できるので、アクネ菌や黄色ブドウ球菌を減少に導きます。

炎症が進んでいる急性炎症期のニキビと、紫ニキビに有効ですが、非常に強い効果があるので、必ずドクターの診察のもと、用量用法を厳守し服用してください。

ビブラマイシン

アクネ菌や黄色ブドウ球菌を殺菌して、炎症を抑える作用がある抗生物質です。急性炎症期のニキビと紫ニキビに効果が期待できます。

ミノマイシン

細菌の増殖に必要なタンパク質の合成を妨げて、アクネ菌や黄色ブドウ球菌の増殖を防ぐ抗生物質です。また、殺菌作用もあるため炎症が進んだ急性炎症期のニキビと紫ニキビに効果が期待できます。

トスフロキサシントシル酸塩

痛みや炎症を伴う紫ニキビでは、トスフロキサシントシル酸塩を服用することで、黄色ブドウ球菌やアクネ菌を殺菌することでニキビを改善へ導きます。しかし、痛みなどの炎症を伴わない紫ニキビでは改善へ導く効果が期待できません。

照射治療によるニキビ治療

照射治療 維持期
白ニキビ・黒ニキビ
急性炎症期
赤ニキビ・黄ニキビ
クロモライト
オーロラ(IPL+高周波)
LED光治療(赤色・青色)
赤外線治療機器クリアタッチS

クロモライト

強力な殺菌効果のある活性酸素を生成する「パルスライト」という光エネルギーを患部に照射して、アクネ菌や黄色ブドウ球菌を殺菌、さらに肌のターンオーバーを活性化させることで健康的な肌に導くというメカニズムです。すべてのステージのニキビに加えて、ニキビ跡の改善にも効果が期待できます。

オーロラ(光+高周波)

すべてのステージのニキビに有効とされていて、光と高周波のエネルギーを同時に照射するマシンです。真皮のコラーゲン生成を促したり肌の新陳代謝を高めたりする作用があるため、肌の保水力アップや毛穴の開きを改善に導きます。

LED光治療

高輝度LED(発光ダイオード)の光を当てることで肌細胞を活性化させて、ニキビの修復に欠かせないコラーゲンの生成を促す治療方法です。ニキビに対して効果が期待できる色は青と赤で、急性炎症期のニキビに効果が期待できます。

赤外線治療機器クリアタッチS

アクネ菌の殺菌や角栓を溶かす温熱作用に加えて、殺菌効果のある青色と、抗炎症効果がある赤色のフラッシュランプを使用することで、ニキビの炎症を抑えるニキビ専用の治療方法です。過剰な皮脂分泌を抑えてニキビの再発を防ぐ作用があることから、急性炎症期のニキビや赤みのあるニキビ跡の治療に使用されます。

注射によるニキビ治療

注射 維持期
白ニキビ・黒ニキビ
急性炎症期
赤ニキビ・黄ニキビ
紫ニキビ
プラセンタ注射
ニキビ点滴
高濃度ビタミンC点滴
ステロイド注射

プラセンタ注射

哺乳類の胎盤から有効成分を抽出した胎盤エキスであるプラセンタエキスを、皮下注入もしくは筋肉注射をします。プラセンタエキスにはアミノ酸、ビタミン、細胞の新陳代謝を促す成長因子といったニキビ改善に効果が期待できる成分が含まれています。

また、コラーゲンの生成を促したり、メラニン色素を生産する酵素の働きを抑えるため、色素沈着を伴うニキビ跡の治療にも使用されます。アクネ菌に対する抵抗力を高めて炎症を抑える作用があることからニキビの改善はもちろん、美肌効果や免疫力の向上といった効果が期待できて、肌本来の機能を高めることが可能とされます。

ニキビ点滴

医療機関によって配合されている成分は異なりますが、コラーゲンの生成を促して肌環境を整える作用のあるビタミンC、肌再生の作用があるビタミンB群が主成分の点滴です。点滴で有効成分を血管へ直接届けることで、サプリメントや食事から摂取する場合と比べて、より高い効果が期待できます。

高濃度ビタミンC点滴

高濃度のビタミンCを点滴することで、血液中のビタミンCの濃度を急激に上昇させます。ビタミンCにはコラーゲン生成を促し皮膚を健やかに整える効果や、皮脂の酸化を抑える抗酸化作用があるので、ニキビを改善に導く効果が期待できます。

血液中にビタミンCを浸透させるので、顔だけでなく背中や胸など広範囲のニキビに作用します。

ステロイド注射

副腎皮質ホルモンのひとつで、肌の炎症を抑える作用があるステロイドを注入して紫ニキビを改善へ導きます。ニキビなどの肌トラブルがない部位に注射すると凹凸が発生することもありますが、紫ニキビへ直接注入することで、外用薬や内服薬に比べると早く効果を実感できます。

自分でできるニキビの予防方法

皮脂が過剰に分泌される肌環境を改善してニキビを完治させなければ、ニキビは繰り返し同じ場所にできてしまいます。ニキビのないなめらかな肌を手に入れるためには、規則正しいターンオーバーの周期と正常な皮脂バランスを保つことが重要です。

思春期ニキビも大人ニキビもニキビができる主な原因は「過剰な皮脂分泌」にあります。ニキビの発生を防ぐためには正しいスキンケアや質の良い睡眠、バランスのとれた食生活を心がけることに加えて、枕や布団などの寝具を清潔に保つことも大切です。

間違ったスキンケアや不十分な保湿を改める

肌は乾燥すると善玉菌の表皮ブドウ球菌が減少して、悪玉菌の黄色ブドウ球菌が増殖します。また、水分の蒸発を防ぐため、皮膚表面を守ろうとし皮脂分泌が過剰になって、ターンオーバーの周期が乱れます。

ターンオーバーの周期が乱れることで古い角質がたまり毛穴が詰まりやすくなるので、アクネ菌が増殖しやすい状態となります。化粧水や美容液などの使用に加えて紫外線対策をおこない肌の乾燥を防ぐことによって、常在菌のバランスが保たれてニキビができにくくなります。

肌の乾燥だけではなくて、洗顔のすすぎ残しやメイクを落とさず寝てしまうなど、肌が不衛生な状態になると菌が増殖するので注意してください。ただし、ニキビができたからといって、1日に何回も洗顔をすると必要な皮脂も落としてしまい肌への負担が大きくなります。1回の洗顔にかける目安はおおよそ30秒で、洗顔の回数は1日あたり2回以内が目安です。

睡眠不足などの生活ストレスの解消

ヒトは睡眠不足や仕事などの生活ストレスを感じると、肌の免疫力が低下したり男性ホルモンが増えることで皮脂分泌が過剰になるので、ニキビの出来やすい状態になります。

睡眠中は細胞の修復をおこなう成長ホルモンが分泌されるので、肌の代謝力や修復力を高めてニキビの発生を防ぐために質の良い睡眠を心がけてください。

また、ストレスから甘いものを食べすぎると血糖値の上昇につながって、体内のたんぱく質と糖分が結合する糖化(メイラード反応)が引き起こされます。糖化がおこると、強い毒性を持ち体内の老化を進める原因物質である、終末糖化産物(AGEs)が生産されます。

生産されたAGEsを排除するために体内でつくられる分解酵素は、AGEsを排除する過程で肌のコラーゲンにもダメージを与えるので、肌のつやがなくなったり肌が乾燥することで皮脂が過剰に分泌されることから、ニキビができるリスクが高まります。

偏った食生活や過度なダイエットは控える

インスタント食品やファストフードなど栄養の偏った食生活を続けていると、皮脂分泌が増加してニキビができやすくなります。脂肪や糖を過剰に摂ると、肌を健やかに保つ役割を担う体内のビタミンB群が大量に消費されて美肌を保つ成分が不足します。

また、過度なダイエットによる栄養不足も、ターンオーバーの周期を乱してニキビを引き起こす原因のひとつです。偏った食生活を改善して、栄養バランスの良い食事を心がけてください。

紫外線や大気汚染など外部からの刺激を防ぐ

紫外線や大気汚染、花粉などが肌への刺激となってニキビが発生する場合があります。

とくに紫外線には要注意です。紫外線によって肌の保水力が失われると乾燥が進み、ターンオーバーの周期が乱れ余分な角質がたまることで、白ニキビが発生します。すでに発生しているニキビも紫外線を浴びることで悪化することがあるので、日頃から充分な紫外線対策を心がけることが大切です。

ニキビ治療をおこなうための医療機関の選び方

ニキビは皮膚病の1種なので、医療機関での治療は大げさではありません。医療機関で治療を受けることで、今あるニキビを改善が期待できることに加えて、ニキビのできにくい肌を目指すことができます。

ただし、一般皮膚科でおこなう治療では、保険が適用される薬剤や施術の種類が少ないことから、どのステージのニキビでも同じ治療がおこなわれることも少なくありません。処方された薬を毎日服用・塗布しなければならず、美容医療に比べてニキビの治療計画が長期になる傾向です。

一方で、美容医療は選べる薬剤や施術が豊富である点に加えて、ステージ別のニキビの症状に合わせた治療がおこなわれることから、比較的に早期のニキビ改善が期待できます。また、マシンを使用することでニキビの治療だけでなく皮膚のターンオーバーを促進したり、ビタミンCを注入することでニキビができにくい肌へ導きます。

そのため、ニキビの施術方法が複数ある美容皮膚科を選ぶことによって、ドクターと相談しながら自分のニキビの症状にあった適切な治療を受けることが可能です。